F1ドイツGP決勝:ハミルトンが完勝。4連勝でサマーブレイクへ

F1ドイツGP決勝が行われ、メルセデスのルイス・ハミルトンが優勝。連勝を4に伸ばし、ランキング首位の座を堅持した。

ロズベルグ、痛恨のスタートミス

 最大の勝負どころは、スタートだったのかもしれない。

 ポールポジションからスタートしたニコ・ロズベルグ(メルセデス)だが、一瞬加速が鈍る。そこを2番手スタートのルイス・ハミルトンが先行し、さらにはレッドブルのマックス・フェルスタッペンが2番手、ダニエル・リカルドが3番手へとポジションを上げる。ロズベルグは、4番手まで落ちてしまった。

 ロズベルグはダメージを最小限に食い止めようと、リカルドを狙う。しかしオーバーテイクは適わず……逆にフェラーリのセバスチャン・ベッテルの攻撃を受ける形になってしまうも、なんとかこれを阻止した。

 なお、後方ではハースのエステバン・グティエレスとフォースインディアのセルジオ・ペレスがスタートに失敗。逆にマクラーレンの2台がポジションを上げ、ジェンソン・バトンが9番手、フェルナンド・アロンソが11番手に上がった。アロンソはペースが上がらないウイリアムズのフェリペ・マッサをレース序盤に攻略。2台のマクラーレンはポイント圏内でレースを進めていく。

ハミルトン、盤石のレース運び

 先頭に立ったハミルトンは、フェルスタッペンとの差を確実に開いてく。一方のロズベルグは、レース開始早々こそレッドブルを攻めたが、徐々についていくのがやっとという状況になってしまう。

 11周目終了時点、フェルスタッペンとロズベルグが、上位勢の先陣を切ってピットイン。スーパーソフトからスーパーソフトへとタイヤを交換する。この時、ロズベルグの左リヤタイヤの交換に若干のミスがあり、タイムをロスしてしまう。

 翌12周目にはリカルドがピットイン。ハミルトンがピットに入ったのは14周目だ。ハミルトンはフェルスタッペンらがピットに入ると見るやペースを上げ、アンダーカットを阻止した。なお、リカルドとハミルトンは、ソフトタイヤへの交換を選択している。

 今回のドイツGPでは、1発のタイムはスーパーソフトタイヤを履いた方が圧倒的に早い。しかし、ソフトタイヤを履いたハミルトンは、スーパーソフトのフェルスタッペンやロズベルグより速く走り、差を広げていく。そのうちスーパーソフトにはデグラデーションの傾向が出て、ペースが下落。ハミルトンにとっては盤石の情勢となった。

ロズベルグに再び痛恨。タイム加算ペナルティ

 ロズベルグはレッドブル勢のアンダーカットを狙い、27周目に2回目のピットストップ。今度はソフトタイヤを装着した。これにフェルスタッペンが反応し、翌28周目にピットイン。コースに復帰した際にはフェルスタッペンが前だったものの、タイヤが完璧に温まっているロズベルグは、フェルスタッペンを攻撃。ターン6でオーバーテイクを成功させる。

 しかしこのオーバーテイクに問題があった。ロズベルグはフェルスタッペンのインに飛び込んだのだが、ブレーキを遅らせ、フェルスタッペンをコース外に追いやってしまったのだ。レーススチュワードはこれを妨害行為とみなし、ロズベルグに5秒のタイム加算ペナルティを科した。ロズベルグはこの5秒を稼ごうと飛ばしていくが、フェルスタッペンとの差をなかなか開くことができない。

 そうこうしているうちに、33周目終了時点でリカルドがピットインしてスーパーソフトタイヤを装着。スーパーソフトを履いたリカルドのペースは素晴らしく、一時4番手まで落ちたものの、すぐにフェルスタッペンに追いつき、40周目に3番手のポジションを譲り受ける。そして、ロズベルグとの差をどんどん削っていく。

