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海も制覇へ……メルセデスF1、アメリカズカップ参戦チームへの関与を強化。F1開発責任者アリソンも参加

メルセデスF1チームは、ヨットのアメリカズカップで優勝を目指すIneos TeamUKのプロジェクトへの関与を強めており、チーフ・テクニカル・オフィサーのジェームス・アリソンもこれに参加しているようだ。

Ineos Team UK America's Cup AC75

写真:: Ineos Team UK

 メルセデスのF1チームは、ヨットの国際的ビッグレースであるアメリカズカップへの関与を強めており、同チームのF1マシン開発を率いてきたジェームス・アリソンも、このアメリカズカップのプロジェクトに参加しているという。

 メルセデスの応用科学部門は昨年、ヨットレースのビッグイベントであるアメリカズカップに参戦するイネオス・チームUK(Ineos TeamUK)への関与をスタートさせた。しかし2月に行なわれたプラダカップ決勝では、イタリアのルナ・ロッサ(Luna Rossa)に敗退し、アメリカズカップ進出を逃すことになった。

 これを受けてプロジェクトリーダーのベン・アインスリーは、チームとそのマネジメントを見直し、チーム名称もイネオス・ブリタニア(Ineos Britannia)に変更になった。

 今回の計画では、メルセデスF1の関与が大幅に強化されている。新ルールが合意され、新しくなるヨットの設計・開発にメルセデスF1が重要な役割を果たすことになる。

 メルセデスF1のチーム代表であるトト・ウルフは、月曜日にブラックリーのファクトリーで行なわれたチーム提携の発表イベントで、次のように語った。

「最高のマシンを路面の上で走らせること、そして他の人たちと競争するということとの間に、大きな違いはない。水上のF1、それがアメリカズカップだ」

「前回のシーズンのかなり遅い時期に、我々はゆっくりと、このプロジェクトに統合した。しかし、我々はこの仕事を気に入っていた。人々がアメリカズカップに注目し始めたという話題を、組織内で見ることができた。そして、我々自身のプロジェクトとして戦ったのだ。今は、次に向けてしっかりとやっていく」

「私が思うに、我々の習慣は、可能な限り最善の仕事をしようとすることだと言わなければいけない。うまくいけば、そこにいるのに十分だろう」

 F1チームの最高技術責任者(チーフ・テクニカル・オフィサー)であるアリソンも、このアメリカズカップのプロジェクトに割く時間を増やすことになるという。

 アリソン曰く、チームがF1で7連覇を達成するのに役立った考え方は、アメリカズカップのプロジェクトにとっても非常に価値のあるものになるはずだという。

「人々は、アメリカズカップのことを水上のF1だと話す」

 そうアリソンは語った。

「ほとんどの人は、それは流体力学の側面もあり、空力的な側面もあり、技術的な側面もあるとすぐに考える。それが全てだ」

「しかし、私が実際に感じた最も印象的な対比は、どちらも難しいということだ。F1でうまくいっているのは、それが難しいことだと認める謙虚さと、それを忘れた瞬間にライバルたちに食われてしまうことを知っているからだと思う」

「今回の挑戦は、”適切に”難しいことなんだ」

 

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