ザウバー、アルファロメオとしての最終年を飾る一台『C43』を発表。装い新たにさらなる飛躍目指す

　アルファロメオは2月7日、母体となるザウバーの本拠地があるスイス・ヒンウィルにて2023年型マシン『C43』を発表した。

　テクニカルレギュレーションが刷新された2022年シーズン、アルファロメオはルーキーの周冠宇と新加入のバルテリ・ボッタスが駆る『C42』が、特にシーズン序盤に強力なパフォーマンスを発揮。小林可夢偉とセルジオ・ペレスが在籍した2012年以来となるコンストラクターズランキング6位を獲得した。あと少し信頼性が高ければ、より多くのポイントを獲得できただろう。

　ただ獲得した55ポイントのうち、51ポイントがシーズン前半に獲得したもの。夏休み以降は僅か4ポイントしか獲得できておらず、シーズン中の開発という面も、今シーズンに向けた課題となるだろう。

　飛躍を目指したいアルファロメオ。ドライバーはボッタスと周のコンビを継続する一方で、チームの上層部には大きな変更があった。

　昨年までチーム代表兼CEOを務めていたフレデリック・バスールは、マッティア・ビノットの後任としてスクーデリア・フェラーリへ移籍することになった。その後を受ける形で、グループCEOにはマクラーレンでチーム代表を務めてきたアンドレアス・ザイドルが着任。またチーム代表には、ザウバー・グループ内からアレッサンドロ・アルンニ・ブラビが登用された。

　またザウバーは、新パワーユニット（PU）規定が導入される2026年からF1に新規PUサプライヤーとして参戦を果たすアウディとパートナーシップを締結。2026年からアウディのワークスチームとしてF1グリッドに並ぶこととなっている。現在ザウバーのネーミングライツを取得しているアルファロメオとの契約は2023年末までとなっており、アルファロメオF1としては今年が最終年ということになる。

　そのアルファロメオ最終年を飾るC43が、周やボッタスらが見守る中お披露目された。

　2018年にタイトルスポンサーとして関係をスタートさせて以降、マシンカラーリングは一貫してレッドとホワイトを基調としてきたが、C43ではレッドとカーボンブラックで配色。ここにはアルファロメオの市販車スタイリング部門が携わっているという。

　チームはC43を2022年からの”進化版”と説明しているものの、公開されたCG画像ではフロアやリヤサスペンション、冷却レイアウトなど、リヤ周りが大幅に変更されたことが分かる。

　なおチームは今後、2月23日から行なわれるプレシーズンテストに先駆け、2月10日（金）にスペインのカタルニア・サーキットでC43のフィルミングデーを実施。この走行が新車の実質的なシェイクダウンとなる。

→2023年F1新車発表スケジュール一覧はこちら