分析:新セパン・サーキットの変更点を大公開。ターン15に逆バンクが発生

セパン・サーキットの再舗装が行われたことによって、チームとドライバーは新たな課題に直面することが考えられる。

 セパン・サーキットはコースの再舗装を実施している。新しい路面は従来の粗いアスファルトから、5~10%もの粗さが軽減された。その後、イタリアのDromo社のエンジニアにより、最終的なサーキットの調整が行われている。

 彼らによるいくつかの調整は、安全を目的としたものだ。多くのランオフエリアに砂利を敷き、また、コース外への雨水の排水、及び流出エリアの確保も行った。

 また他の微調整としてターン9のバンクを手がけた。それによりドライバーの走行ラインに影響を及ぼす可能性がある。

 セパンの競技長であるラズラン・ラザリは、今回改装されたサーキットについて語った。

「チームとドライバーにとって、未知数の変更がいくつかあると思います。我々は多くのコーナーをダイナミックに変更しました。おそらく、彼らは初めてセパンに来たような感覚を受けるでしょう」

 セパンとDromo社は、今回の変更事項を纏めたブリーフィングノートを作成した。チームやドライバーたちに向けて、マレーシアGPに向けた準備の参考になるように手配したのである。

ターン1

  ターン1での変更点は、バンプが除去されたことだ。これによりターン1へのアプローチがより自然になり、ドライバビリティの向上が期待できる。従来のランオフエリアは、未然のインシデントを防ぐために主に4輪マシンが真っ直ぐ侵入できるようなレイアウトだが、4輪と2輪のどちらにとっても、より安全な仕様に改善されている。またアスファルトエリアは、部分的に砂利に置き換えられた。

 またコース幅16mを維持しつつ、コーナーの左側のランオフエリアを広げた。グラベルエリアの端には、芝生が設置されている。

ターン2

  ターン2は、スピード面と安全面でドライバビリティの向上のために再設計されている。

 主な特徴としては、コーナーの入り口が改善されたことだ。左側に縁石を設置することで、コーナーへのアプローチが見えやすくなっている。縁石付近にあったバンプも除去されている。走行中のドライバーがバンプに引っかかり、ステアリングの制御を失うことを未然に防ぐためだ。

ターン3

 ターン3は、排水の仕組みが敷かれた。雨が降った際、コースのイン側に向けて川ができてしまっていたが、アスファルトの表面構造を変更したことで改善された。

 トラックの中心を山なりにすることで、左側にも雨水が流れる構造になったのだ。また、コーナーにある右側の芝生を除去することで、迅速なトラックの水はけに役立っている。

Turn 4

  ターン4では、縁石沿いのバンプの除去によってドライバビリティが向上した。またコーナー右側の縁石の先端を、コーナー入り口部分まで延長している。

 またランオフエリアは、アスファルトエリアの一部に砂利が敷かれ、その先に芝のエリアを置いたことによって安全性が高まった。

Turns 5 and 6 

  ターン5、ターン6はS字セクションだ。ここは、セクション区間中の勾配に変更があった。従来のこのセクションは全体的に左に向かって勾配があるが、走行ライン上に急勾配になる箇所があった。その一部をフラットにし、ランオフエリアのアスファルトの一部をグラベルに敷き直した。 

 また、コース右側の縁石を15m除去したことで排水構造も改良された。

Turns 7 and 8 

  ターン7もバンプを除去された。左側の長い縁石をリニューアルしたことで、コーナーへのアプローチがより安定すると期待される。また、大きなふたつのわだちもなくなっている。

Turn 9

  右側の縁石の終わりに大きなバンプが形成されてしまっているのが、ターン9の問題点だった。これがリニューアルにより、新しい縁石が敷かれたこととカントがついたことで、ターン9がさらに高速セクションになることが予想される。

Turns 13 and 14

  ターン13では、バンプが除去、セクションの左側がリニューアルされた。ターン13の中央にある大きなわだちも除去されている。 

 ターン13とターン14の中間地点に高さをつけることで、排水問題が解決した。従来は、特にターン14に雨水が溜まるのは大きな問題点で、時には水たまりがある状態でコースが使われていた。またこちらのセクションにも、ランオフのアスファルトエリアの一部に砂利が敷かれている。

Turn 15

  おそらく、サーキットで最も注目すべき変更点は、ターン15にある。ランオフエリアが改善され、より排水しやすい構造のための新たな勾配がつけられた。

 排水性能を向上させるために、もはや水が留まっていられないような急勾配をつけられたことで、新しいコーナーになった。以前のレイアウトでは走行ライン上に水たまりが発生していたが、今回の改善で逆バンクが付き、排水構造が向上した。

 Dromo社のヤルノ・ザファリは、ターン15について話した。

「コーナーのイン側から1mほど、勾配をつけました。以前の走行ラインでは、最速タイムは出ないでしょう。この改良はレースにスパイスを与えられると思います。このコーナーによって、面白い追い越しバトルが観られることを期待しています」

 

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この記事について
シリーズ F1
イベント名 マレーシアGP
サーキット セパン・インターナショナル・サーキット
記事タイプ 分析