”最悪”の中国GPをプラスに変えるハミルトン

ルイス・ハミルトンは、最後尾から良いスタートを切ったが、1周目の第1コーナでザウバーのフェリペ・ナッセと接触したため、苦難の2016年シーズンは中国GPでも好転しなかった。

 チームメートのニコ・ロズベルグが今シーズン3度目の勝利を手にする一方、ルイス・ハミルトンは7位に入賞するのが精一杯だった。

 チェッカーフラッグを受けてから1時間もせずにメディアの前に姿を現した彼は、明らかに失望の色を浮かべながらもすでに先を見ていた。そして、平静を装うには通常よりも若干状況は良くはなかったが、彼が今年よく見せる特徴的な、ある種の前向きな姿勢で語った。

「僕にどう感じて欲しいんだい?」と彼は尋ねた。

「マシンが受けたダメージは、明らかに連鎖反応を起こした。前回のレースと同じく、我々はマシンのダメージを回復しようと努めたんだ」

「これらは起こりうる事で、そんな時は未来に焦点を向けて努力するしか出来ないんだ。」

「もちろん素晴らしい気分でここにいるわけではないけど、このチームには最大限の自信を持っている。どこかのタイミングで現状から脱出するはずだよ。それがいつかは誰にも分からない。もっと良いレースが出来る事を願ってるよ」

 マシンが受けたダメージとその原因に関して、ハミルトンは次のように述べた。

「バーレーンと似ているね。見た目ほど酷くはないよ。スタートは明らかに良かったんだ。ターン1に侵入して、とても慎重に行動した。キミ・ライコネンと他のマシンが走り去った後、彼等が接触したのかは知らないが、彼等を避けようとしたところキミがスピンしてこっちへ向かって来た。だからインサイドに行ったところ、キミを避けようとしたマシンが僕のマシンにぶつかってきたんだ」

”トラブルラン”は楽しい時間だった

 2戦の間に2度のトラブルに見舞われたこのイギリス人は、物事を楽観的に捉えようとしていた。

「マシンを操っている時には色々な事が脳裏をよぎるから、終わりまで何が起こったかはあまり覚えていないんだ」とハミルトンは回想した。

「ピットに入って作業をやり過ごし、ピットに入って作業をやり過ごしを繰り返さなければならなかった。あまりに色々あり過ぎてほとんど覚えていないんだ。良い気分ではなかったのは確かだね」

「でも、すぐに吹っ切って前に進まなくてはいけないし、そうしようと努力した。」
「本当に恐ろしいレースだったよ!でも良い経験も何回か出来た。もちろんオーバーテイクの事さ。何度目かのターン7とターン8で僕は他のマシンの外側から仕掛けたんだ」

「ドライバーが予期していない時にマシンを捉えるのはたまらないね。マシンがダメージを負っていてもオーバーテイクが出来たんだから、今日は楽しい瞬間も何度かあったよ」

これ以上ジョーカーは利用不可能

 2014年シーズン後半に、ニコ・ロズベルグと29ポイントの差があった時と状況を比較して欲しいと聞かれたハミルトンは、次のように答えた。

「あの時よりも気分は良くないよ。どちらかと言えば、今の方が気分は悪いね。なぜならば、悪い事が立て続けに起きているからさ」

「でも、まだまだ道のりは長いし、これからも色々な事は起きるんだ。ただ、これ以上ジョーカーは利用できないよ」

「今日は良いスタートが切れた。そう、ようやく良いスタートが切れたんだ! 前回のスタートで駄目だった時から良いスタートが切れる事を信じていたんだ」

「次のレースに向けてポジティブな出来事だし、今日を境に僕のアドバンテージとして今後役立って行く事を望むよ」

暗い雲はない

 ルイス・ハミルトンは逆境に対して、以前よりも上手に対処していると主張した。

「過去に覆い被さっていたような暗い雲を感じる事はまったくないよ。もちろん試練の時ではあるけれど、自分の中に以前とは異なる感情や考えが溢れているんだ」

「見ての通り、今シーズンはスタートを間違えた。チャンピオンシップを目標としていたし、自分がアプローチしているところからはるか遠くを見つめていた。けれど、これもモータースポーツの一部だし、旅の一環なんだ」

「これらの経験を通して、僕だけではなくメカニックやエンジニアも緊密になれたし、強くなれたよ」

「良いスタートを切れて、オーバーテイクも出来たと言ったように、今日はたくさんのポジティブな部分もあったんだ」

「マシンがダメージを負っていたため、純粋なペースに関して、最終的に自分の力を示す事が出来なかった。でも、それは前回のレースにも言えた事だ。我々は解決して戻って来るよ。今週は失敗したけれど、また立ち上がって、次は今よりもっと努力するだけだ」

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この記事について
シリーズ F1
イベント名 中国GP
サーキット 上海国際サーキット
ドライバー Lewis Hamilton
チーム Mercedes
記事タイプ 速報ニュース