ジェンソン・バトン「僕は家庭に飢えている。F1に乗らないと決めたら、肩の荷が降りた」

来季は”休養”に充てると決断したジェンソン・バトンが、その決定に至るまでの心の葛藤を語った。

 今年限りでF1からの引退(本人は引退とは言わずsabatical=休暇と表現するが)を決めたジェンソン・バトンが、これからの人生を語った。一度F1から離れて戻って来て成功を収めたドライバーはニキ・ラウダ、ミハエル・シューマッハーなどが思い出されるが、その他には例を見ない。バトンは休暇の後、F1に戻って来るのか?

 ジェンソン・バトンは2009年にブラウンGPで世界チャンピオンに輝き、その後も7年間にわたりトップグループを走り続けた。しかし、この間バトンはフラストレーションに潰されそうになってきたと言う。来年F1から離れることを決めたのは、そのストレスから自らを解き放すためでもあったようだ。

「F1ドライバーという仕事を続けている限り、一時たりともリラックスできたことはない。僕はモナコに住んでいるが、そこを家だと思った事はなく、家庭に飢えていることは確かだ。僕には3人の姉妹がいて、子供達が合わせて7人いる。彼らと過ごす時間が増えることが何よりの楽しみだ。僕は良いオジサンなんだ」

 2016年でF1を離れる決断は、それでも厳しいものがあったようだ。

「とてもきつい決定だった。これまで17年間F1一筋できた。白、黒ハッキリさせることがこれまではなかったけれど、2017年はF1に乗らないと決めた瞬間、肩の荷が降りた感じがした」

 Motorsport.comが入手した情報では、バトンはまだF1を続けたかったが、ロン・デニスの説得でストフェル・バンドーンにシートを譲ったという。もちろんバトン本人はデニスの説得に折れたとは言わないが。

「ベルギーでロン・デニスと長い話し合いをした。そして、今年でF1を降りることを決めた。しかし、マクラーレンとの契約は2017年もあり、若手ドライバーへのアドバイスなどをする。クルマの開発には携わらない。それは正規ドライバーのやることだ。17年はF1には乗らないが、1年休んで気持ちがスッカラカンになり、またレースをやりたいという気持ちになれば、18年には走るかもしれない。その時にはマクラーレンかどうか分からないが、恐らくマクラーレンになるだろう」

 では、来年はF1を休んで何をやるのか? バトンはご存じのようにトレーニングを兼ねてトライアスロンに出場している。レベルはかなり高く、常に上位入賞の実績を持つ。

「来年は9月にあるトライアスロンへの出場を決めている。プロとしての出場ではない。歳を取りすぎている。レースをやるなら楽しんでやれるカテゴリーがいい。ラリークロスでもいいし日本のスーパーGTでもいい。F1の様にストレスフルなレースは来年はゴメンだ」

 今年は日本GPを入れてF1は残り5戦。あと5戦でF1とはお別れだというようなことは考えない、とバトンは言う。クルマに乗ると気持ちはそのレースに対して100%集中するので、残りのレースを数えるようなことはしない。

「しかし、最終戦のアブダビのレースが来れば、いよいよ最後だと思うかも知れない。ファンは僕の決定を残念だと思ってくれるかも知れないが、僕としては100%正しい決定だと思っているので、理解してもらいたい」

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この記事について
シリーズ F1
イベント名 日本GP
サーキット 鈴鹿サーキット
ドライバー Jenson Button
チーム McLaren
記事タイプ 速報ニュース