レースレポート
IndyCar Indy 500
マーカス・エリクソン、終盤の驚速でインディ500初制覇! 佐藤琢磨、逆転狙うも実らず25位
第106回インディ500の決勝レースが行なわれ、マーカス・エリクソン(チップ・ガナッシ)が優勝。佐藤琢磨(デイル・コイン・レーシング with RWR)は25位に終わった。
編集: 2022/05/29 21:59
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第106回インディ500の決勝レースが5月29日(日本時間30日)に行なわれ、マーカス・エリクソン(チップ・ガナッシ)が初制覇を果たした。
昨年は最大収容人数の40%にあたる13万5000人の限定動員だったインディ500だが、今年は満員、33万人を超える観客動員が実現され、熱狂的な雰囲気でレースが開始された。
ポールポジションは、スコット・ディクソン。史上最速のスピードで、2年連続のポールスタートを決めた。彼も含め、5台体制のチップ・ガナッシ勢がトップ6に4台入るという好調ぶりだ。佐藤琢磨(デイル・コイン・レーシング with RWR)は10番手、4列目イン側からのスタートだ。
全車が3列に並んでの大迫力のスタートで、200周の戦いが始まると、チームメイトのディクソンを交わしてアレックス・パロウが首位に躍り出る。佐藤はひとつ順位を落として11番手でオープニングラップを終えた。
パロウとディクソンは、時折ポジションを入れ替えながらレースを引っ張っていく。まずは各車、燃費を節約しながらコンディションとマシンのパフォーマンスを見定めているのか、しばらくは静かな展開が続いた。
30周を過ぎたあたりで各車が最初のルーティーンピット作業を済ませた。すると39周目、ディクソンを抜いて2番手を走っていたリナス・ヴィーケイ(エド・カーペンター)がクラッシュし、このレース最初のコーションが出された。幸い怪我はなかったようだが、良いポジションを走っていただけに残念なクラッシュとなった。
47周目にレースがリスタート。10番手の佐藤は、4ワイドの大外からターン1で豪快な4台抜き。トニー・カナーン(チップ・ガナッシ)には抜き返されたものの、7番手に浮上した。
ディクソンとパロウは相変わらずの編隊走行。リーダーチェンジを繰り返しながら周回を重ねていくが、3番手のパトリシオ・オワード(アロー・マクラーレンSP)も一定の距離を保ってそれを追った。
69周目にディクソンがピットインし、各車2度目のルーティーンピット作業が始まっていくかと思われたが、カラム・アイロット(フンコス・ホリンジャー)が単独クラッシュ。2度目のコーションとなった。ここで不運だったのがパロウ。ちょうどピットレーンに飛び込んだところでピットレーンクローズとなり、パロウは作業ができずにピットレーンをスルーした。
ガス欠寸前だったパロウは、翌周ピットクローズ中に緊急給油。これはペナルティ対象となるため、リスタートではリードラップ最後尾に回されることに。盤石のレースだったはずのパロウにとって、最悪のタイミングのコーションとなった。
81周目のリスタートでは、ピットのタイミングがうまくハマって2番手まで浮上したコナー・デイリー(エド・カーペンター)が首位に立つも、ディクソンがすぐに抜き返す。ディクソンはデイリーを新たな”相棒”に選んだか、デイリーと時折ポジションを入れ替えながらラップを重ねた。
しかし燃費を節約しながら走行するデイリーを、ディクソンは少しずつ引き離していく。レース距離半分を過ぎ、ディクソンが間もなくピットインするかというタイミングの107周目、インディ500初挑戦のロマン・グロージャン(アンドレッティ・オートスポート)がクラッシュ。3度目のコーションとなった。ディクソンはなんとかガス欠を起こすことなくピットにたどり着き、他のマシンと同じタイミングでピット作業を実施することができた。
113周目のリスタートでは、オワードがターン1でディクソンをパス。しかし翌周にはディクソンが逆転し首位を奪い返すと、そのまま4度目のピットストップまでトップを維持した。
だが、いち早くピットに入ったディクソンをオーバーカットする形でオワードが首位に浮上。ディクソンは周回遅れに引っかかったこともあって少し差をつけられたが、151周目にスコット・マクログリン(ペンスキー)が単独クラッシュ。レース4度目のコーションが出された。隊列の中でペースが上がらない佐藤は、大逆転を狙ってこのコーション走行中にピットイン。燃料を注ぎ足し25番手まで後退したが、そのままフィニッシュを目指すコーション頼みの燃費戦略だ。
残り42周でリスタートとなると、レースも終盤に差し掛かったことで全車のボルテージがヒートアップ。バックストレートで3ワイドとなる場面もあった。
ディクソンとオワードは抜きつ抜かれつのデッドヒートを展開したが、ディクソンに最後のピット作業で落とし穴。ピットに飛び込んだ際のシフトロックで、痛恨のピットスピード違反を喫し、ピットスルーペナルティを受けてしまったのだ。これでディクソンは完全に勝負権を失ってしまった。
残り22周、オワードが最後のピット作業を実施。最大のライバルであるディクソンが消え、優勝に向けて視界良好かと思われたが、チップ・ガナッシの”三の矢”エリクソンが驚きの速さで接近した。
エリクソンは単独走行でのスピードが圧倒的で、オワードをあっという間に抜き去ると、残り12周時点で3秒ものリードを築いた。
そのままエリクソンが勝利するかと思われたが、残り6周というところでジミー・ジョンソン(チップ・ガナッシ)がクラッシュ。レースコントロールはコーション走行で残り周回数を減らすのではなく、赤旗を出してレースを一度止めることを決めた。
グリーンフラッグが振られたのは残り2周。エリクソンは勝負のリスタートを完璧に決めると、オワードをトウに入れまいと、マシンを左右に振って必死のディフェンス。ファイナルラップのターン1ではオワードが並びかけるも、なんとか首位を守った。
するとここでセージ・カラム(ドレイヤー・レインボールド)がクラッシュし勝負アリ。コーションのままチェッカーとなり、エリクソンが歓喜のインディ500初制覇を決めた。
2位はオワード。3位にはベテラン、カナーンが入った。チップ・ガナッシはパロウ、ディクソンが勝負権を失う中で、終わってみれば1-3位を獲得するという強さを見せた。
佐藤は最終的に25位フィニッシュ。一時は6番手まで浮上したが、隊列の中ではペースが上がらず、一発逆転を狙ったがこの戦略は成就しなかった。
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順位 ドライバー チーム 周回数 タイム 差 前車との差 Mph ポイント 1 マーカス エリクソン
Chip Ganassi Racing 200 2:51'00.643 199.774 2
パトリシオ オワード
Schmidt Peterson Motorsports 200 2:51'02.436 1.792 1.792 192.311 3
トニー カナーン
Chip Ganassi Racing 200 2:51'04.160 3.517 1.724 187.036 フルリザルトを見る
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