WEC富士開幕。今年こそ”スーパーフォーミュラ越え”のラップタイムが記録されるか?

WEC富士ラウンドが開幕。その初日からスーパーフォーミュラに匹敵するタイムをマークするLMP1マシン。その予選タイムは?

 本日から開幕した、FIA世界耐久選手権(WEC)。このカテゴリーで特に驚くのは、そのスピードである。

 初日のベストタイムは、1号車ポルシェ919ハイブリッドのマーク・ウェーバーが記録した1分24秒074。このタイムがどういうものかというと、今年の7月に行われたスーパーフォーミュラの決勝ベストタイム1分25秒759(中嶋一貴/VANTELIN TEAM TOM’S)より、1.7秒も速いタイムである。

 ただ、これで驚いてはいけない。昨年のWEC富士での予選最速タイムは、1分22秒639(これもポルシェのウェーバー)だった。スーパーフォーミュラの富士でのレコードタイムは、1分22秒572(2014年/アンドレ・ロッテラー/トムス)であり、つまり昨年の時点でこれに0.1秒差まで近づいていたのだ。

 しかも、スーパーフォーミュラとWECのマシンには、大きな重量差がある。スーパーフォーミュラ用のSF14の車両重量は660kg。一方、WECのLMP1クラスのマシン重量は875kg(いずれもレギュレーションで規定された最低重量)である。つまり、WECマシンの方が1.3倍以上も重いわけだ。にもかかわらず、ほとんど同じタイムで走るわけだ。当然、コーナリングスピードも上がっているが、最大の違いはその加速性能にある。

 ポルシェ、トヨタ、アウディの3メーカーのWECマシンは、すべてLMP1-Hにクラス分けされている。これらのマシンはF1同様、エネルギー回生システムを搭載しており、エンジンとモーター(MGU)を併用。その最大出力は、エンジン500馬力+モーター500馬力の合計1000馬力と言われていて、そのパワーを活かして一気に最高速まで引き上げていく。トップスピード自体は実はモーターを搭載しないレベリオンの方が速かったりするが、そこに至るまでの時間はLMP1-Hのマシンの方が大幅に速い。つまり見所は、「コーナーからの立ち上がりにあり!」と言うことができる。

 富士スピードウェイのレコードタイムは、2008年のF1日本GPでフェリペ・マッサ(フェラーリ)が記録した1分17秒287。さすがにこれには及ばないだろうが、巨大なLMP1マシンがスーパーフォーミュラのタイムに肉薄するのは必須。場合によっては、そのレコードタイムを塗り替える可能性すらある。

 WECマシンの本気勝負を実際に目にできるのは、年に1回限り。その迫力を、是非生で目撃していただきたい。

 目に焼き付けたいと言えば、前述のマーク・ウェーバーは木曜日、今季限りでレーシングドライバーを引退することを表明しており、今週末のWECが、日本で見ることのできる彼の最後の勇姿ということになる。

 WEC富士6時間レースの予選は、10月15日(土)の14時から。朝、東京を発てば、余裕で間に合う時間だ。また、決勝レースは10月16日(日)の11時にスタートが切られる。

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この記事について
シリーズ WEC
イベント名 富士
サーキット 富士スピードウェイ
記事タイプ 速報ニュース