【WEC】トヨタ、来季ル・マンでは3台体制か? 2018年の規制変更が影響する可能性あり

TMGのロブ・ルーペンは、来季のWECに向けたトヨタの動向について語った。

  先週、2016年世界耐久選手権(WEC)の最終戦、バーレーン6時間耐久レースが終了した。ドライバーズチャンピオン獲得の可能性を残して乗り込んだ最終戦だったが、トヨタTS050ハイブリッドは5号車が4位、チャンピオンの可能性があった6号車は5位に終わった。

  2016年のトヨタはル・マン24時間レースの勝利を獲得するためにル・マンの開催地、高速のサルト・サーキットの特性に合わせたマシンを用意し、シリーズを戦ってきた。よってローダウンフォースのサーキットでは健闘したが、ハイダウンフォースのサーキットでは苦戦した。

 本命のル・マン24時間レースでは、トヨタの5号車が熱望していたル・マン優勝の目前にいたが、レース終了数分前にトラブルをきたしスローダウン、ゴール目の前でコース上で立ち往生してしまう。再始動し、なんとか1周を回りきったものの、最終ラップを6分以内に走行できなかったため、ル・マン24時間の特別ルールにより5号車はリタイア扱いになった。

 一方、トヨタの母国レースであるWEC富士(富士スピードウェイ)では、ローダウンフォースで走るもののマシンバランスをとることが難しいサーキットだったが、6号車トヨタが健闘し、日本での勝利を収めた。

  ドイツを拠点とするTMG(トヨタ・モータースポーツ社)のバイスプレジデントであり、WEC(世界耐久選手権)のトヨタチームディレクターでもあるロブ・ ルーペンは、来季以降の計画や動向について語り、今季のレースを振り返った。

来季は3台体制の可能性もありますか?

「いつものことだが、予算次第だと思う。ただ、ポルシェとWEC、ACO(フランス西部自動車クラブ/ル・マン24時間レース運営組織)との話し合いで2018年の大きな規制変更を行わないという決定をした。それはおそらく3台体制の手助けをしてくれる。今はただその決定を待つしかない。ル・マンに向けて3台目が出せる体制になれば、確実に我々は実行するだろう」

例えば規制変更が2018−19年に行われることになれば、3台目体制もあり得ますか?

「3台目体制を実現するためにコストを抑えておく必要がある。当然のことながら、別のマニファクチャラーが参戦する可能性もある。その点では2019年か2020年に規制をすれば良い話だ。それは我々にとっても良いことだと思う。新たなメーカーが加われば、レースは盛り上がることだろう。最終的にはFIAとACOが判断することだ、我々ではない。少なくともWECは正しい方向へ一歩踏み出すことだろう。私は2020年に新たな規制が設けられないことを期待するがね」

すでに2018年のマシンを手がけていますか?

「すでにスタートをきっているが、現時点ではまだ変更が利く。まだ2018年に向けて多くのコストを割いているわけではない。我々が費やしたコストはほぼ、その技術の開発のために使われた。つまり、今ならまだ変更されても融通が利くというわけだ」

3台目を決定する時期はいつ頃になりそうですか?

「できるだけ遅くするつもりだ。遅くとも日本で行う記者会見の時には発表する。しかし、もしそれ以前に決定が下された時には、もっと早く伝える可能性もあるだろう」

今季で学んだ一番重要なことは?

「我々にはまだ開発できる余地がある。我々は小さな問題を抱えていたため、大きな勝利を逃した。ル・マンは間違いなく最大だった。ル・マンに向けてマシンを作った。ル・マンで良い走りができることも明らかになった。しかし最後の数分で勝利を失うことはとても残念だった。だから来季はトップで走り、最初にチェッカーフラッグを受ける必要がある。またパワートレインをいくつか改良し、他にも変更がかかる。そうやってトヨタは前進している」

「我々はたくさんのことを学んだ。来季はスーパー・キャパシタ(電気二重層キャパシタ)とターボエンジンの代わりに新しいバッテリーを使用するつもりだ。この変更は我々に新たな可能性を与えてくれるだろう。現在はパワーユニットのせいでトラフィックが大きく失われている状況だ。来季にはそれを解決する。そうすることで現状はもっとよく見えてくるだろう」

信頼性を上げていくために、チーム変更はありますか?

「スパで起きたことは稀なことだと我々は考えていたが、ニュルブルクリンクで再び起こってしまった。しかしこの問題はもう起こり得ない。今季で唯一起きたことになるだろう。スパでは、オー・ルージュを通過するときにエンジンに問題が見つかった。その時新しいエンジンを搭載していて、当時には問題があると考えられていなかった。実はそのエンジンは8−9ヶ月で作られたもので、ある妥協点があった。我々が作成したそのエンジンはル・マンでは、実際良い働きをした。それに我々はとらわれていたんだ。その事態が起きた時、ポルシェと同じ状況になっていることがわかった。しかし、同時にとても効率的なマシンであることはすでにわかっていた。それでリスクを取ってしまった」

「2015年からのチームの仕事を振り返ると、優れた仕事をしてくれていると思う。チームとして我々は確実に強くなっている。6号車トヨタのカムイ(小林可夢偉)が強く成長し活躍していると思うが、それはチーム全体が良い働きをしているからこそであることも判明した。彼はル・マンで少し苦労したと思う。彼はとても速かったが、それでも少しミスをした。そのあとから彼はとても強くなった。マイク(・コンウェイ)もまた一歩前進した。5号車のマシンも強くなった。私は来季もそのままのドライバーラインアップで良いと思っているし、それを証明しようとしている」

次の予定は?

「我々はまだ活動している。今週の火曜日には7時にフランクフルトに到着し、10時半にはケルンにある本社で会議がある。今はまだ休暇は取れないよ」

【関連ニュース】

【WEC】2018年の車両規制の変更せず。アウディ撤退が大きく影響したか?

ポルシェ「2メーカーでも変わらない。WECの根本を変えないことが得策だ」

SMPレーシング、2018年にLMP1参戦。BRエンジニアリングとダラーラがマシンを開発

Be part of something big

コメント
コメントを書く
この記事について
シリーズ WEC
記事タイプ 速報ニュース