2022年MotoGPは”赤色”の支配を受ける? ロレンソ、ドゥカティのチャンピオン獲得を予想

2017~2018年にかけてドゥカティに在籍していたホルヘ・ロレンソは、2021年シーズンのドゥカティの強さから、来シーズンは赤色のマシンが支配的なシーズンになりチャンピオン獲得の可能性が高いと予測している。

Francesco Bagnaia, Ducati Team

Francesco Bagnaia, Ducati Team

Gold and Goose / Motorsport Images

 2017~2018年にかけてドゥカティに在籍した、MotoGPレジェンドのホルヘ・ロレンソ。彼は2022年こそ、ドゥカティの年になると予想している。

 ドゥカティは2021年シーズンにサテライトチームを含めて計7勝をマーク。ファクトリードゥカティがチームタイトルを獲得し、コンストラクターズチャンピオンシップでもタイトルを獲得した。

 特にシーズン後半はフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)の活躍が著しく、終盤戦では5戦連続でポールポジションを獲得するなど際立った速さを見せていた。

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 そしてロレンソはこうした2021年のドゥカティの強さから、2022年シーズンが“赤“に染まると予想している様子だ。

「2022年は凄く”赤く”なるだろうね。今シーズンの序盤にも、僕はドゥカティがすでにチャンピオンを勝つ準備ができていると話していた」

 ロレンソはそう語る。

「でもその唯一の障害がファビオ・クアルタラロだった。彼は2020年に比べて凄く成熟してきていたんだ。バニャイヤはいくつかミスを犯してしまっていたけど、シーズンをとても印象的な形で終えている。だから彼は来年も非常に強くなってくると予想している。それにドゥカティは大きく前進してきている」

 そしてロレンソはドゥカティのゼネラルマネージャーであるジジ・ダッリーニャの手腕を称賛しており、来シーズンのチャンピオン獲得の可能性が高いと語った。

「彼は革新という点で一歩先を行っている。これは大きなアドバンテージだ。他のメーカーがドゥカティの後を追って真似ているんだ。来年、ドゥカティはチャンピオンシップを勝つ可能性が最も高いだろう」

 そのドゥカティのライバルとして立ちふさがるであろうライダーが、クアルタラロだ。ロレンソはヤマハの後輩について、マシン開発におけるドゥカティとヤマハの差が大きくなっていると指摘している。

「勝っているなら、そのチームに留まることは当然のことだ」

「ただ僕が9年をヤマハで過ごしたあとにドゥカティへ行ったように、何か新しいモチベーションが必要なら離れることもある。でも事態が悪くなる可能性もあるから、それ(移籍)はファビオが評価する必要のあることだ」

「ただ彼が最終的に勝っていたとしても、バイクのレベルはドゥカティに匹敵していないように見える。(ヤマハのバイクは)変わっていないんだ。見た目としても2015年のデスモセディチと、2022年型は全く関連が無いようだろう」

「その一方で、今のヤマハのバイクは、昔からのものと同じだ。恐らく全体としてもね。僕がテストライダーとして試したときも、4、5年前と大きな違いは分からなかった」

「(YZR-M1は)依然としてとても競争力のあるバイクだけど、ドゥカティは更に進化してきている。それは結果からも分かるだろう」

 そしてMotoGPで最後のチームメイトとなったレプソル・ホンダのマルク・マルケスについてもロレンソは語った。

 マルケスは第17戦アルガルヴェGPを前にトレーニングで転倒し、その結果右目に複視の症状が出てしまい、レースやテストを欠場しなければならなかった。

 ロレンソにとっても大きなライバルだったマルケス。彼はその復活を願っていると話した。

「マルクはまったくもって非凡なヤツだ。彼は肉体的にも技術的にも強かった。もっともリスクを冒すライダーだったから、ほぼ無敵だった」

「でもリスクを冒すことにはネガティブな面もある。沢山転倒してしまうことだ。そうすると、怪我をしてしまう可能性が増えるからね」

「彼のキャリア初期は今よりも非常に転倒が多かったけど、今は減ってきている。でも色々な理由で彼はより怪我をしてしまってきた」

「そして最近の腕と目の件だ。大変なことだよ。すべて上手く進んでくれることを願っている。あの才能を失うわけには行かないよ」

 
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