電動SUVレース『エクストリームE』のベース車両プロトタイプ公開
エクストリームEのベース車両『オデッセイ21』が、グッドウッドフェスティバルで発表された。
写真:: Extreme E
エクストリームEのベース車両のプロトタイプである『オデッセイ21』が、シリーズ創設者であるアレハンドロ・アガグと会長のジル・ド・フェランによって、発表された。
エクストリームEは、厳しい気候や地形を電動SUVで駆け抜けるシリーズ。レースフォーマットとしては、2台が同時にレースを走行し競い合うトーナメント形式となる。電気自動車の技術を鍛えるのと同時に、熱帯雨林やヒマラヤ、北極など、気候変動によって被害を受けた世界各地でレースを展開することで、地球温暖化や自然破壊などの環境問題にも取り組んでいくという。
エクストリームEは2021年1月にシリーズをスタートする予定となっているが、今回はそれに先立ち、参戦車両のベースとなるマシンが発表された。
参戦メーカーはオデッセイ21のエンジンカバーや、フロントとリヤのバンパー、サイドスカート、ライトなどのボディワークを変更して外観を微調整し、自社のSUVモデルに似せることができる。
また、パワートレインの特定領域を開発することもできるようだ。一方、非メーカー系のチームは基本パッケージを使用して参戦することができるという。
オデッセイ21は、フォーミュラEのシャシーサプライヤーでもあるスパーク・レーシング・テクノロジーが製造。ウイリアムズ・アドバンスド・エンジニアリングがバッテリーを供給する。最大出力は400kW(550bhp)、重量1650kg、車幅は2.3mだ。
0-100kmhを4.5秒で加速するとされており、30%の勾配も登れるという。スパークのテクニカルディレクターであるテオフィル・ゴウズィンによれば、そのパワーとトルクはWRCやラリーレイドのマシン以上だという。
ゴウズィンは、エクストリームEが出した声明の中で、次のように述べた。
「オデッセイ21は、WRCとラリーレイドのマシン以上のパワーとトルクを持っており、非常に印象的なパフォーマンスを見せるだろう。それがシーズン1からすぐに使えるんだ」
「オデッセイ21のスペックは本当に驚くべきものだ。我々はいくつかのエリアで革新に成功した。例えば、そのホイールのサイズは940mmだ。このサイズのホイールは、これまで2輪駆動のレーシングカー以外に使われてこなかった」
「それらを使うことで、トラクションが増大する。サスペンションの可動域も大きく、走破性も高い」
「通常はどちらか一方だ、ホイールを小さくすれば可動域が大きくなり、ホイールを大きくすれば可動域が小さくなる。オデッセイ21は両方に対応している」
「パワートレインのトルクとパワー密度は画期的だ。小さなパッケージから、大きな効果を得ている。これは軽量化や省スペース、そして最終的には経済性の向上を意味している」
オデッセイ21のテストは9月に始まり、2020年の3月に12台のマシンがチームに納入され、2020年後半からテストが実施されるようだ。
アガグは「エクストリームE-SUVのオデッセイ21は、他のモータースポーツとは違っている」と話した。
「業界をリードするパートナーが、その設計と製造に採用した最先端の技術は、地球上で最も過酷で多様な環境において、最高の性能を発揮することができる素晴らしいマシンを生み出したのだ」
Be part of Motorsport community
Join the conversationShare Or Save This Story
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。
Top Comments