F1オーストリアGP予選:雨で混乱の中、ハミルトンPP。バトン3番グリッド獲得

オーストリアGPの予選が行われ、メルセデスのルイス・ハミルトンがポールポジションを獲得した。

路面温度50度、タイヤには厳しいコンディション

 晴天の下始まったオーストリアGPの予選。Q1開始時の気温は27度ながら、路面温度は50度を超え、非常に高くなっている。タイヤのオーバーヒートが心配されるコンディションである。

 セッション早々にトップタイムを出したのはメルセデスのルイス・ハミルトンで、1分7秒014を記録している。そのハミルトンのチームメイトであるニコ・ロズベルグは、フリー走行3回目で喫したクラッシュからの復旧作業が終わっておらず、マシンの横ではロズベルグが心配そうに作業を見守る。

 2番手にはウイリアムズのフェリペ・マッサが入ってくるが、ハミルトンは自らのタイムを更新し、1分6秒947でトップを堅持する。

 一方、フェラーリやレッドブルはコースインのタイミングを遅らせ、残り10分というところでコースイン。ロズベルグもマシンの修復が間に合い、コースインしていった。

 フェラーリは今回のグランプリではメルセデスに肉薄しており、ベッテルが0.08秒差の2番手タイムをまずマーク。ロズベルグは素晴らしいアタックで、ハミルトンを超える1分6秒690まで伸ばしてくる。ベッテルも負けじと2回目のアタックでペースアップし、ロズベルグには及ばずとも、0.071秒差まで迫る2番手につけた。

相次ぐサスペンショントラブル。ウェーレイン輝く

 なお、この時点で10番手につけていたセルジオ・ペレスは、右リヤのサスペンションを破損。ピットに戻っている。

 残り2分というところで、マノーのパスカル・ウェーレインが素晴らしいアタックを成功させ、なんと9番手に入ってくる。大躍進である。

 その直後、トロロッソのダニール・クビアトがターン9でクラッシュ。セッションは赤旗中断となる。この事故も、直前のターン8で右リヤサスペンションを壊したことが原因。昨日から数えると5例目であり、(映像はないが恐らくペレスも含め)いずれも縁石に乗り上げてのもの。縁石の再考が必要かもしれない。

 この事故により、Q1は1分44秒を残して赤旗中断となる。

 15分ほどの中断を経てセッション再開。12台のマシンがコースに出て行く。しかしその直後、カルロス・サインツJr.のマシンが、激しく白煙を上げてストップ。コースイン直後のトラブルだった。これによりセクター1と2はイエローフラッグ区間となり、実質的にタイムアップは不可。ケビン・マグヌッセンとジョリオン・パーマーのルノー勢2台、リオ・ハリャント(マノー)、クビアト、マーカス・エリクソンとフェリペ・ナッセのザウバー勢2台が脱落となっている。

今日も雨。そして別れたタイヤ選択

 予選Q2スタート時、メルセデスの2台が真っ先にコースに向かう。無線によれば、彼らは降雨を予想しており、できる限り早くタイムを出そうとしたのだ。そしてロズベルグが1分6秒403、ハミルトンは1分6秒228を記録する。

 予想では、セッション開始後8分に降雨があると言う。コースインを遅らせたフェラーリ勢はこれを見越したのか、メルセデスがウルトラソフトでアタックしたのに対し、スーパーソフトを選択。そしてベッテルが3番手、ライコネンが6番手のタイムを記録する。レッドブル勢はウルトラソフトでタイムを出した後、一度ピットに戻り、スーパーソフトでアタック。これで自己ベストを記録する。つまり、フェラーリとレッドブルは、スーパーソフトタイヤを履いて決勝スタートできる権利を手に入れたのだ。

 これを見たハミルトンも、スーパーソフトを履いてコースイン。しかし、その途中で降雨。ハミルトンはセクター2までは自己ベストのペースだったものの、諦めざるをえなかった。

