【F1】マクラーレン新エクゼクティブ・ディレクター、ザック・ブラウン独占インタビュー

ザック・ブラウンは、マクラーレンの将来に向けたビジョンについて、motorsport.comとAUTOSPORT.comに対して語った。

 マクラーレンのエクゼクティブ・ディレクターに就任することになったザック・ブラウンが、独占インタビューに答えた。

ーーマクラーレンに加わることになって、どのように感じていますか?

「ここしばらく、これほど幸せになったことはない。小さい子供みたいな感じだし、クリスマスがちょっと早く来たような感じだ。とにかく、間違いなく素晴らしい気分だ。これまでと違うレンズを通して(チームを)見て、建物の周りを歩くのは、とても素晴らしいことだ」

「これは私にとってのドリームチームが成長していくのを、理解することができる機会だ。私にとってのそれは、(アイルトン)セナの時代、そしてミカ・ハッキネンの時代のマクラーレンだ。マクラーレンは、私が常に好きなチームだ。そして、この10年間に一緒に仕事をしてきた、たくさんの人がここにはいる。F1のベストチームだと思われるように導く手助けをする機会を得ることができ、本当に素晴らしい気分だ」

「マクラーレンに加わるのには、絶好の時期だ。彼らは明らかに上向きの軌道に乗っている。私は、貢献するように求められた分野での私の役割に、とても興奮している。そして私は、すべての株主たちと素晴らしい関係にある」

「F1以外のマクラーレンが自動車業界で行っていることについても、とても満足している。これは私の責任が及ぶ部分ではないが、ブランドという立場から見れば、両方の部門が手と手を携えていくべきだと思う」

ーーロン・デニスがチームを離れることについては、どう考えていますか?

「私はロンにとても近いところにいる。私は、彼とチームの皆さんが築き上げてきたことを大いに賞賛する。彼は現在も株主であり、CEOだ。私は最近彼に話をした。そして株主として、彼は我々の成功に対して大きな利益を得ることになる。それは私が知る由も無いものだ」

ーーマクラーレンはF1以外のレースにも参加するのですか?

「私はマクラーレンと協力して、NASCARの電気系システムの供給に関する取引を、ロンとともにまとめた。そしてGTのプロジェクトは今もあるし、いつの日かはル・マンに挑む日も来るかもしれない」

ーーマクラーレンのF1チームについて、最も改善しようと考えているものは何ですか? 財務のパフォーマンスですか? それともコース上のパフォーマンス? あるいはタイトルスポンサーの必要性ですか?

「それらのすべてについて考える。エリック(ブーリエ/レーシングディレクター)やヨースト(カピト/マクラーレン・レーシングCEO)はそれぞれのチームで、マシンを本当に速いモノにしていく責任がある。私たちはまた、チームの財政面を良くするために貢献する必要がある。マクラーレンのレースカーには、最高級のブランドをロゴを掲示する必要のあるスペースがたくさんあるんだ」

「タイトルスポンサーがいれば、チームを推進させるのに役立つ。しかし、私はそれが、他のモノと比べて最優先すべきだとは思わない。私たちにはパートナーが必要であり、タイトルパートナーは重要なパートナーであるということだ」

ーー改善を行っていくための時間的な計画はありますか?

「まだ始まっていないんだよ! 私には学ぶべきことがたくさんある。しかし、どんなビジネスでも同じように、できるだけ早く進歩を見せる必要がある。この24カ月、実に素晴らしい進歩があった。しかし、グリッド上のポジションを予測し始めるには、まだ十分ではないが、早く勝利できるポジションに戻らなければならないと思っている」

ーーあなたは、マクラーレンに新しい文化を持ち込むのですか?

「私は、マクラーレンを象徴する、組織的な文化が好きだ。しかし実際に内部に加わり、そして人々と密接に連携すると、もしかしたらそれとは少し異なる作業方法が幾つかあるかもしれない。それはレースチームとマクラーレンのブランドが、どのように見えるかという点に現れてくるはずだ」

ーーエリック・ブーリエとヨースト・カピトについては、どのくらい知っていますか?

