デグラデーションは極小。各車1ストップか?:ロシアGP FP2分析

ロシアGPのフリー走行2回目から、決勝レースの戦略を分析する

 ロシアGPのフリー走行2回目、各マシンが決勝のタイヤ選択を見据え、ロングランを行った。やはり、ここソチ・オートドロームは、特異なサーキットであることがわかる。何が特異なのかといえば、そのデグラデーションの小ささに他ならない。

 メルセデスAMGは、ルイス・ハミルトン、ニコ・ロズベルグ共にスーパーソフトタイヤを履いてロングランを実施。ハミルトンは12周の連続走行を行ったが、このうち5周目に1分41秒475を記録すると、その後若干ペースを下げていき、6周後に1分41秒996を計測している。ここから算出すると、1周あたりのラップタイムの下落幅は0.086秒と非常に小さいものだった。ロズベルグも同じ計算方法に当てはめると、1周あたりの下落幅は0.046秒とさらに小さい。

 フェラーリのキミ・ライコネンも、スーパーソフトタイヤでロングラン。こちらはデグラデーションどころか、逆にラップタイムが向上していた可能性がある。2周目に1分42秒393で走り始め、15周目に1分42秒343。つまり、0.05秒ラップタイムが向上したということだ。

 ただ気になるのは、ライコネンのペースは一度下がっているということ。彼のペースは一時1分43秒939まで急激に下落しながら、その後一気に回復傾向に転じていることだ。メルセデスの2台にも前述の通りデグラデーションの傾向が見られたが、これは彼らのロングランが短く、ペースが回復傾向に転じる前に走行をやめてしまったという可能性も考えられる。この”ペースの回復”をどのように考えるのかが、レースでは非常に重要になってきそうだ。

 一方、ソフトタイヤのデグラデーションは、多くのマシンでほぼゼロ。ウイリアムズのバルテリ・ボッタスには1周あたり0.04秒程度のデグラデーションが見られたが、それ以外の例えばフェリペ・マッサ(ウイリアムズ)、カルロス・サインツJr.(トロロッソ)、ジェンソン・バトン(マクラーレン)などはゼロもしくはマイナス、つまり走れば走るほどペースが上がるという状態だった。こちらは、前述のライコネンとは違い、一度ペースが落ちることもなく、安定したペース推移となっている。

 このデータから判断するに、決勝ではソフトとスーパーソフトを1回ずつ使用する1ストップ作戦が主流になると思われる。ではその長さをどうするか? ソフトタイヤとスーパーソフトタイヤのペース差は0.5〜0.7秒程度であると思われ、メルセデスのスーパーソフトのデグラデーションから判断すると、10周程度でそのペースが入れ替わることになると思われる。つまり、このあたりでタイヤ交換をするマシンもあるかもしれないということだ。ただ、ウイリアムズのボッタスはソフトタイヤを履き、メルセデスAMGのスーパーソフトと同じようなペースで走っていた。燃料搭載量が少なかった可能性が高いが、これをどう判断するのかという点にも注目だ。

 デグラデーションが小さいために、コース上でのオーバーテイクは困難になることが予想され、ポジション重視の戦略となりそう。それも1ストップで。チーム間同士の1回限りの駆け引きが、見ごたえのあるものとなる可能性もある。その上でも重要なのはスターティンググリッド。まずは本日行われる予選に注目だ。

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この記事について
シリーズ F1
イベント名 ロシアGP
サブイベント 金曜日 フリー走行2回目
サーキット ソチ・アウトドローモ
記事タイプ フリー走行レポート