【スーパーGT】今年の王者もついに決着。最終もてぎ2連戦プレビュー

今季のスーパーGTもいよいよ最終戦。1号車ニスモ3連覇なるか? GT300の王者は?

 今年のスーパーGTも、いよいよフィナーレを迎える。しかし、例年とは様相が異なり、最終戦もてぎは2レース制。熊本地震のため中止となったオートポリス戦の代替開催を”第3戦”と銘打って11月12日(土)に行い、翌13日(日)には通常の最終戦”第8戦”が行われる。

ニスモ3連覇なるか?

 GT500クラスは、昨年、一昨年と連覇を果たした松田次生/ロニー・クインタレッリ組の#1 MOTUL AUTECH GT-Rがランキングをリードして最終戦を迎える。ただ、いずれのレースも最大21ポイントを獲得できるため、もてぎでの最大獲得ポイント数は42ポイント。つまり、現在ランキング14位につける松浦孝亮/野尻智紀組の#8 ARTA NSX CONCEPT-GTまで、チャンピオンの可能性を残してもてぎに向かうこととなる(ポイント数的にはランキング15位の牧野任祐と16位の千代勝正も#1 MOTUL AUTECH GT-Rのふたりに届く計算だが、そうなった場合はチームメイトの本山哲もしくは武藤英紀がチャンピオンとなる)。

 とはいえ、#1 MOTUL AUTECH GT-Rのふたりが最も優位に立っているのは揺るがない。前戦タイ戦こそクラッシュ→リタイアに終わったため、ノーポイントとなってしまったが、それまでは開幕2連勝を含む5連続入賞。ここまでで合計56ポイントを獲得している。

 開幕から順調にポイントを獲得したことで、#1 MOTUL AUTECH GT-Rは前戦タイまではウエイトハンデの上限である100kgを積載されていた。それでも、確実に入賞圏内を走っていたわけだが、土曜日のレースはウエイトハンデ半減、日曜日のレースはウエイトハンデなしとなる(通常はシリーズ獲得ポイント×2kgのウエイトハンデを積載しなければならないが、参戦7戦目はシリーズ獲得ポイント×1kgに半減され、参戦8戦目はウエイトハンデ撤回とレギュレーションで規定されている)。そうなれば、各車がイコールコンディションに近かった開幕2戦で速かった#1 MOTUL AUTECH GT-Rがもてぎを圧倒する可能性も十分に想像できる。

堅実な活躍を武器に、レクサス勢は逆転劇を狙う

 ランキング2位につけるのは、合計46ポイント獲得の#6 WAKO'S 4CR RC Fだ。彼らは今季、一度も表彰台を獲得していない(最高位4位)ものの、着実にポイントを重ねてきて、この位置につけている。その後方には#38 ZENT CERUMO RC Fと#39 DENSO KOBELCO SARD RC Fが45ポイントで並び、41ポイントの#19 WedsSport ADVAN RC Fがランキング5位につける。つまり、ランキング2位から5位までをレクサスRC F勢が占めているということだ。うち、#38 ZENT CERUMO RC Fを除く3台はここまで全戦でポイントを獲得するという、堅実な戦いぶりを見せている。

 この中でチャンピオン争いの注目ポイントとなりそうなのは、#39 DENSO KOBELCO SARD RC Fであろうか? 彼らは第2戦と第4戦で連続して2位になっており、ベースの速さは証明済みだ。

 ただ、シーズン序盤に速さを見せたといえば、#37 KeePer TOM'S RC Fの存在も忘れてはならない。中盤に取りこぼしがあったため、現時点ではランキング8位に沈んでいるが、開幕戦で2位、第2戦でも3位に入っている。事実、昨年も開幕戦と最終戦を制したのは、彼ら#37 KeePer TOM'S RC Fだった。当然、今年も昨年の再現ということもあるだろう。

 そしてもちろん、タイで初優勝を果たした#19 WedsSport ADVAN RC Fの勢いも見逃せないところだ。

最終戦を迎えるドラゴ。新進気鋭の牧野の活躍にも注目

 また、タイで2位になった#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTにも注目。新鋭牧野任祐の速さもさることながら、ドラゴはつい先日、今季限りでのスーパーGT活動中止を表明しており、このもてぎでの2レースで、彼らの勇姿は見納めとなる。ぜひその姿を目に焼き付けていただきたい。

 なお、現時点で自力チャンピオンの可能性を残しているのは、1位#1 MOTUL AUTECH GT-R(56ポイント)、2位#6 WAKO'S 4CR RC F(46ポイント)、3位#38 ZENT CERUMO RC F(45ポイント)、4位#39 DENSO KOBELCO SARD RC F(45ポイント)の4台のみ。それ以下のランキングのマシンは、他チームの結果次第ということになる。