 これでQ2順位が確定。ここで脱落したのはエステバン・グティエレス(ハース)、ウェーレイン、ロマン・グロージャン(ハース)、フェルナンド・アロンソ(マクラーレン)、サインツJr.とペレスは出走できなかった。

混乱するコンディションを味方にする、ヒュルケンベルグとバトン

 Q3開始までには雨が上がり、日が出てきたものの、路面は完全にウエット。コースに出ていったマシンは全車インターミディエイトタイヤを装着している。

 1回目のアタックで最速だったのはベッテル。ハミルトンがこれに続き、リカルドが3番手である。

 しかし、各車が走行したことでレコードラインは乾き、ライコネン、ハミルトン、ロズベルグ、リカルドとトップタイムを更新していく。ベッテルは自らのタイムを更新するも、3番手までだ。

 路面はさらに改善。ヒュルケンベルグが1分18秒台に入れ、リカルドが1分17秒台へ。さらにハミルトンも最速タイムを更新して1分16秒232、ジェンソン・バトン(マクラーレン)が2番手に入っている。

 残り4分というところで各車がピットイン。ドライタイヤで走れると見て、ウルトラソフトを装着する。

 ドライタイヤを履いたマシンのうち、先頭で走るのはヒュルケンベルグ。そのヒュルケンベルグは1分14秒966を記録してトップに。しかし、これをマッサが上回り、その後ハミルトンらもタイムアップする。タイヤが暖まったヒュルケンベルグは2回目のアタックでタイムを更新。ただまだまだ路面はよくなりつつあり、決着は最後のアタックということになる。

 チェッカーが振られた後、当初はフェラーリ勢2台が1-2を占めたが、これをハミルトンが上回ってトップに浮上。ロズベルグはこれに及ばず2番手だ。さらにヒュルケンベルグが3番手に割り込み、最後の最後でアタックしたバトンがライコネンを上回って5番手に上がった。

 これで予選順位が決定。ハミルトン、ロズベルグ、ヒュルケンベルグ、ベッテル、バトンのトップ5となった。このうち、ロズベルグとベッテルは5グリッド降格のペナルティが課せられるため、ヒュルケンベルグが2番手、バトンは3番手からのスタートとなる予定だ。

F1オーストリアGP予選結果

Q3

ClaDriverChassisEngineLapsTimeGapIntervalkm/h
1 44   Lewis Hamilton  Mercedes Mercedes 10 1'07.922     229.286
2 6   Nico Rosberg  Mercedes Mercedes 10 1'08.465 0.543 0.543 227.468
3 27   Nico Hulkenberg  Force India Mercedes 10 1'09.285 1.363 0.820 224.775
4 5   Sebastian Vettel  Ferrari Ferrari 10 1'09.781 1.859 0.496 223.178
5 22   Jenson Button  McLaren Honda 10 1'09.900 1.978 0.119 222.798
6 7   Kimi Raikkonen  Ferrari Ferrari 10 1'09.901 1.979 0.001 222.795
7 3   Daniel Ricciardo  Red Bull TAG 9 1'09.980 2.058 0.079 222.543
8 77   Valtteri Bottas  Williams Mercedes 9 1'10.440 2.518 0.460 221.090
9 33   Max Verstappen  Red Bull TAG 8 1'11.153 3.231 0.713 218.874
10 19   Felipe Massa  Williams Mercedes 9 1'11.977 4.055 0.824 216.369

 

