MotoGPアッセン決勝:雨、転倒。大波乱のレースでミラーが初優勝

MotoGP第8戦オランダGPが行われ、ジャック・ミラー(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)がMotoGP初優勝を果たした。

 直前に行われたMoto2決勝の終盤に降り出した雨は、その後コース全体を濡らした。そのため、ウエットレース宣言が出され、レースがスタートする。しかし、ウォームアップラップの時点ですでに雨は上がり、コース上には乾いている箇所もある。そのため、いつタイヤ交換をするかという点が、レースで非常に重要になるだろうということが予想された。

 シグナルがブラックダウンし、レースがスタート。ホールショットを奪ったのは3番手スタートのスコット・レディング(OCTO Pramac Yakhnich)だったが、1コーナーを止まりきれずにオーバーラン。これで、バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)が首位を奪う。ポールポジションスタートのアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)が2番手、予選で下位に沈んだホルヘ・ロレンソは、早々に5番手まで上がってきた。

 ただ、ロレンソはペースが上がらず、徐々に順位を落としていく。逆に順位を上げていったのは、マルク・マルケスとダニ・ペドロサのホンダ勢、そして最後尾スタートのアンドレア・イアンノーネ(ドゥカティ)である。イアンノーネは3周目の時点で、6番手まで上がってきた。

 この3周目には、トップも入れ替わった。3番手につけていたヨニー・エルナンデス(Aspar Team MotoGP)がドヴィツィオーゾとロッシを交わして先頭に立ち、その後徐々にロッシとの差を引き離していく。

 5周目にはダニーロ・ペトルッチ(OCTO Pramac Yakhnich)がマルケスを交わして4番手に浮上。イアンノーネもマルケスを狙うが、マルケスはこれを抑える。ただしペース自体はイアンノーネの方が勝っており、続く6周目にオーバーテイクを完了。これでイアンノーネは16台抜きだ。

 レースも10周目を迎える頃、再び雨が降り始める、これでロッシにドヴィツィオーゾが近づき、その間にヘルナンデスが逃げる。この時点でヘルナンデスとロッシの差は約4秒である。

 11周目に入ったところで、ドヴィツィオーゾがロッシをかわして2番手に浮上。続いてペトルッチもロッシに近づいていく。

 12周目の1コーナー、トップを行っていたヘルナンデスが、1コーナーでコースアウト! これで、ドヴィツィオーゾが先頭、ロッシが2番手に上がる。その後も雨脚はどんどん強まっていき、豪雨と言ってもいい状況になる。転倒したエルナンデスは、ピットインしてマシンを乗り換えるも、装着されたタイヤを見て、頭を抱える。理想のタイヤが装着されていなかったようだ。

 14周目、イアンノーネも転倒! そしてペトルッチもロッシの前に出るが、ロッシがすぐさま抜き返し、その後再びペトルッチがロッシを抜く。目まぐるしい展開だ。

 この間、先頭のドヴィツィオーゾのペースが上がらず、さらにレディングのペースが凄まじく、これで先頭から4番手までが1パックの状況になる。そして15周目、ペトルッチがドヴィツィオーゾを交わして首位に浮上。レディングもロッシを交わす。

 しかし、雨脚はさらに強まっていき、サーキット全体が水煙に包まれるような状態となる。これではレース続行不可能ということで、ここで赤旗。レースが中断される。まだこの時点ではレース成立の周回数には達しておらず、14周目終了時点の順位に隊列を戻し、再スタートを待つことになる。つまり、ペトルッチとレディングのオーバーテイクは無効となってしまったのだ。

 現地時間の14時55分にピットレーンが再オープン。この時点では雨が上がり、上空には青空も見えている。オランダの天候は、実に難しい。

 再びマシンがグリッドに整列し、15時2分にレース再はスタート。一瞬マルケスが先頭に立つが、1コーナーをオーバーラン。これで隊列はドヴィツィオーゾ、ロッシ、マルケスという順になる。

 この周、ペドロサとカル・クラッチロー(LCR Honda)が転倒。一方ロッシがドヴィツィオーゾを交わして先頭に立つ。さらに赤旗中断前にレースを盛り上げたペトルッチがマシントラブルでスローダウンしている。

 16周目、2番手を走っていたドヴィツィオーゾが転倒。さらに17周目には先頭を走っていたロッシも転倒してしまう。続いてアレイシ・エスパルガロ(スズキ)も転倒し、荒れた展開に拍車をかける。

 これで先頭に立ったのはマルケスだが、その背後にはジャック・ミラー(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)がピタリとつける。そして18周目の最終セクションで、ミラーがマルケスをオーバーテイク。ついて先頭に立ち、ロレンソとの差を徐々に広げていく。

 残り2周、3番手争いを繰り広げていたポル・エスパルガロ(Monster Yamaha Tech 3)とレディングだが、1コーナーでレディングをオーバーテイクを成功。これで3番手に浮上する。3番手に上がったレディングは、ポル・エスパルガロとの差を開いていき、そのポジションを確実なものとしていく。

 先頭のミラーはマルケスとの差をキープし、結局そのままトップでチェッカー。2位にマルケスが入り、3位がレディング、ポル・エスパルガロは4位に終わった。

 ジャック・ミラーはMotoGPクラス初優勝。しかも初めての表彰台である。雨が降ったり、止んだり、そして強まったりと、混乱のレースだったMotoGPオランダGP。結局、8台がリタイアする波乱の結果だった。

MotoGPオランダGP決勝結果

Pos.#DriverBikeTime
1 43  Jack Miller  Honda 22'17.447
2 93  Marc Marquez  Honda 22'19.438
3 45  Scott Redding  Ducati 22'23.353
4 44  Pol Espargaro  Yamaha 22'27.259
5 29  Andrea Iannone  Ducati 22'35.282
6 8  Hector Barbera  Ducati 22'36.139
7 50  Eugene Laverty  Ducati 22'40.052
8 6  Stefan Bradl  Aprilia 22'41.050
9 25  Maverick Viñales  Suzuki 22'43.595
10 99  Jorge Lorenzo  Yamaha 22'45.051
11 53  Tito Rabat  Honda 23'39.277
12 26  Dani Pedrosa  Honda 24'11.816
13 38  Bradley Smith  Yamaha  
Ret 19  Alvaro Bautista  Aprilia  
Ret 51  Michele Pirro  Ducati  
Ret  46  Valentino Rossi  Yamaha  
Ret  41  Aleix Espargaro  Suzuki  
Ret  4  Andrea Dovizioso  Ducati  
Ret  9  Danilo Petrucci  Ducati  
Ret  35  Cal Crutchlow  Honda  
Ret  68  Yonny Hernandez  Ducati  

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この記事について
シリーズ MotoGP
イベント名 Dutch TT
サブイベント 日曜日 決勝
サーキット TTサーキット・アッセン
ドライバー Jack Miller
記事タイプ レースレポート