ル・マン24時間決勝レポート:ポルシェ2号車優勝。トヨタ目前の勝利を逃す

ル・マン24時間レースの決勝レースが行われ、ポルシェ2号車が優勝、トヨタはチェッカー直前で勝利を逃した

 第84回ル・マン24時間レースは長い戦いを終え、日本から挑戦したトヨタ自動車のTS050 HYBRIDが初優勝寸前で勝利を逃がした。トヨタはTOYOTA GAZOO Racingとして2台のTS050 HYBRIDを出場させた。昨年のル・マンの寸前から開発を始めたTS050 HYBRIDは、通常の半分という短い期間の開発期間にもかかわらず、トップグループを快走する力をつけて24時間レースに挑んだ。

 レースはトヨタとポルシェ、そしてアウディの三つ巴の戦いだった。しかしレースが始まるとトヨタ5号車が失速。理由はパワートレインの制御系ミスで、それが解決するとたちまちスピードを取り戻してトップグループに食い込んできた。暫くするとアウディの7号車にターボトラブルが降りかかり、交換のために大きく遅れた。

 その後は2台のトヨタ、2台のポルシェ、1台のアウディの間で接近戦が繰り広げられた。ところが2日目に入る寸前、ポルシェの1号車がウォーターポンプの交換にピットへ入り後退、その後アウディのもう1台もピットインを繰り返して遅れ、2日目になるとトヨタ2台、ポルシェ1台の戦いになった。

 そして迎えた19日午後、トヨタの一角が崩れた。小林可夢偉の乗る6号車がコースアウト、その後戦列に復帰したが修理にピットインを強いられトップから4周遅れになった。それまでは5号車を上回る速度で走っていた6号車だが、ここで躓いた感じだ。

 トヨタ6号車が後退したあとはトヨタ5号車とポルシェ2号車の大接戦。お互い小さなミスがすべてを失う状況の中、最後のスティントに中嶋一貴(トヨタ)とニール・ジャニ(ポルシェ)が真正面からぶつかり合うレースを展開した。ところが381周目、2位でトヨタを追いかけていたポルシェ2号車がピットイン、後輪2輪を交換してレースに復帰した。トヨタ5号車から1分半の差を付けられ、この時点で勝利はほぼトヨタの手中に落ちたかに見えた。

 そして迎えた最終盤、突然の悲劇のドラマがトヨタを襲った。中嶋一貴のトヨタ5号車が、残り6分というところでスローダウン。そして最終ラップに入ったメインストレートでストップし、その横をポルシェ2号車が駆け抜けていった。実はトヨタ5号車は3周ほど前からパワー不足をピットに伝えていた。しかし、まさか最終ラップにグランドスタンド前で停止するとは、誰ひとり予測できなかった。この悲劇に、トヨタチームのスタッフはもとより、優勝したポルシェのスタッフも言葉を失ったようだった。

 ストップの原因は、制御系のトラブルだった。5号車はゆっくりと1周してチェッカーを受けたものの、制限時間をオーバーしてしまい完走と認められなかった。結果、2位は6号車トヨタTS050ハイブリッド、3位は8号車アウディR18である。

 ショックは計り知れないものがある。またこの瞬間から来年のル・マンに向けて長い戦いの道が始まる。

 なお、LMP2クラスは36号車シグナテック・アルピーヌが、LM-GTE Proクラスは68号車フォード・チップ・ガナッシ・チームUSA、LM-GTE Amクラスは62号車スクーデリア・コルサがそれぞれクラス優勝を果たした。

Be part of something big

コメント
コメントを書く
この記事について
シリーズ Le Mans
イベント名 ル・マン24時間レース
サブイベント Sunday race
サーキット ル・マン
記事タイプ レースレポート