5〜30度までをカバー。ブリヂストンのニュル用スペシャルタイヤ
ニュル24時間に挑むTOYOTA GAZOO Racingの足元を支えるブリヂストンタイヤ。スーパーGT用をベースに開発された、ニュル専用タイヤだ
今年のニュルブルクリンク24時間レースもスタートから20時間を超え、残り3時間あまりというところになった。今年も雨が降ったり止んだり、そしてレース序盤には雹が降るなど、ニュルブルクリンクらしいとも言えるレースが展開されている。
TOYOTA GAZOO Racingの3台は、トラブルが発生したりしつつも、走行を続けている。その足元を支えているのは、ブリヂストンが作ったタイヤだ。
目まぐるしく変わるコンディション、そして長いコース……これがニュルブルクリンク24時間の特徴とも言える。つまり、コースを走っている途中で、コンディションが変わる可能性があるというわけだ。そして24時間という長丁場であり、当然昼と夜の両方を走らねばならない。その様々なコンディションに、対応できるタイヤが求められるのである。
ニュル24時間向けにブリヂストンが開発したタイヤは、スーパーGT用のタイヤがベースになっている。決定的な違いは、そのコンパウンド。スーパーGTは、ニュル24時間に比べれば短く、レース中のコンディション変化も限られてくる。そのため、限られたコンディションで、最適なパフォーマンスを発揮できればいい。しかし、前述の通りニュルではそうはいかない。
ブリヂストンのタイヤ開発を担当した板野真人氏によれば、幅広い温度に対応したタイヤを用意したのだという。
「最低は5度から、30度くらいまでは対応できるようになっている。ニュルの場合はある程度温度を外すことも想定してやっています。ニュルはグリップがないと危険ですからね」と板野氏は説明する。もちろん1種類のコンパウンドでその全てをカバーするわけではなく、3種類のコンパウンドが持ち込まれている。
さらにニュルの特徴としては、連続するアップダウンとバンピーな路面が挙げられる。当然タイヤにかかる負荷も高い。そのため、スーパーGT用タイヤの構造をさらに強化したタイヤが持ち込まれているという。
そのブリヂストンのタイヤを履いたTOYOTA GAZOO Racingの3台は、しっかり走行を続けている。レース残りは3時間である。
なお、ブリヂストンは今年はじめて、コミュニケーションブースを出展し、同社がニュルに持ち込んだタイヤの紹介、そして同社のレースでの歴史を展示している。
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