スーパーフォーミュラ、次戦岡山は前後別ブランドのブレーキを使用か?

”ブレーキ問題”に揺れるスーパーフォーミュラ。次戦岡山は前後別メーカーのブレーキを使用する可能性

 第4戦もてぎではドライタイヤの2スペック供給という新たな話題に沸いたスーパーフォーミュラだが、ドライバーやエンジニアがタイヤ戦略以上に考えを巡らせていたのは、実はブレーキに関することだったかもしれない。

 ブレーキに厳しいもてぎで、しかも夏場の開催という例年通りの難条件に加え、今季のスーパーフォーミュラでは開幕前のテスト時からブレーキについての小さくはない問題が継続されているからだ。

 カーボンブレーキの摩材供給に関するやむを得ない事情変化がSF14のブレーキ関連担当メーカー(ブレンボ)側に発生し、昨季仕様の永続的な供給が困難となる状況が現出。これは欧州でLMPマシン等についても似たことが起きていたという説もある。

 とにかく、スーパーフォーミュラでは代替となるべき新仕様が性能面や耐久性でなかなか充分なパフォーマンスを発揮できないという問題が、開幕前の岡山公式テスト(3月31日〜4月1日)から尾を引き続けている。メーカー側もシリーズ側も懸命の対応を展開しているがために、決まりごとが二転三転して見えるなどの状況も続いているが、実戦においては第2戦岡山までが昨季仕様を使用し、第3戦富士から全チーム新仕様を使うという条件へと移行した(岡山テスト時とまったく同じ仕様ではないかもしれない)。

 しかしその富士では多くの陣営がブレーキに不安を残すレース展開となってしまい、実際にブレーキトラブルでリタイアしたマシン等もあったのは周知の事実。そして富士戦翌日に同地で行われたテストでは、次のもてぎ戦限定となる前提で、別ブランド(ヒトコ製といわれる)仕様パーツも試された。実際、もてぎ戦では全チームがこれを使ってのレースになったとのことだが、あるエンジニアの評価によれば「昨季仕様を10とした場合、もてぎ戦のものは総合的に見て6というところ。正直、富士戦の時のものでは保たない」。富士テスト〜もてぎ戦を通じて使われたブレーキは、全般的に「こっちの方が(富士戦の時のものより)よさそう」という声が多かった。

 さらにもてぎ戦では、次の第5戦岡山でフロントにヒトコ、リヤにブレンボを使うという新たな判断がシリーズ側から下されている、という話がチーム側の談話で伝わってきた。本番までに変更等が生じる可能性もあるとは思うが、物量的な事情で即時全面移行は難しくとも、流れとしては“6点”が確保されているもてぎ戦仕様への切りかえが目指され、問題の決着、落ち着きを見るものと考えられる(もちろん当面、前後で特性が違うことへの懸念等は残るが)。

 ブレンボもヒトコも世界的な一流ブランド。彼らがともに現段階で“10点”を得られない状況を考えれば、摩材供給の問題は環境面等にも関与する地球レベルのものではないかとも推察される。それにも対応していく姿勢と高い技術力、そしてシリーズ側の調整努力にも敬意を表すところだが、今季は選手から「こういう問題で皆が混乱し続けるのは、純粋に選手とチームの力を競うこのシリーズにとって望ましくない」という声も聞かれてきた。これで問題が沈静化し、シーズン終盤、大混戦のタイトル争いがさらに白熱することに期待したい。

取材&文:遠藤俊幸

 

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シリーズ スーパーフォーミュラ
記事タイプ 速報ニュース