互角の勝負。メルセデスvsフェラーリ:F1スペインGPフリー走行分析

今年のF1も遂に欧州ラウンドに突入。メルセデスの優位は続くのか? それともフェラーリの逆襲がここから始まるのか? その他注目のチームは? フリー走行2回目の走行結果を分析する。

フェラーリvsメルセデス、ロングランも互角

 F1欧州ラウンドの開幕戦、スペインGP。初日のフリー走行(FP)の結果からすれば、メルセデスとフェラーリの一騎打ちという様相を呈しているように見える。前回のロシアGPはメルセデスが圧倒的な強さを誇ったものの、今回に限って言えば、それほどの優位性はなさそうだ。フェラーリは確実に戦闘力をアップさせてきており、戦前のフェラーリ社長らの強気なコメントを裏付けている。

 セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)とルイス・ハミルトン(メルセデス)はアタックラップでミスをしたため参考にはしないが、このセッショントップとなったニコ・ロズベルグ(メルセデス)と2番手キミ・ライコネン(フェラーリ)の差は0.254秒だった。ライコネンがこのベストタイムを記録したのはセッション前半だったが、ロズベルグのそれはライコネンから20分以上遅れて記録されたもの。当然その間に路面にはラバーが載っており、ロズベルグの方がタイムを出しやすいコンディションだったはず。にもかかわらずこの差で収まったのは、上出来と言っていいのではないだろうか?

 ロングランのペースを見てみよう。

 まずフェラーリのベッテルは、ソフトタイヤで12周の連続走行を実施。この時の彼のペースは1分28秒857で走り始め、最後には1分30秒556までタイムを落とすという内容だった。1周あたりのデグラデーションは0.141秒程度だ。

 一方、ロズベルグも同じソフトタイヤで16周の連続走行を行い、走り始め2周目に1分28秒830を記録し、最終ラップで1分30秒574を計測している。こちらのデグラデーションは、計算上は1周あたり0.124秒となっている。

 それぞれの燃料搭載量が不明なので、単純に比較すればいいというものではない。しかし、データ上は両者のペース及びデグラデーションはほぼ互角であり、決勝でも激しい接近戦となりそうな予感だ。

ミディアムの使い方が勝負の肝

 なおいつもの通り、フェラーリはふたりのドライバーに別々のタイヤを履かせてロングランを行わせた。今回は前述のベッテルにソフトタイヤを履かせた一方、ライコネンにはミディアムタイヤを与え、ロングランを行わせた。このライコネンの12周にわたるロングランは、1分29秒台後半から1分30秒台に綺麗にまとめられたものだった。デグラデーションも小さく(ライコネンの場合は0.053秒/周)、15周程度も走れば、ミディアムタイヤのペースがソフトタイヤのペースを上回ることになる。

 この傾向は他のマシンでも見て取れる。レッドブルのダニエル・リカルドの場合はソフトタイヤで0.106秒/周、ミディアムタイヤで0.007秒/周、ウイリアムズのフェリペ・マッサはソフトタイヤで0.103秒/周、ミディアムタイヤで0.077秒/周となっていた(いずれも計算上)。決勝レースでミディアムタイヤをいかに使うかは、戦略上の肝となりそうだ。

ハードタイヤも使える? そしてマクラーレンは?

 なお全ドライバーの中で、トロロッソのカルロス・サインツJr.と、ルノーのケビン・マグヌッセンのふたりだけがハードタイヤを履き、ロングランを行った。いずれの例もデグラーデーションが少ないばかりか、特にサインツJr.の方は1分29秒台後半〜1分30秒台前半で走っており、ライコネンがミディアムタイヤで走ったロングランとほとんど変わらないものだった。トロロッソは、スペインGPの台風の目となる存在なのかもしれない。

 さて、タイムシートの7番目に名前を載せたフェルナンド・アロンソ(マクラーレン・ホンダ)だが、ミディアムタイヤでのロングランペースはそれほど良くはなく、ソフトタイヤでのデグラデーションは大きい印象である。ここがどう改善されていくのか、フリー走行3回目以降の動向に、注目したいところである。

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この記事について
シリーズ F1
イベント名 スペインGP
サブイベント 金曜日 フリー走行2回目
サーキット サーキット・デ・バルセロナ-カタルーニャ
記事タイプ フリー走行レポート