【フォーミュラE, WEC】東京FEデモランのディ・グラッシ。来季以降日本のレースにも興味?

東京・丸の内でフォーミュラEマシンを走らせたディ・グラッシ。東京でのレース開催を熱望するとともに、日本のレース参戦への興味も語った。

 東京・丸の内でフォーミュラEマシンを走らせたルーカス・ディ・グラッシ。ディ・グラッシは、バーレーンでのWEC(世界耐久選手権)最終戦の後、すぐ日本にやってきた。イベントのデモ走行終了後、motorsport.comのインタビューに答えた。

アウディのサイクル

 WECバーレーン6時間レースは、今季限りでの撤退を表明したアウディにとって、WECでの最後のレースだった。

「アウディにとって最後のレースだということもあって、感動的だった。アウディについては、スポーツカーレースしか知らないという人もいる。そのくらい長く、アウディはレースをやってきたんだ。人生がずっと続くことがないのと同じように、ひとつのサイクルが終わった、ということなんだと思う」

 そうディ・グラッシは語った。

「アウディはスポーツカーレースで、何度も成功を収めてきた。今後彼らはフォーミュラEに焦点を当てる。そういう意味でも、サイクルがひと区切りついたということなのだろう」

「アウディは最高の終わり方をしたんじゃないかな。もうWECでアウディのドライバーをすることはできないというのは悲しいことだけど、”クレイジー”とも言われるスポーツカーをドライブしてこれたのは、誇りに思うよ」

 そのアウディが今後焦点を当てるフォーミュラE。すでに第3シーズンも第2戦まで終了しているが、さらに強さを増した感のあるルノー・e.ダムスとセバスチャン・ブエミの前に、アプト・シェフラー・アウディ・スポートとディ・グラッシは、厳しい戦いを強いられている。

「この2レースは非常に難しいものだった。ブエミとルノーは今年もまたものすごく強そうに見えるし、他にも多くの戦いがある。厳しい1年になるだろうけど、適正なパートナーを得ることができているし、シェフラーのドライブトレインを使って今年も多くの勝利を挙げることができると思っている。最終的にはチャンピオンを目指せるところまで行きたいね」

音が無くても”何も変わらない”

 フォーミュラEの特徴としてよく言われるのはその”音”である。丸の内で行われたデモ走行でも、エンジンカーとは異なる、”電気音”とも言えるサウンドが、東京の街中に響き渡った。傍目にはこれまでのレーシングカーとは全く違うように見えるが、ドライバーからすれば「何も変わらない」とディ・グラッシは言う。

「何も変わらないよ。150km/hを超えると、エンジン音は聞こえない。風の音だけだ。もちろん、フォーミュラEのマシンは静かなクルマであることは間違いないけど、それによって運転という部分に影響が出ることはない」

 一方、観客側からすれば、違和感があるだろうということをディ・グラッシは認める。

「観客の皆さんからすれば、音を楽しむということもあると思う。50年も同じようなエンジン音に慣れてきたのだから、違和感があるのは当然だろう。それは理解できる。でも、これも進化の一部だと思うし、今までのファンより若い世代の人たちは、初めて買うクルマが電気自動車……そんな時代が来るし、そういう人たちもターゲットにしているんだ」

 また静かだからこそのメリットも、フォーミュラEにはあると言う。

「クルマが静かだからこそ、ロンドンや香港、そしてパリの中心部でレースをすることができる。従来のマシンなら、決してそんなことできなかったはずだ。そういうプラスのこともあると思う。都市部では、クルマの音は静かな方がいいはずだ。これは電気自動車がもたらすメリットであって、進化の一部として現れているんだと思う」

FE東京開催が世界で最も望ましい

 フォーミュラEのデモランが日本で行われるのは、昨年の六本木に続き今回が2回目のことである。山本左近に続き、東京の公道でフォーミュラEを走らせたふたり目のドライバーとなったディ・グラッシは、東京でレースをしたいと強く語る。

「東京が、レースをするには一番良い場所だと思う。大都市だし、技術志向の高い都市だ。そんな街で電気自動車が普及することは、一般の人々の生活の質の向上にも繋がる。電気自動車のレースを見ることで、電気自動車の普及が加速できればいい。東京がそういうショーケースになればいいね」

「電気自動車は、速いし、セクシーだし、スポーティだ。だから直接見てもらうことが重要。東京のレースは、世界で最も望ましいと言えるんじゃないかな。それに加えて、日本人のモータースポーツに対する熱意は素晴らしい。ぜひ、東京の中心部でレースをしたいね」

日本のレースにも興味あり?

 アウディのWEC活動が終了したことによって、来年のディ・グラッシの手は半分空いたことになる。そんな彼には、早くもいくつかのオファーが舞い込んでいるという。

「フォーミュラEが最優先だ。でも、F1やWECの他のチームから、幾つかのオファーが来ている。デイトナやマカオGPなんかからもね。僕の需要はあるようだ。もしフォーミュラEと日程が重ならなければ、他のレースにも出たいと思っている。そこはアウディとも相談しながら、僕がどのレースをしたいのか、そしてどのクルマが強いのかを見極めていきたいと思う」

 またディ・グラッシは、日本のレースにも興味を持っているという。実際、この日のデモランには同郷のジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが、スーパーフォーミュラのテストのために鈴鹿に向かう途中に立ち寄っていた。

「日本にも興味はあるよ。スーパーGTとか、スーパーフォーミュラには高い関心を持っている。素晴らしいコースと良いクルマがあるしね。とても良いと聞いている。将来、いずれかの段階ではぜひ挑戦してみたいと思っている」

 11月24日に鈴鹿でスーパーフォーミュラのテストがあると伝えると、ディ・グラッシはこう反応した。

「明日は無理だよ! 今日、J.P.デ・オリベイラが来ていたから、それは知ってるけどね。でもホント、将来の可能性の話だよ!」

 走行後、集まった観衆の前で、「次に日本に来る時は、デモランじゃなくて、レーシングスピードで走れたら良いね!」と語っていたディ・グラッシ。その日はいつになるのだろうか?

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この記事について
シリーズ フォーミュラE , WEC
イベント名 東京・丸の内デモラン
ドライバー Lucas di Grassi
記事タイプ 速報ニュース