「エリックについては、彼がロータスで働いていた頃から知っている。我々はユニリーバのスポンサーシップを担当していたんだ。彼のことは以前から知っていたが、彼の働きぶりを見るのは、その時が初めてだった。私は非常に感銘を受けた。ロータスが抱えていた問題、そして彼がやったことを考えるとね。人々はキミ(ライコネン)はキャリアの末期にいると考えていた。しかし、ロータスは彼をチャンピオンシップで3位にしてみせたんだ。クルマも素晴らしかったが、彼らはキミが勝つための素晴らしいチームと、素晴らしい文化を持っていた。エリックはそのチームリーダーだった。それは常に印象的だったよ」

「彼がマクラーレンに加入して以来、彼らは前進してきた。私が見たことのすべては、友情は脇に置いておいたとしても、彼は結果を出し、正しい方向に進んでいるように見える。私のエリックに対する評価は高い」

「ヨーストについては10年以上前から知っている。彼は私の、フォードでのクライアントだった。私が見てきたことのすべてにおいて、彼は勝者となっている。彼と一緒に働くのは素晴らしいし、彼はこのブランドに対する情熱を持っている。私は、彼が素晴らしい才能を持っている人物だと思うし、私が見ることのできるものから、たくさんの正しいリソースを得ることができると思う」

ーーすぐに改善できる問題はありますか?

「いや、私はまだそのために十分な理解ができていない。もちろん、幾つかの意見は持っている。しかし内部に加わり、もっと学ぶことが大切だと思うし、限られた情報のみで動くことが正しいことだとは思わない。しかし確かなことは、我々にはタイトルパートナーが必要だということ。我々はパートナーに対して、魅力的な提案をする必要がある。そして、我々は前進する必要がある。なぜなら、我々が勝てていないのには、明らかに理由があるからだ。それらのことに取り組まなければならないが、私はそのポケットがどこにあるのかをまだ特定できていない」

ーー商業的な交渉をする際、最近のパフォーマンスを考慮して、チームは少し謙虚になる必要があると思いますか?

「F1にいる我々全員が、そうすべきだと思う。そして私は、マクラーレンがそれをリードしていくのを見たい。革新的な方法で進化し続け、パートナーシップのことを考える必要がある。スポンサーたちはこれまで以上に、どのように予算を使うかということについて洗練されており、より良い結果、そしてより大きな成果を得ることを求めている。我々はパートナー企業と共に、市場について考えることにも適応するレースチームでなければならない」

「マクラーレンは近年のF1に見られるような道をリードし、そして築き上げてきた。私はコース上でもそれ以外でも、そのようなことをしたい」

ーーあなたのマクラーレンでの仕事は、motorsport.comの仕事に対してどのような影響を及ぼしますか?

「私はmotorsport.comやコスワース、そして私のレーシングチームである”ユナイテッド・オートスポーツ”などで幾つかの役職を持っている。それらはすべて継続される。motorsport.comではビジネス面のみを担当し、編集には関わっていない。良い商品をいかに生み出すか、そしてどう組織を構築するかは、編集サイドとは関係ない。だから、私は矛盾があるとは感じていない。もしそれらをひとつにまとめてしまえば困ることになるだろうが、私はそうする必要はないと思っている」

ーーフェルナンド・アロンソやストフェル・バンドーン、そしてジェンソン・バトンのようなドライバーたちと共に仕事をするのを、どのように楽しみにしていますか?

「ものすごく興奮するよ。信じられないようなドライバーが3人もいるのだから。そのうちふたりは世界チャンピオンだ。私はフェルナンドを良く知らないが、彼と知り合うのを楽しみにしている。彼が達成してきたことに対しては、大きな憧れを抱いている。信じられないようなレーサーだ。彼ほど素晴らしいドライバーはいない。ほとんどの人が、私の意見に同意すると思うね」

「ストフェルは素晴らしい才能を持った若手だ。すでに1レースを走っているが、その時の状況を考えると、非常に印象的だと感じた。ただ、彼のこともよく知らないので、私は彼のことも知る必要がある。ジェンソンのことはよく知っているし、彼と働いたこともある。彼は私が好きなドライバーのひとりだ」

「これら3人の組み合わせは、他のどのチームも持っていない、強力なラインアップだ」

ーール・マン参戦について、あなたはこのインタビューの冒頭で示唆しました。それは、あなたの視野に入っているのですか?

「モータースポーツの他のカテゴリーについて話すのは時期尚早だが、F1が優先順位の1〜3を占めている。しかし、我々はGTのレースをしている。インディカーとNASCARのエレクトロニクス面も担っている。F1以外では、ル・マンが候補のリストに載っているだろうか? 明らかなことは、マクラーレンは以前ル・マンに勝っているということだ」

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この記事について
シリーズ F1
イベント名 Zak Brown McLaren announcement
ドライバー Zak Brown
チーム McLaren
記事タイプ インタビュー