スーパーGT第4戦SUGO決勝。コメントで振り返るGT300:25号車”ふたつ”の敗因

スーパーGT第4戦SUGO決勝、GT300クラスの激戦をドライバーコメントで振り返る。

 スーパーGT第4戦SUGO。GT300クラスで優勝を果たしたのは、#31 TOYOTA PRIUS apr GTだった。

 彼らはレース序盤に先頭を行く#25 VivaC 86 MCを追い回したものの、徐々に遅れて行った。これで勝利の可能性は潰えたかに見えたが、後半再び盛り返し、#25 VivaC 86 MCを抜いて優勝を果たしたのだ。彼らのペース変動には、しっかりとした理由があった。

「僕たちは、戦略的に柔らかめのタイヤで戦いました。つまり、予選で前に行くためです」

 そう語るのは嵯峨宏紀である。

「スタートも柔らかいタイヤだったので前半は良かったのですが、固めのタイヤを履いた25号車に少しずつ離されていくという展開になりました。61号車(SUBARU BRZ R&D SPORT)も同じような展開になっていたので、同じようなタイヤ選択だったのだと思います」

 そしてその後硬めのタイヤを履き、それが功を奏したという。

「硬めのタイヤで引っ張るという作戦を選びました」

「ウチは4輪交換を選んでいたので、それがうまくいきました。今回は2位でも3位でもいいのかなと思っていましたが、勝てて良かったと思います」

 嵯峨からバトンを引き継いだ中山雄一も「今回は作戦も全部うまく行ったと思います」と、会心のレースだったことを訴える。

 一方、ポールポジションスタートながらも2位に終わった#25 VivaC 86 MCには、”ふたつ”の敗戦原因があったという。土屋武士は言う。

「実は今回、ふたつのポイントがありました。ひとつはセーフティカーが入ったこと、ふたつめは無線が壊れてしまっていたことです。このうちどちらかひとつだけだったら、きっと勝てていたと思います」

 確かに#25 VivaC 86 MCは、セーフティカーによってせっかく築いたリードを失ってしまった。またこのチームの場合、戦略を決めるのはコクピットの土屋であり、無線が壊れてしまうのは、指示系統の上でも致命的だ。

 しかし逆を考えれば、これらのことが重なっても2位に入れたということは、チーム力が上がった証とも言える。

「それもチームの力なのかなと思っています。今は清々しい気持ちですよ」

 松井孝允は2位という結果に喜びつつ、悔しさも滲ませる。

「2位に入れて、本当に嬉しいです。でも、無線が壊れてしまった。うまくコントロールできていれば、勝つこともできたはず。そういう意味では悔しい部分もあります」

 3位に終わった#61 SUBARU BRZ R&D SPORTは、展開が向いたという。スタートドライバーを務めた山内英輝は次のように語る。

「スタートでうまく2番手に上がりました。なんとか25号車の前に出ようと頑張ったのですが、抜くことができなくて……そんな中でも自分のペースを崩さずに最後まで走れたのは良かったし、赤旗のタイミングもラッキーでした」

 チームメイトの井口卓人は土曜日にクラッシュ。一度は良い流れが絶たれてしまったが、そこから挽回できたことを素直に喜ぶ。

「チームのみんなが頑張ってくれて、心をひとつにして、僕のミスをカバーしてくれた。荒れたレースを完走できて、3位表彰台を獲得することができ、嬉しい」

 予選を21位で終えていた第2戦の勝者#3 B-MAX NDDP GT-Rは、終わってみれば5位でフィニッシュした。ドライバーの星野一樹は「信じられない結果」だと語る。

 チームメイトのヤン・マーデンボローは、気温の変化が原因だと言う。

「僕たちの選んだタイヤは、気温が上がるまでは苦労しました。レースの終盤には気温が上がり、周りのペースが落ちてきた中でも、まだ強いパフォーマンスを発揮してくれました。赤旗がなければ、4位争いや表彰台争いもできたと思います」

 今回のレースの結果、#3 B-MAX NDDP GT-Rはランキング2位に落ちてしまった。しかし、予選の不調をしっかりとリカバリーできたことは、タイトル争いに向けては非常に大きいと、星野は言う。

「シリーズを戦っていく上で、こういうレースが絶対に生きてくる」

Additional reporting by 梅原康之

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この記事について
シリーズ スーパーGT
イベント名 スポーツランドSUGO
サブイベント 日曜日 決勝レース
サーキット スポーツランドSUGO
記事タイプ レースレポート