【WEC】ポルシェ1号車完勝。2度のパンクに遭ったトヨタ6号車は2位。タイトル決着は最終戦へ

WEC上海ラウンド、ポルシェ1号車が完全勝利。トヨタ6号車は苦境を跳ね返して2位。決着は最終戦へ

 WEC第8戦上海6時間レースは、ポルシェの完勝に終わった。ポールポジションから飛び出した1号車ポルシェ919ハイブリッドは、スタート直後の第1コーナーで一瞬5号車トヨタTS050ハイブリッドに先を越されたが、バックスストレートですぐさま抜き返し、その順位を最後まで譲らなかった。

 スタートを担当した1号車ポルシェのブレンドン・ハートレーを第1コーナーで抜き去ったのは5号車トヨタのセバスチャン・ブエミ。ハートレーはその時のことを次のように振り返る。

「第1コーナーの手前でトヨタがエネルギー全開で抜いていった。しかし、バックストレートで抜き返せると思い、その通り抜き返した。ただ、セーフティカーが出て来る寸前だったのでちょっと心配だった。最初は2スティント走ったが問題はなかった」

Start action, #5 Toyota Racing Toyota TS050 Hybrid: Anthony Davidson, Sébastien Buemi, Kazuki Nakajima leads

Photo by: Toyota Motorsport

 1号車ポルシェは1周目にトップに立つと、一度もその順位を譲らずゴールまで駆け抜けた。レースが最終盤を迎え最後の燃料補給にピットインしたときも、余裕でタイヤ交換まで行った。それでもゴール時には2位の6号車トヨタに60秒近い大差をつけての勝利だった。ハートレー、ティモ・ベルンハルト、マーク・ウェーバーの3人が巧みなコンビネーションでトップを守りきり、マニュファクチャラーズタイトル獲得に貢献した。

 しかし、2号車ポルシェ(ニール・ジャニ/ロマン・デュマ/マルク・リーブ)は終盤になるとペースが上がらず、2台のトヨタに先を越されて4位に沈んだ。この結果、ドライバーズ選手権争いは6号車トヨタの小林可夢偉/ステファン・サラザン/マイク・コンウェイ組に急接近され、2週間後の最終戦バーレーンまで決着が持ち越されることになった。

 実は、本来なら2号車ポルシェのドライバーたちはここのレースで上位に入り、ドライバーズ選手権争いを有利に運ぶはずだった。その作戦はレースが中盤に入るまで上手くいきそうだった。ところがリーブがステアリングを握っている時に小林可夢偉のドライブする6号車トヨタのアタックを受け、抜きつ抜かれつの壮絶な争いの結果、ついに6号車トヨタに先を越されてしまったのだ。

 ポルシェを蹴落としたことで6号車トヨタの2位は安泰かと思われたが、そうは問屋が卸してくれなかった。小林からコンウェイに交替して暫くすると左後輪がパンク、予定外のピットストップを強いられたのだ。6号車トヨタを襲ったパンクは1度だけではなかった。レースが終盤に入ってからも、またしてもコンウェイのドライブ中にパンクした。2度目のパンクではピットストップの際に小林に交代、それからゴールまで小林の果敢な走りが観客を沸かせ、見事に2号車ポルシェを抜き去って2位でゴールした。

「パンクがなければもっと前に行けたと思うけど、優勝は難しかったですね」と、小林。

#6 Toyota Racing Toyota TS050 Hybrid: Stéphane Sarrazin, Mike Conway, Kamui Kobayashi; #5 Toyota Racing Toyota TS050 Hybrid: Anthony Davidson, Sébastien Buemi, Kazuki Nakajima

Photo by: Toyota Motorsport

  6号車トヨタの2位が確定した後は、5号車トヨタと2号車ポルシェの3位争いに焦点が絞られたが、最後のピットインで2号車ポルシェはタイヤ交換を行い、5号車トヨタはタイヤ交換なしでレースに復帰、この差が結果に結びついた。5号車トヨタの3人(セバスチャン・ブエミ/アンソニー・デビッドソン/中嶋一貴)は今季初めて表彰台に登った。

 ポルシェとトヨタの接戦の影に隠れたのがアウディだった。アウディは今年限りでWECからの撤退を発表したが、上海6時間レースは撤退発表後初めてのレース。チームはどことなく覇気に欠けた感じだった。

 それが理由では無かろうが、8号車アウディR18は序盤に燃料補給リグのトラブルに襲われた時点で、勝負を捨てなければならなかった。燃料補給で満タンにできないため、より多くのピットストップ回数が要求され、ゴールしたときには優勝者から3周遅れの5位が精一杯だった。

 7号車アウディはさらに悪い結果だった。序盤はペースが上がらず、その後チームメイト同士で接触をした結果、エアジャッキのコネクターが破損。その交換に20分以上ガレージで作業を要求されたのだ。修復なってレースに復帰して6位でゴールはしたが、トップから14周もの後れをとっていた。

 その他、4号車バイコレスが14周遅れの7位に入り、途中でトラブルに遭った13号車レベリオンは総合24位に終わった。

 全く危なげない走りで6時間を逃げ切った、1号車ポルシェ919ハイブリッドの圧勝劇。1号車のトリオはこれで今季4勝目。5戦連続での表彰台である。またウェーバーにとっては、引退発表後最初の優勝となった。

 今季のWECも、後は最終戦バーレーンを残すのみとなる。チャンピオン争いは首位2号車ポルシェと2位6号車トヨタの2台のみに絞られた。両者の得点差は17。現状では2号車ポルシェが圧倒的に有利ではあるが、果たしてその結末やいかに?

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この記事について
シリーズ WEC
イベント名 上海
サブイベント Sunday race
サーキット 上海国際サーキット
記事タイプ レースレポート