ハミルトン4連勝。まさに隙なし

 リカルドに背後まで迫られたロズベルグは、そのポジションを死守するために44周目にピットインし、ソフトタイヤを履いた。この際、タイムペナルティも消化したが、合計で12秒もの時間がかかり、大きくタイムロスしてしまった。45周目にはフェルスタッペン、46周目にはリカルドがピットインし、ロズベルグの前でコースに復帰する。

 ロズベルグはレッドブル2台に全く近くことができず、万事休す。

 一方のハミルトンは盤石の走りだった。最後のピットストップを終えた後、2番手のリカルドが1周あたり2秒近く速いペースで迫るも、これを見たハミルトンはペースアップ。彼はペースを温存していたのだ。

 こちらも、これで勝負あり。最終的にはリカルドに7秒差をつけ、ハミルトンは4連勝のチェッカーを受けた。これでハミルトンは今季の獲得ポイントを217に伸ばし、4位でフィニッシュしたロズベルグに対し、その差を19ポイントまで開いた。

 リカルドは2位、3位にフェルスタッペンと、レッドブルがダブル表彰台を獲得。レッドブルもこの結果、コンストラクターズランキングでフェラーリを抜いて2位に浮上。フェラーリは5位セバスチャン・ベッテル、6位キミ・ライコネンに終わり、このドイツGPで全く目立つことができなかった。

 7位にはフォースインディアのニコ・ヒュルケンベルグ。レース終盤、2ストップで走りきることを目論んだウイリアムズのバルテリ・ボッタスを交わしたバトンが8位に入った。そのボッタスは9位。セルジオ・ペレスがなんとかポイント圏内にたどり着き、10位に終わっている。アロンソはレース終盤立て続けにオーバーテイクを許してしまい、12位でチェッカーを受けている。

 予選ではロズベルグの後塵を拝したハミルトン。しかし決勝ではスタートから盤石の走りを見せ、4連勝。ランキングトップの座を堅持した。F1はこの後約1カ月の夏休み期間に入るが、非常に充実した気分で過ごすことができるだろう。一方、ランキング首位の座を奪われ、しかも今回については表彰台すら逃してしまったロズベルグは、平穏な夏休み……とはいかないはずだ。夏休み明け初戦、ベルギーGPからの巻き返しはあるのだろうか?

F1ドイツGP決勝結果

ClaDriverChassisEngineGap
1  ルイス・ハミルトン Mercedes Mercedes 1:30'44.200
2  ダニエル・リカルド Red Bull TAG 6.996
3  マックス・フェルスタッペン Red Bull TAG 13.413
4  ニコ・ロズベルグ Mercedes Mercedes 15.845
5  セバスチャン・ベッテル Ferrari Ferrari 32.570
6  キミ・ライコネン Ferrari Ferrari 37.023
7

 ニコ・ヒュルケンベルグ

Force India Mercedes 1'10.049
8  ジェンソン・バトン McLaren Honda 1 Lap
9  バルテリ・ボッタス Williams Mercedes 1 Lap
10  セルジオ・ペレス Force India Mercedes 1 Lap
11  エステバン・グティエレス Haas Ferrari 1 Lap
12

 フェルナンド・アロンソ

McLaren Honda 1 Lap
13  ロマン・グロージャン Haas Ferrari 1 Lap
14  カルロス・サインツJr. Toro Rosso Ferrari 1 Lap
15  ダニール・クビアト Toro Rosso Ferrari 1 Lap
16  ケビン・マグヌッセン Renault Renault 1 Lap
17  パスカル・ウェーレイン Manor Mercedes 2 Laps
18  マーカス・エリクソン Sauber Ferrari 2 Laps
19  ジョリオン・パーマー Renault Renault 2 Laps
20  リオ・ハリャント Manor Mercedes 2 Laps
   フェリペ・ナッセ Sauber Ferrari  
   フェリペ・マッサ Williams Mercedes  

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この記事について
シリーズ F1
イベント名 ドイツGP
サブイベント 日曜日 レース
サーキット ホッケンハイム
ドライバー Lewis Hamilton
記事タイプ レースレポート