Q2

ClaDriverChassisEngineLapsTimeGapIntervalkm/h
1 44   Lewis Hamilton  Mercedes Mercedes 5 1'06.228     235.151
2 6   Nico Rosberg  Mercedes Mercedes 4 1'06.403 0.175 0.175 234.531
3 5   Sebastian Vettel  Ferrari Ferrari 3 1'06.602 0.374 0.199 233.830
4 3   Daniel Ricciardo  Red Bull TAG 6 1'06.840 0.612 0.238 232.998
5 33   Max Verstappen  Red Bull TAG 6 1'06.866 0.638 0.026 232.907
6 77   Valtteri Bottas  Williams Mercedes 6 1'06.911 0.683 0.045 232.750
7 7   Kimi Raikkonen  Ferrari Ferrari 6 1'06.940 0.712 0.029 232.650
8 19   Felipe Massa  Williams Mercedes 7 1'07.145 0.917 0.205 231.939
9 27   Nico Hulkenberg  Force India Mercedes 6 1'07.257 1.029 0.112 231.553
10 22   Jenson Button  McLaren Honda 5 1'07.572 1.344 0.315 230.474
11 21   Esteban Gutierrez  Haas Ferrari 7 1'07.578 1.350 0.006 230.453
12 94   Pascal Wehrlein  Manor Mercedes 7 1'07.700 1.472 0.122 230.038
13 8   Romain Grosjean  Haas Ferrari 7 1'07.850 1.622 0.150 229.529
14 14   Fernando Alonso  McLaren Honda 5 1'08.154 1.926 0.304 228.506
15 55   Carlos Sainz Jr.  Toro Rosso Ferrari 0        
16 11   Sergio Perez  Force India Mercedes 0        

 

Q1

ClaDriverChassisEngineLapsTimeGapIntervalkm/h
1 6   Nico Rosberg  Mercedes Mercedes 6 1'06.516     234.133
2 5   Sebastian Vettel  Ferrari Ferrari 5 1'06.761 0.245 0.245 233.273
3 44   Lewis Hamilton  Mercedes Mercedes 6 1'06.947 0.431 0.186 232.625
4 33   Max Verstappen  Red Bull TAG 3 1'07.131 0.615 0.184 231.988
5 77   Valtteri Bottas  Williams Mercedes 3 1'07.148 0.632 0.017 231.929
6 7   Kimi Raikkonen  Ferrari Ferrari 5 1'07.240 0.724 0.092 231.612
7 27   Nico Hulkenberg  Force India Mercedes 9 1'07.385 0.869 0.145 231.113
8 19   Felipe Massa  Williams Mercedes 5 1'07.419 0.903 0.034 230.997
9 3   Daniel Ricciardo  Red Bull TAG 5 1'07.500 0.984 0.081 230.720
10 94   Pascal Wehrlein  Manor Mercedes 10 1'07.565 1.049 0.065 230.498
11 55   Carlos Sainz Jr.  Toro Rosso Ferrari 10 1'07.618 1.102 0.053 230.317
12 22   Jenson Button  McLaren Honda 7 1'07.653 1.137 0.035 230.198
13 11   Sergio Perez  Force India Mercedes 5 1'07.657 1.141 0.004 230.184
14 21   Esteban Gutierrez  Haas Ferrari 11 1'07.660 1.144 0.003 230.174
15 8   Romain Grosjean  Haas Ferrari 12 1'07.662 1.146 0.002 230.167
16 14   Fernando Alonso  McLaren Honda 7 1'07.671 1.155 0.009 230.136
17 20   Kevin Magnussen  Renault Renault 10 1'07.941 1.425 0.270 229.222
18 30   Jolyon Palmer  Renault Renault 9 1'07.965 1.449 0.024 229.141
19 88   Rio Haryanto  Manor Mercedes 11 1'08.362 1.846 0.397 227.810
20 26   Daniil Kvyat  Toro Rosso Ferrari 8 1'08.409 1.893 0.047 227.654
21 9   Marcus Ericsson  Sauber Ferrari 12 1'08.418 1.902 0.009 227.624
22 12   Felipe Nasr  Sauber Ferrari 13 1'08.521 2.005 0.103 227.282

 

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この記事について
シリーズ F1
イベント名 オーストリアGP
サブイベント 土曜日 qualifying
サーキット レッドブルリンク
ドライバー Jenson Button , Lewis Hamilton
記事タイプ 予選レポート