スーパーGT第5戦富士プレビュー:灼熱のシーズン中盤。各陣営の”思惑”

スーパーGT第5戦富士300kmレース。酷暑の富士スピードウェイで、どんなレースが繰り広げられるのか?

 いよいよ明日から、スーパーGT第5戦富士300kmレースが開幕する。5月の富士開催の時と比べて、灼熱となりそうな今回のレース。果たしてどんな展開となるのだろうか? 5月のレースは500kmと長丁場だったが、今回のレースは300kmと短い。しかしその反面、8月の酷暑が、マシンとドライバーを襲う。

松田次生「表彰台に登れたら、優勝に匹敵する結果」

「暑いのは全然得意ですよ」と言うのは、ポイントリーダーの松田次生(#1 MOTUL AUTECH GT-R)である。開幕戦・第2戦と連勝し、先日のSUGOでは80kgと言う非常に重いウエイトハンデを背負った。その中でも9位に入賞し、2ポイントを獲得。この富士には84kgのウエイトハンデを積む。

「ウエイトハンデは重いですが……」と言う松田。しかし、ここ富士は、GT-Rが得意とするコースである。

「5月には勝ってますし、GT-Rに適したサーキットですから。5位か4位に行けたらいいかな。表彰台に登れたら、優勝以上の価値があると思うので」

「そのためにも、今回のレースでは戦略と言う部分も重要になってくると思います」

 今回松田は、2台のライバルを警戒しなきゃいけないと言う。当然、ランキング2位の#39 DENSO KOBELCO SARD RC Fと3位の#37 KeePer TOM'S RC Fである。

「39号車と37号車は特に気にしなきゃいけません。彼らよりも前でゴールして、大量得点を獲りたいですね」

「今回もチーム、ドライバーともにミスなく、良いレースをしたいと思っています」

 さて、別のマシンを使う陣営の意気込みはどうだろうか?

立川祐路「勝てそうで勝てない。今度こそは!」

 前回のSUGOでポールポジションを獲得しながら、4位に終わってしまった#6 WAKO'S 4CR RC F。今回はボンネットの青の部分が拡大する、富士スピードウェイ特別のカラーリングに変更されている。このカラーリングデザインを担当したのは、ドライバーの大嶋和也だ。

「ベースの部分は変更できないんで、その上の部分を、できる範囲でいじったという感じです」と、特別カラーリングについて語った大嶋。そしてもちろん、レースに対する意気込みも語った。

「ウエイトもそこそこ重くなってきているんで、そのあたりのセットアップをうまく合わせなきゃだし、タイヤにも気をつけなければいけません。戦い方が難しくなりますけど、優勝を狙っていきたいし、最低でも表彰台に上りたい」

 一方、先日ELMSでも優勝を果たした平川亮(#37 KeePer TOM'S RC F)は、「目標はトップ5です」と断言する。

「タイヤは悪くないと思いますけど、明日走ってみなければわけりませんね。午前中には分かると思いますけど」

「僕自身は暑いのは好きですが、暑いとタイヤには厳しいんで、そういう部分を考慮して、無理せずに頑張りたいと思います」

 #38 ZENT CERUMO RC Fの立川祐路も、「今度こそは……」と考えている。

「勝てそうで勝てないレースが続いてしまっているので、とにかく勝ちたいです。SUGOでも勝てる可能性があったのですが、悔しい結果になってしまった。今度こそはと言う感じです」

「RC Fは今季で最後になることもあるし、まだ勝っていないので、今回こそはという想いです。300kmレースということで、特にミスが許されないレースになりますが、最近のレースと同じように、何が起きるかわかりません」

「チャンピオン争いを考えると、ここからが大事なところになってくる。ぜひここで勝ちたいですね」

武藤「クルマのポテンシャルは上がってきている」

 対するNSX勢。SUGOでNSX勢トップの6位でフィニッシュしたのは、#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTだった。

「ウエイトは軽いんで、ベストは尽くしたい」と言うのは、小暮卓史である。

「この後には鈴鹿1000kmも控えてますし、チャンスだと思います。思い切りいきたいです。SUGOではスピンしてしまって悔しかったけど、今回はいけるんじゃないかと思います」

 チームメイトの塚越広大は、表彰台を目指すと断言する。

「僕らはSUGOで調子が良かったので、それをキープできればと思います。タイヤに関しては特に心配していません。暑さに関しては、僕らはあまり問題ないと思うので、他がヘロヘロになってくれれば、チャンスが広がると思います」

「表彰台には登っておきたいですね。Q1をしっかり突破して、Q2で前の方を目指したい」

 #100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTの高橋国光監督も、今回のレースは楽しみだと語る。

「タイヤ、これはどこのチームも同じだと思うけど、暑いから大変だ。でも、我々のマシンは良くなってきている感じだね。だから、すごく楽しみだよ。ドライバーのふたりも、このサーキットは好きだから。その点でも楽しみだよ」

 クルマの改善を言うのは、#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTの武藤英紀も同様だ。

「クルマのポテンシャルはだいぶ上がってきてますし、現状ではウエイトハンデもそれほど重くありません。そのため、富士・鈴鹿の2レースを獲りたいと思う。とにかく、1000kmはホンダの本コースである鈴鹿サーキットで開催されるので、ぜひ結果を残したい。もちろん、富士のレースもとても楽しみです」

 今回話を訊いたチームはいずれも、今回のレースに大きな手応えを感じ、富士に乗り込んできた。さて、レースは一体どんな結末となるのか? 灼熱のコンディションに対し、各チームがどんな反応を示すのか? その点に注目であろう。

 そして、シーズンは中盤戦。シリーズチャンピオンを狙うためには、ウエイトハンデの状況と相談しながら、ベストな結果を導き出すために1戦1戦をこなしていく必要がある。各陣営のコメントからも、その思惑を読み取ることができるだろう。

 スーパーGT第5戦富士300kmレースは、明日から走行が始まる。

Additional Reporting by 梅原康之

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この記事について
シリーズ スーパーGT
イベント名 富士Ⅱ
サブイベント 金曜日
サーキット 富士スピードウェイ
記事タイプ プレビュー