プロスト、F1のテレビ映像に苦言を呈する

アラン・プロストは、最近のF1のテレビ映像について「災難だ」と酷評し、若いファンの取り込み方についても懸念を示した

 アラン・プロストはバクーで行われたヨーロッパGPのテレビ放送について、非常に憤慨したという。なぜなら、サーキットは今シーズンの中でも特にチャレンジングだったにもかかわらず、その素晴らしさが伝わってこなかったからだと、プロストは指摘する。

「私にとっては災難だった。なぜなら、私は皆が話しているようなコースを見ていないからだ」とプロストは説明する。

「誰もが私に言うんだ。『ここ(バクー)はこれまでの中でも最高のコースのひとつだ!』ってね。しかしテレビでは、私がアラン・プロストという年老いたレーシングドライバーであっても、初めてF1を見たファンであったとしても、全く満足できなかった」

「私は、カメラの位置が良くなかったと思う。良いショーではなかった。唯一、サーキット終盤の左・右と高速で抜けていくコーナーでだけ、クルマは良く見えたし、スピードを感じさせた」

車載カメラの問題

 プロストによれば、現在のF1の車載カメラ映像は、スピード感を伝え、そしてF1マシンを運転するのがいかに難しいかということを伝えることができていないと語った。

 またプロストは、自身が現役だった頃と今の車載カメラ映像を比較すると、このスポーツがいかに簡単そうに見えるかという点も危惧している。

「私はルイス(ハミルトン)の車載カメラ映像を見ていた。そして、彼はドライブしながら話をしているんだ」とプロストは言う。

「(ステアリングホイール上の)何かを変えるのは問題ないが、それは同時に非常に簡単に見える。何かが間違っていると思うね」

「ブレーキング時にスピードを感じることができない。そして、ノイズも聞く事ができないし、首の厳しさも伝わってこない」

「私が若かったならば、それについて真剣に考え、そしてそれに気づいただろう。私がもし若くて、そしてF1をよく知らなくて、例えば初めてテレビでF1を見たならば、自分がテレビゲームでやっていることと同じと考えるだろう。つまり、あんまり難しくないと思うだろうね」

「私は、私たちが非常に難しいことを行っているということを見せたい。おそらく、今もクルマの中では、我々が考える以上に困難なことをやっているんだ。しかし、外から観ると、それは難しく見えないんだ。だから、そのショーは非常によくなかった。私は退屈し、そして怒っていたんだ」

若い世代の心を掴むために

 よりスピード感を与えるために、オンボードカメラの位置を低くする試みがなされている。しかし、プロストはまだ何かが欠けているという。

「1990年のへレスでの、私のラップを見てくれ」とプロスト。

「私は先日、この映像をルイスとフェルナンド(アロンソ)に見せたんだ。彼らは、速いコーナーのある旧レイアウトのコースだと理解した。しかし、あなたはそこに違いを見つけることができるだろうか? 確かに、オンボードカメラの映像は同じ高さではないが」

「ポイントは、クルマに乗っている時、このヘレスのラップのように、多かれ少なかれ、何かを感じることができるかだ。この映像をじっくりと見れば、いくつかの場所でブレーキング時にリヤホイールがロックしたことを感じることができるし、エンジンの音を聞くこともできる」

 プロストは、前述の通り彼が主張する面を補うことができない限り、若い視聴者を遠ざけてしまう結果に繋がってしまう危険性があると考えている。

「これでは、若い世代の心を掴むことはできない」とプロストは言う。

「私は正直でなければならない。我々は多くの疑問を持っているが、その答えはあまりないんだ」

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この記事について
シリーズ F1
イベント名 ヨーロッパGP
サーキット バクー市街地
記事タイプ 速報ニュース