レッドブル、2017年のハロ導入に反対の姿勢

フェラーリに続いてレッドブルも試したハロだが、実際に導入するのかどうか、瀬戸際に立たされている。安全性の懸念により、導入が先送りされるかもしれないのだ。

 2017年のF1には、クラッシュした際にドライバーを守る”コクピット保護システム”が導入される予定になっている。このデバイスについては、フェラーリとレッドブルがデザイン案を提示し、実際に走行が行われた。

 現時点で導入予定のデバイスは、フェラーリが提案した”ハロ”と呼ばれるシステム。このハロはオフシーズンのバルセロナテストで初めて登場した。その後、クラッシュ時にドライバーが頭部を打ち付ける可能性を低減させるために開口部を広げたり、軽量化のためにチタンを用いるようにデザインを調整した”ハロ2”に進化。オーストリアGPとイギリスGPに持ち込まれた。

 このハロ2は、オーストリアGPの際にメディカルチームによるドライバー脱出テストが行われ、続くイギリスGPの際にはセバスチャン・ベッテルのマシンに実際に装着し、インスタレーションラップを走った。この結果、”技術的な準備”についてFIAは非常に満足していると伝えられていた。

 しかしFIAからのゴーサインが出たにもかかわらず、ハロ2の実投入については完全に合意がなされたわけではない。

 イギリスGPの際にハロ2を装着したマシンのドライブを担当したベッテルは、視界についての懸念を表明している。

「かなり視界を失うことになるよね」と語るベッテル。

「周回している時、常に空を見ることができないんだ。それを確認するにはもう少し走ってみる必要があると思う」

 視界は、300km/h以上の速度でサーキットを疾走するドライバーたちにとって、死活問題とも言える。もしそれが狭まってしまうことは、そのポテンシャルの下落につもつながりかねないし、安全性にも問題が生じてくる。

 懸念を示したベッテルは、次のようにも語っている。

「それが作られた理由は明らかだし、行うことになっているのも明らかだと思う。僕らは、どんな状況でも安全を確保するために、何かを導入することが必要なんだ。でも、僕らはいかなる妥協もしない」

 一方レッドブルも、ハロ2の導入には消極的である。同チームの代表であるクリスチャン・ホーナーは、現状のままなら反対票を投じると述べている。

「個人的には、私はハロのファンではない」とホーナー。

「何かを急いで行うのは適切なことではない。その仕事を行うために、多くの調査期間を設ける必要があると思う。それは、他の結果をもたらすことができるかもしれない。私はハロと、ハロが抱える”制限”により、それをあまり好むことができない」

「現時点では、賛成に投票することはできないだろう」

 FIAが安全確保を理由により強硬な姿勢を見せない限り、レッドブルのスタンスは2017年からハロが導入されるのを阻止するのに十分だろう。

 2017年のF1テクニカルレギュレーション第2条2項には、2016年4月30日以降も、全会一致の同意か、もしくはFIAの判断による安全性の理由があれば、来年のルールを変更もしくは延期することができるとされている。

 つまりFIAがハロについて”安全性”の懸念を表明すれば、コクピット保護システムの導入は中止されるか、2018年以降に先送りされることを意味しているのだ。

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この記事について
シリーズ F1
チーム Ferrari , Red Bull Racing
記事タイプ 速報ニュース