【スーパーGT GT500クラスポイントランキング】
1. 松田次生/ロニー・クインタレッリ(#1 MOTUL AUTECH GT-R)56
2. 大嶋和也/アンドレア・カルダレッリ(#6 WAKO'S 4CR RC F)46
3. 立川祐路/石浦宏明(#38 ZENT CERUMO RC F)45
4. ヘイキ・コバライネン/平手晃平(#39 DENSO KOBELCO SARD RC F)45
5. 関口雄飛/国本雄資(#19 WedsSport ADVAN RC F)41
6. 安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(#12 カルソニック IMPUL GT-R)36
7. 伊藤大輔/ニック・キャシディ(#36 au TOM'S RC F)35
8. ジェームス・ロシター/平川亮(#37 KeePer TOM'S RC F)32
9. 本山哲(#46 S Road CRAFTSPORTS GT-R)28
10. 塚越広大/小暮卓史(#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT)27
11. 佐々木大樹/柳田真孝(#24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R)22
12. 武藤英紀(#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT)20
13. 山本尚貴/伊沢拓也(#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT)19
14. 松浦孝亮/野尻智紀(#8 ARTA NSX CONCEPT-GT)16
※タイトル獲得の可能性があるドライバーのみ掲載。ランキング1〜4位までは自力でのチャンピオン決定の可能性あり

GT300クラスも大混戦。5台に自力チャンプの可能性

 一方GT300クラスも大混戦。可能性という面で言えば現時点で14組にタイトル獲得の可能性がある。

 その中でもランキングトップに立っているのは、土屋武士/松井孝允組の#25 VivaC 86 MC。6戦中2度の無得点があったものの、1勝を含む3回の表彰台を獲得し、合計54ポイントを獲得している。しかし、タイトル獲得への見通しは、そう簡単ではない。もてぎはストップ&ゴーのサーキットであり、パワーに劣るマザーシャシーとしては苦手とするコース。土屋武士も「苦手なもてぎ」と認めるコメントを出している。そこをベテランドライバー兼エンジニアの土屋、そして成長著しい松井がどうカバーし、タイトルを狙ってくるのか?

 ランキング2位につけているのは、星野一樹/ヤン・マーデンボロー組の#3 B-MAX NDDP GT-R。彼らは今季唯一、全戦でポイントを獲得しているマシンである。そのため、獲得ポイントを49にまで積み上げ、トップの#25 VivaC 86 MCとは5ポイント差につける。彼らが駆るNISMO GT-R GT3は、コーナリング性能もさることながら、トップスピードまで一気に加速させるパワーが武器。昨年は同じマシンを使うGAINER TANAX GT-Rがもてぎを制してチャンピオンを獲得しており、実質的には最も有利な位置にいる……と言うこともできるかもしれない。

 ただ、その他にも侮れないマシンがいる。ランキング3位の#55 ARTA BMW M6 GT3と4位の#61 SUBARU BRZ R&D SPORTは、共に今季ここまで3回しか入賞していない。しかし、そのいずれもが表彰台獲得と、”完走すれば速い”というところを見せている。中でも今季がスーパーGTデビューとなるBMW M6 GT3は、コーナリング、トップスピードなど、どんな点を取ってもこれまでのマシンに比べて優れていると言われていて、逆転チャンピオンを浚っていく可能性も全く否定できない。

 また、もう1台侮れないのが、#31 TOYOTA PRIUS apr GT。彼らは言わずと知れたハイブリッドマシンであり、モーターのパワーを活かして鋭い立ち上がりのトルクを発揮させることができる。つまり、もてぎに適したマシンであると言うこともでき、それが2レース続くというのも彼らにとっては好材料であろう。

 ここまで挙げてきた5台のマシンには、いずれも自力でもタイトル獲得の可能性が残っており、激しく、そして気の抜けない最終戦となることは間違いないだろう。

【スーパーGT GT300クラスポイントランキング】
1. 土屋武士/松井孝允(#25 VivaC 86 MC)54
2. 星野一樹/ヤン・マーデンボロー(#3 B-MAX NDDP GT-R)49
3. 高木真一/小林崇志(#55 ARTA BMW M6 GT3)48
4. 井口卓人/山内英輝(#61 SUBARU BRZ R&D SPORT)47
5. 嵯峨宏紀/中山雄一(#31 TOYOTA PRIUS apr GT)44
6. 谷口信輝/片岡龍也(#4 グッドスマイル 初音ミク AMG)36
7. アンドレ・クート/富田竜一郎(#0 GAINER TANAX GT-R)32
8. リチャード・ライアン/藤井誠暢(#21 Hitotsuyama Audi R8 LMS)29
9. 黒澤治樹/蒲生尚弥(#65 LEON CVSTOS AMG-GT)24
10. 中山友貴/山田真之亮(#18 UPGARAGE BANDOH 86)23
11. 平中克幸/ビヨン・ビルドハイム(#11 GAINER TANAX AMG SLS)22
12. 織戸学/平峰一貴(#88 マネパ ランボルギーニ GT3)19
13. ヨルグ・ミューラー(#7 Studie BMW M6)17
14. 都築晶裕/新田守男(#51 JMS LMcorsa 488 GT3)13
※タイトル獲得の可能性があるドライバーのみ掲載。ランキング1〜5位までは自力でのチャンピオン決定の可能性あり

タイムスケジュール等、イベントの詳細→ツインリンクもてぎスーパーGT特設ページ

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この記事について
シリーズ スーパーGT
イベント名 ツインリンクもてぎ
サーキット ツインリンクもてぎ
記事タイプ プレビュー