スーパーGT第4戦SUGO決勝。コメントで振り返るGT500:柳田「無交換プランは最初からあった」

スタートからゴールまで、激戦続きだったSUGOのGT500クラスをドライバーコメントで振り返る。

 スポーツランドSUGOで行われた今年のスーパーGT第4戦。第3戦オートポリス戦が中止となってしまったため、実質的にはSUGOが今季3レース目だ。

 このレースで優勝を果たしたのは、#24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rを駆った柳田真孝/佐々木大樹組だった。彼らは監督の近藤真彦が提案したという”タイヤ無交換作戦”を成功させ、#39 DENSO KOBELCO SARD RC F以下の追撃を抑え切った。

 スタートドライバーを務めた柳田は、ピックアップを拾わなかったのが、序盤で好ペースで走ることができる理由だと語る。

「序盤は小雨が降る状況でしたが、路面はドライでした。僕たちのタイヤはピックアップすることもなく、ペースをたもって走ることができた。序盤に8号車と接触してしまい、ポジションを落としたのですが、その中でも何台かを抜くことができました:

 近藤監督発案の「無交換作戦」だが、実はレース開始時からこのプランが存在していたのだと柳田は言う。

「セーフティカーが入った時、監督から『タイヤ無交換で行こう』と指示が入りました。実は最初からそういうプランがありました。大樹もタイヤに優しく、そして速く走れるドライバーだし、僕もタイヤに負担をかける方ではないので、絶対にやり切れると思っていました」

 柳田からステアリングを引き継いだ佐々木も、自身の走りを自賛する。

「タイヤ無交換という戦略が取れたのも、ヨコハマタイヤも含め、セッティングやドライビングなど全てがあったからだと思います。そういう意味では、僕自身もベストの走りができたと思っています」

 予選3位からスタートし、決勝も3位に終わった#38 ZENT CERUMO RC Fは、タイヤと気温が合わなかったのが原因だという。ドライバーの石浦は、「序盤履いていたタイヤを、気温の関係できちんと機能させることができなかった」と語る。

「先頭に立つことができたものの、後ろから元気なタイヤのクルマが迫ってくる厳しい状況でした」

 そして立川祐路にバトンを引き継いた。立川は1コーナーで#39 DENSO KOBELCO SARD RC Fを交わし、#24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rを追い詰めたものの、赤旗でレースは早期終了してしまった。オーバーテイクは幻に終わってしまった。

「今の気持ちとしては、正直残念なところもあります、勝てるチャンスがあるレースでしたし、自分ん手応えとしても『行ける』という気持ちがあった。あのままレースを続けたかったですけど、安全に関わることなので仕方ないですね」

 また、レース序盤の魅せたドライバーのうちのひとりは、#19 WedsSport ADVAN RC Fの関口雄飛だった。関口は#39 DENSO KOBELCO SARD RC Fの元F1ウイナー、ヘイキ・コバライネンとやりあい、一歩も引くことなかった。

「前を行くコバライネン選手は、ブロックもうまかったですね。そして、GT500はダウンフォースが強くなったこともあって、前のマシンをなかなか抜くことができませんでした。馬の背ではみ出してしまったのは、ちょっとダサかったですね」

 関口は選手行われたスーパーフォーミュラでも3位に入った。ここにきて、著しく成長している感がある。それは本人も認める。

「自分の成長も感じたし、もっと良いドライバーになりたいと思います」

 新エンジンを投入して期待されたNSX勢は、6位の#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTが最上位だった。ドライバーの塚越広大は言う。

「一時トップを走ることができ、いい流れが来ていたと思いますが、アクシデントで順位を下げてしまった」

「もうひと踏ん張りできていたら、面白い展開になっていたかもしれません。富士と鈴鹿では、結果を残したいですね」

 7位に入った#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTの武藤英紀も「クルマのポテンシャルは上がっている」と一定の評価を下す。

 #36 au TOM'S RC Fは7番手でフィニッシュしたものの、”危険なドライブ”の違反があったとして、レースタイムに37秒加算のペナルティが下され、11位に終わった。彼らは今回、モノコックを変更。そのため、レース中にペナルティを消化している。

「(換えたモノコックは)フィーリングが違いますね。長い間使っていたモノコックは、トラクションをかけた時の状態がまったく違っていました。富士の予選ではフィーリングが悪かったので、TRDにお願いして、換えてもらうことにしました。セッティングは煮詰めないといけませんが、今回のレースでそこそこの手応えはつかめました」

 なおポイントリーダーの#1 MOTUL AUTECH GT-Rは9位でフィニッシュしている。松田次生は今回のレースの”意味”を強調する。

「ウエイトハンデの影響は大きかった」とコメントする松田。

「ロニー(クインタレッリ)も走り切ってくれて2ポイントが獲れたのは今後に生きてくると思います」

 チームメイトのクインタレッリは、今回のSUGOが一番厳しいと予想していたと言う。

「個人的にはこのSUGOが一番厳しいレースだと思っていました。次の富士には他にも重いマシンが出てくるので、今回よりは少し楽な気持ちで臨めそうです」

 今回のレースの結果、#1 MOTUL AUTECH GT-Rが通算42ポイントで首位を堅持。しかし8ポイント差で#39 DENSO KOBELCO SARD RC Fが追い上げてきている。また、今回勝利した#24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rが22ポイント獲得でランキング5位に浮上。まだ残り4戦。これからの展開次第で、どんな結果が待ち構えていようとも、決して不思議ではない。

 さて次のレースは、すぐ2週間後に迫っている。舞台は、真夏の富士スピードウェイだ。

Additional reporting by 梅原康之

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この記事について
シリーズ スーパーGT
イベント名 スポーツランドSUGO
サブイベント 日曜日 決勝レース
サーキット スポーツランドSUGO
記事タイプ レースレポート