フェルスタッペン史上最年少優勝。メルセデス同士討ち:F1スペインGP決勝レポート

F1スペインGP決勝レースが行われ、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが初優勝を果たした。フェルスタッペンは、最年少優勝記録を大幅に更新する、18歳と227日での優勝である。2位にはキミ・ライコネン、3位にはセバスチャン・ベッテルと2台のフェラーリが入った。メルセデスの2台は、1周目に同士討ちでリタイアに終わっている。

 非常に良い天候の下行われたF1スペインGP決勝。1周目からドラマが待っていた。

 スタートの蹴り出しはポールポジションのルイス・ハミルトンが良かったが、そのスリップストリームを使い、チームメイトのニコ・ロズベルグが接近。1コーナーでアウト側から被せ、ここでロズベルグが前に出る。ただ、これでドラマは終わらない。

 3コーナーの立ち上がりで、ロズベルグの加速が鈍る。これを好機と見たハミルトンは、4コーナーへの進入でインへ。当然、ロズベルグはブロックラインを取る。これを避けようとしたハミルトンはコース外に逃げ、マシンの体勢を崩しスピン。そのままコントロールを失って、なんとロズベルグのマシンに追突してしまったのだ。

 両者はこれでマシンを大破させ、リタイア。ふたりのドライバーは俯き、ヘルメットを被ったままパドックへ戻り、そのままモーターホームへと消えていった。チームのアドバイザーを務めるニキ・ラウダはハミルトンを非難しているが、チーム代表のトト・ウォルフは「判断はまだ早い」と議論を制する。

 この事故により、早速セーフティカーが出動。両者の事故は、レース後に審議が行われることになった。

 これで順位は、ダニエル・リカルド(レッドブル)、フェルスタッペン、カルロス・サインツJr.(トロロッソ)と、”レッドブル勢"3台が上位を占めた。その後方にベッテル、ライコネンの順でフェラーリの2台が続く。ベッテルはスタートが良かったが、3コーナーでふらついた隙にサインツJr.の先行を許してしまったのだ。

 4周目からレースは再開。レッドブル2台が逃げる中、ベッテルはサインツJr.をなかなか抜くことができず、リードを築かれてしまう。ベッテルがようやくサインツJr.を交わしたのは8周目の1コーナー。ライコネンも10周目の1コーナーでサインツJr.を交わし、レッドブルvsフェラーリの構図が完全に出来上がる。

 先頭を行くリカルドは、11周目終了時点でピットに入り、最初のタイヤ交換を行う。つつく12周目にはフェルスタッペンとライコネンが続くが、ベッテルは引っ張る。

 ベッテルがピットインしたのは15周目終了時点。しかしオーバーカットならず、レッドブルの1-2体制が続く。

 タイヤを交換した後のベッテルのペースは良く、次第にレッドブル2台に近づいていく。そして上位3台が約2秒というスペースに入った際、レースに動きが出る。先頭のリカルドが、28周目終了時点で2回目のピットインを行ったのだ。最初のピットインからはまだ17周。2ストップ作戦を採るにはあまりにも早すぎる。この時点でリカルドが3ストップ作戦であることが、明るみ出る。

 意外だったのは、ベッテルの行動だ。ベッテルはリカルドの動きに反応し、続く29周目にピットイン。彼も3ストップ作戦を選択した。

 これで先頭に躍り出たのは、弱冠18歳のフェルスタッペン。フェルスタッペンはライコネンを従えて逃げる。3ストップを選択したリカルドとベッテルのペースは、それほど速くはなく、この時点でフェルスタッペンもしくはライコネンが勝利する可能性が高くなった。フェルスタッペンは34周目、35周目にはライコネンがピットに入り、ミディアムタイヤを再び履く。

 早々に動いたのはベッテルだった。ベッテルは37周目に3回目のピットイン。リカルドのアンダーカットを狙う。リカルドがピットインしたのは43周目。ベッテルはこの間にリカルドの前に出て、3番手に浮上する。これで両者の順位は逆転だ。しかし、3ストップを選択したふたりは、ベッテルこそ3番手とレース序盤そのままの順位だが、リカルドは順位を落としただけになってしまった。

 フェルスタッペンは順調に先頭をキープしていくが、後方からはライコネンが迫り、48周目にその差は1秒まで縮まる。しかし、ここバルセロナは抜きにくいコースであり、しかもレッドブルのマシンがトラクションに優れているのか、なかなか近くことができない。DRS圏内に入っても、抜くまでには至らないのだ。

 ふたりの後方では、ベッテルとリカルドが接近。こちらも1秒以内の差での激しいバトルになっていく。

 フェルスタッペンは、結局最後まで耐え凌ぎ、トップチェッカーを受ける。史上最年少優勝記録と更新する、18歳227日での優勝である(これまでの最年少優勝記録は、2008年のイタリアGPでベッテルが記録した21歳73日)。2位にはライコネン。3位にはベッテルが入った。リカルドは66周レースの65周目に左リヤタイヤがバースト。これでピットインを強いられた。ただ、5番手とは大きな差があり、4位を守ることに成功している。

 以下、バルテリ・ボッタス(ウイリアムズ)、サインツJr、セルジオ・ペレス(フォースインディア)、フェリペ・マッサ(ウイリアムズ)、ジェンソン・バトン(マクラーレン)、ダニール・クビアト(トロロッソ)の順でフィニッシュしている。マクラーレンのアロンソは、突然パワーを失い、リタイアを喫している。

 フェルスタッペンの史上最年少優勝、リカルドとベッテルの不可解な3ストップ戦略、メルセデスの同士討ちと、様々な出来事があったスペインGP。今後のシーズンにどんな影響を与えることになるのか? レッドブルの今回の速さを見る限り、モナコなど低速コースは速そうであるし、メルセデスのドライバー同士に遺恨が残ることも考えられる。

 次のモナコGPは2週間後だ。

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この記事について
シリーズ F1
イベント名 スペインGP
サブイベント 日曜日 決勝レース
サーキット サーキット・デ・バルセロナ-カタルーニャ
ドライバー Kimi Raikkonen , Max Verstappen , Sebastian Vettel
記事タイプ レースレポート