コバライネンがラリー北海道に参戦。「もともとラリーが好きだった」

スーパーGTで現在3位のコバライネンは、全日本ラリー選手権に出場し、本格的なラリー活動を開始した。

 2005年から2006年にスバルのワークスチームで躍進したステファン・サラザンを筆頭に、2010年から2011年にかけてシトロエンで活躍したキミ・ライコネンなど、近年はF1ドライバーたちがWRC(世界ラリー選手権)でも活躍している。これに続くかのように、2007年から2013年までF1で活躍するほか、2015年からはスーパーGTに参戦するヘイキ・コバライネンが9月23日~25日に、北海道帯広市を舞台に開催された全日本ラリー選手権第7戦のラリー北海道に参戦した。

コバライネンの新たな挑戦

「もともとラリーが好きだったので挑戦したいと思っていた」と語るフィンランド出身のコバライネンは、2015年のフィンランドラリー選手権開幕戦にフォード・フィエスタR5でラリーデビューしていた。当時はプライベーターとしての参戦だったが、過酷なスノーラリーで3位につけるなど非凡な才能を見せつけていた。

 そのコバライネンが再びラリーシーンに登場。スーパーGTの所属チーム「サード」と国内ラリーの名門「ラック」のジョイントプログラムで、7月に北海道洞爺湖町で行われた第5戦のラリー洞爺より全日本ラリー選手権への挑戦を開始したのである。参戦クラスは国内のFFターボ車両とFIAのグループR車両を対象にしたJN5クラスで、コバライネンが駆るマシンはTMG(トヨタ・モータースポーツヨーロッパ)が開発したトヨタGT86 R3だ。

「エンジンパワーは小さいけど、GT86はシャーシのバランスがとてもいい。パワーバンドとギヤ比が中低速のラリー洞爺には合わなかったけど、多くの経験をすることができた」と語りながらも3位に付けたのだった。

自身3度目のラリー選手権、しかし…

 そして先日行われたラリー北海道にも参戦。「ラリー北海道は高速ラリーなのでGT86に合っている。まだペースノートの精度やグラベルでのマシンコントロールなど課題は多いけど、このラリーを完走して次のステップにつなげたい」と語っていただけに、自身3度目のラリー競技となる同イベントではさらなる飛躍が期待されていた。しかし、ラリー序盤からハプニングに見舞われることとなった。

「ライトのトラブルで前が見えなかった」と語ったコバライネン。23日に行われたナイトステージのSS1で、彼はランプバーのトラブルに祟られたことでクラス4位に低迷した。さらに翌24日のオープニングステージ、SS2ではスタートから約3km地点でコースアウト。左リヤのサスペンションを破損し、リタイアすることとなった。

「完全に僕のミス。スリッパリーなターマックだったのでペースを抑えていたけれど、ラインを外してしまった」そう彼は説明した。

 このように悔しい結果となったが、翌25日のレグ2で再出走を果たすと、4本中3本のSSで2番手タイムをマークするなど素晴らしい走りを披露。残念ながら次戦に向けた準備のために最終ステージは走ることなく終えることとなったが、ラリー北海道でもそのスプリント能力を発揮した。

レース経験を活かしたラリー

 ラリードライバーとしても本格的な活動を開始したコバライネンは、スーパーGTを戦いながら、10月に岐阜県高山市で行われる第8戦のハイランドマスターズ、11月に愛知県新城市で争われる新城ラリーと残り2戦のターマックイベントにも参戦する予定だ。

「ターマックラリーの経験はないけれど、アスファルトのほうがレースの経験を活かせるので、もっといい走りをしたい」そうコバライネンは意気込みを語った。スーパーGTでは現在ランキング3位につけ、タイトルを狙う彼の今後のラリー活動にも注目していただきたい。

取材・文:廣本 泉

 

【編集部追記】リタイヤ寸前の映像が本人のSNSで公開されている。

 

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この記事について
シリーズ 全日本ラリー選手権
イベント名 第7戦「RALLY HOKKAIDO」
ドライバー Heikki Kovalainen
記事タイプ インタビュー