IMSA
ホンダ・レーシングがF1で培った技術を注入。アキュラ、IMSA新投入のLMDh車両『ARX-06』の開発秘話を明かす
アキュラは2023年のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権に投入するLMDh車両『ARX-06』には、ホンダ・レーシングがF1のパワーユニット開発で得た知見が生かされていると言う。ブレーキング時に発生する”奇妙な音”もその理由の一部だと明かした。

Charles Bradley
編集: 2022/12/25 11:07
Copy link
Viberでシェア
Google検索でmotorsport.comをお気に入り登録

ホンダの米国レース部門であるホンダ・パフォーマンス・デベロップメント(HPD)のデビッド・ソルターズ代表は、2023年からIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権(IMSA)に投入する新開発のLMDh車両『ARX-06』の開発には、2022年のF1でダブルタイトルを獲得したレッドブル・レーシングにパワーユニット(PU)を供給する日本のホンダ・レーシング(HRC)が密接に協力してきたと明かした。
IMSA最高峰クラスとなるGTPに投入されるLMDh車両は、エンジンの仕様には選択の幅が持たされているものの、標準ハイブリッドシステムの搭載が義務付けられている。そうした面でも、HRCの知見が役立っているとソルターズは言う。
「我々はHRCの仲間たちと共に仕事をしているが、それはとても特別なことで、本当に特権的なモノだ」
ソルターズはそう語る。
「HRDにも何人か電動化の経験をもっている人はいるし、この(ハイブリッド化の)時が来ることは分かっていた。しかし、我々は常にグループを成長させようとしている。エネルギーマネジメントやそういったことを学ぶために、実際に何人かをF1プログラムに送り込んだんだ」
「その成果が現れるといいね。我々のグループリーダーで、日本に滞在し、F1プログラムにも参加したとても賢い人がいる。エネルギーマネジメントやハイブリッド化、電動化など、F1の仲間たちとは定期的にディスカッションを行なっている。本当に役立っているよ」
「正直言って、とても嬉しかった。会社が様々なモノに投資することで、様々な利益が得られるということを表す良い例だ」
デイトナで行なわれたプレシーズンテストでは、ブレーキング時のARX-06からは、ヘリコプターの羽ばたき音のような、BMWやキャデラック、ポルシェのライバルマシンとは明らかに異なる音がなっていた。
なぜARX-06がこのような音を奏でるのか、とMotorsport.comがソルターズに尋ねると、彼は次のように答えた。
「フレディー・マーキュリーが歌った様に『一種の魔法だ』!」
「ご想像の通り、我々は色々なことに挑戦している。それがこのマシンの面白さであり、未来なのだ。とてもクールなことだよね」
「ブレーキをかけたり、バッテリーを充電するために回生したり、エンジンブレーキをかけてみたり、ブレーキ・バイ・ワイヤーのシステムをコントロールしたり、これらが全てが不思議な音を立てているようだ」
「ブレーキや回生、ブレーキ管理など、あらゆる面で、パーツの保護に務めている。駆動系を振動させたくないから、こういったことをする時には、パーツを傷つけないようにイベントを計画する必要があるんだ」
「エンジンブレーキや回生、マシンマネージメント、そして電動化……これらが相まって、あのような音が出ているんだ。良いじゃないか! かなりカッコいいでしょ!?」
「意図的なモノだと言いたいところだけど、半意識的なモノなんだ。基本的には、今のところコーナーでエネルギー管理しているために起きることだが、おそらく今後も変わっていくと思う。それと同時に、何も壊さないように気をつけているんだ。それに音も最高だ」
ARX-06は、2023年1月末に開催されるロレックス・デイトナ24時間レースでデビューする予定だ。
関連ニュース:
- アキュラ、LMDh車両『ARX-06』正式発表。「インディカーやホンダF1での勝利のテクノロジーが盛り込まれている」
- ル・マンを戦えるのに……!アルバカーキ、アキュラ/ホンダのWEC不参加に落胆「LMDhマシンがあるから余計に辛い」
- コラム|耐久レースが迎えた転換期。IMSAテストで聞こえてきた新規定LMDh時代の“足音”
- LMDhに1年遅れて参戦するアルピーヌ……しかしこの1年遅れが逆に有利に「ライバルたちが我々のためにシステムを開発してくれている。満足だ!」
- ポルシェ、LMDhマシン『963』のカスタマー供給は4月以降に。サプライチェーンの問題で準備に遅れ
























あなたの意見が聞きたい!
Motorsport.comで何を見たいですか?
5分間のアンケートにご協力ください。
- Motorsport.comチーム
コメントを読んで投稿する
関連ニュース :
記事をシェアもしくは保存
Copy link
Viberでシェア
前の記事 親子参戦再び。ケビン・マグヌッセン、父ヤンと共にデイトナ24時間レース出場へ「父と一緒に伝説的なレースを走れるなんて!」
次の記事 LMDh車両の開発は、まるで苦行? トラブルの続発に、BMW「岩を転がして坂を登るようなモノ」
Top Comments
コメントはまだありません。 最初のコメントを投稿しませんか?
View More & Comment

More from
Charles Bradley

ミカ・ハッキネンが生死を彷徨った30年前の大事故。速さは失わなかったが、短命F1キャリアのきっかけに「もう運試しはやめようと思った」
F1
F1 11 ヵ月前
ミカ・ハッキネンが生死を彷徨った30年前の大事故。速さは失わなかったが、短命F1キャリアのきっかけに「もう運試しはやめようと思った」

”空力の鬼才”の名は伊達じゃない! エイドリアン・ニューウェイが手掛けたF1マシン傑作選
F1
F1 2024/09/10
”空力の鬼才”の名は伊達じゃない! エイドリアン・ニューウェイが手掛けたF1マシン傑作選

目まぐるしく変わるアロー・マクラーレンのドライバー……悪評は全てパロウのせい? ブラウンCEOが指摘「あの契約問題で不当なレッテルがついた」
IndyCar
IndyCar 2024/07/30
目まぐるしく変わるアロー・マクラーレンのドライバー……悪評は全てパロウのせい? ブラウンCEOが指摘「あの契約問題で不当なレッテルがついた」
最新ニュース

ハースF1小松礼雄代表、ラファエル・カマラ起用の理由を説明「TPCでの彼の走りは傑出していました。それだけです」
F1
F1 F1
シンガポールGP
6 分前
ハースF1小松礼雄代表、ラファエル・カマラ起用の理由を説明「TPCでの彼の走りは傑出していました。それだけです」

ホンダF1が100円ショップとコラボ! HRCとDAISOがパートナーシップ締結「双方のブランド価値の最大化を図る」
F1
F1 F1 20 分前
ホンダF1が100円ショップとコラボ! HRCとDAISOがパートナーシップ締結「双方のブランド価値の最大化を図る」

マルティン、残り5戦は安定して上位間違いない? 「高い競争力を発揮できる」と自信見せる
MotoGP
MGP MotoGP
インドネシアGP
3 時間前
マルティン、残り5戦は安定して上位間違いない? 「高い競争力を発揮できる」と自信見せる

ハースF1、ラファエル・カマラ起用を発表。エステバン・オコンの後任にフェラーリ育成のルーキーを据える
F1
F1 F1
シンガポールGP
12 時間前
ハースF1、ラファエル・カマラ起用を発表。エステバン・オコンの後任にフェラーリ育成のルーキーを据える
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。
次の 2 つのオプションがあります。
- サブスクライバーになります。
- 広告ブロッカーを無効にします。
購読中 すでに購読していますか? ここからサインインします
広告ブロッカーを無効にしましたか?
ページをリロード
お知らせの管理
登録