ヤマハ新型はもう、レース準備ができている───ビニャーレス、カタールテストで自信
マーベリック・ビニャーレスはカタールテストを経て、2021年型YZR-M1がすでにレースに挑む準備はできていると考えている。
Maverick Vinales, Yamaha Factory Racing
Gold and Goose / Motorsport Images
3月6〜7、10〜12日にかけて行なわれたMotoGPのプレシーズンテストを経て、ヤマハのマーベリック・ビニャーレスは2021年型YZR-M1がすでにレースに向けて準備が整っていると感じているようだ。
5日間のテスト日程を通じ、ヤマハは新型フェアリングやシャシーなどのテストを実施。中でもビニャーレスは4日目に3つの仕様をテストし、1分53秒244でトップタイムを記録。開幕に向け良い方向に進んでいるように思えた。
彼はテスト序盤には自身のライディングスタイルの面に焦点を当ててテストを行なうと、2020年型バイクでのロングランペースが良かったことに驚かされたとコメントしていた。
そして4日目に、ビニャーレスは“グリップが多くない状態”での走行でも、再びペース面で力強い走りを見せた。グリップが低下している状態は近年ヤマハが苦戦している典型的な条件だ。
もちろんビニャーレス自身も、連日のテストでサーキットの路面にはタイヤのラバーが蓄積されており、グリップレベルが上がっていることは認識している。ただそれを考慮しても、タイヤライフが終わりに近づいている状況でラップタイムが速いことがポジティブだったと考えていると彼は語った。
「グリップが無い時の走りに集中していたんだ。ただトラックのグリップレベルは凄く高いから難しいんだけどね」
ビニャーレスはテスト4日目を終え、そう語った。
「このトラックのグリップ水準は信じられないほどのものだ。だから僕たちが全然グリップの無い状況に向けて準備ができているかを話すのは難しい。見ての通りラップタイムは非常に速いからね」
「でもとにかく、バイクのフィーリングは良い。それが一番重要な点だ。タイヤが終わり際でも走りは良いんだ」
「レースはまた違ってくるだろうし様子を見てみようと思うけど、バイクの準備はできていると思うから、ポジティブな姿勢を保っていこう」
また今季からチームメイトとなるファビオ・クアルタラロもテスト4日目には3番手タイムと、同じように好調な走りを見せた。
しかしクアルタラロは開幕からのカタール連戦以降、グリップレベルの低いサーキットではヤマハは苦戦すると、依然として予想している。
「正直に言うと、あんまり好みじゃない多くのことを試していた。でも実際ペースは良さそうだ」
2021年型シャシーの感触について訊くと、クアルタラロはそう答えた。
「複数のタイヤを使って、あまり機能していないものを試したときですら1分54秒台のタイムが出るんだ」
「だから正直、今日についてはあまり嬉しくないんだ。でもペースを見ると満足できるものだし、2021年型シャシーも快適に感じられると思う」
またカタールでの実際のレースや、別のサーキットでM1がどれほど機能すると考えているのかを尋ねられると、クアルタラロは次のように語っている。
「(テスト中の)グリップは非現実的なものだし、レースでは今とは完全に異なったトラックコンディションになるだろうから、確実に違ってくるだろう」
「(連日の走行で)ラバーが路面に載っているけど、レースではこうしたグリップになることはないと思う」
「バイクはとても、とても良いフィーリングだ。それは非常にグリップが高いからだ」
「でも(第3戦の)ポルティマオでは苦戦すると思う。あそこはグリップが低いからね」
「ヤマハが3台トップに並ぶのは珍しい。テストで、1周のタイムでは僕らは常に速いことは分かっている」
「だけど過去2年間、僕はテストで自信を持ちすぎていた。今ではレース前に浮かれすぎないことが大事だと思っているよ」
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