【F1】シルバーストン「契約を解除してもそれが”終わり”ではない」

シルバーストンは2020年以降のF1開催契約の破棄を考えているが、F1新オーナーのリバティ・メディアが取り組む財政健全化に期待をしている。

 シルバーストン・サーキットのオーナーである英国レーシングドライバークラブ(BRDC)は、イギリスGPの開催契約解除を真剣に検討しているが、リバティ・メディアがF1の新オーナーになったことで、F1の財政が健全化することを期待しているようだ。

 シルバーストンが持つF1開催契約の期限は2026年までである。しかしこの契約の中には、開催を早期終了させる契約解除条項が存在している。この解除条項の発動期限は、今年7月にシルバーストンで行われるイギリスGPの開催前までとなっている。

 BRDCのデレック・ワーウィック会長は昨年9月、F1の開催はクラブにとって高価になりすぎてしまったと述べており、2020年以降のF1開催契約を解除することを検討しているようだ。

 さらにBRDCのチェアマン、ジョン・グラントからクリスマス前にクラブのメンバーに送られた手紙には、レースの開催を続けることで生じる財政上のリスクを考慮し、クラブは真剣にこの条項の発動を検討していると書かれていた。

 一方でグラントは、リバティ・メディアがF1の商業権への関与を深めていることを、正しい方向への一歩だと考えているようだ。

「いくつかのことが我々にとって有利に働いている」とグラントはAutosportに語った。

「F1のオーナーがリバティ・メディアに変わるということは、中期的に我々の役に立つはずだ」

「リバティ・メディアは、財政面で再調整する必要があるという我々の考えに、実に共感しているようだ。我々は現在も多くの方法を模索しており、多くの団体と交渉をしている」

契約解除は、新たな交渉の基礎

 これまでシルバーストンが公的資金の支援を受けてこなかったとはいえ、BRDCが何らかの公的な援助を受ける可能性もある。

「公的な資金を使うという切迫した議論もあるが、我々はF1がお金のかかるスポーツだと見られていることは理解している」

「政治的に、公的資金の投入が可能だと私は考えていないが、何か他の形で公的な支援を受けられるかもしれない」

 グラントは、たとえBRDCが契約の解除条項を発動したとしても、それが必ずしもイギリスGPの終焉を意味するとは限らないと語った。

「もし我々が条項を発動したとしても、それで終わりというわけではない。それが、さらなる交渉の基礎となるだろう」と彼は語った。

「我々は、それが取り返しのつかないことだとは思っていない」

シルバーストン売却の行方は?

 BRDCは昨年、財政的な改善を図りいくつかの団体とシルバーストンの売却について交渉を行っていた。

 しかし、最近はBRDCの財務状況が改善されたため、サーキット売却の緊急性が低下しF1の開催自体が主な焦点となったようだ。

 グラントは、世界ラリークロスの開催契約や宝くじ基金からの2000万ポンド(約28億円)の資金調達が承認されたことから、BRDCの財務状況が改善されたと説明した。

「我々は宝くじ基金から素晴らしい支援を受けており、現地自治体と企業とのパートナーシップにより、資金調達のバランスが改善されている」と彼は語った。

「これは大きな前進だ。毎年多くの新規訪問者をシルバーストンに誘致することができる。そして、それは宿泊施設にもより強力なビジネスケースを提供する。これは、我々が何年も前から望んでいたことだ」

「これらすべてのことが進み始めているので、我々は全体的に楽観的になっている。だから、すぐに(シルバーストンを売却するという)契約をしなければならないというプレッシャーはあまり感じていない」

【関連ニュース】

シルバーストン、2019年限りでF1開催契約の解除を検討か?

リバティ・メディア、将来的な予算制限の導入を検討

ポール・リカール、2018年からのフランスGP開催を発表

ホッケンハイム、来季カレンダーの正式決定を前に、ドイツGP開催を断念

マレーシア、2018年でF1終了か。契約更新せず、人気のMotoGPに注力へ

Be part of something big

コメント
コメントを書く
この記事について
シリーズ F1
記事タイプ 速報ニュース