アプリリアの進歩は本物! 開幕戦7位のエスパルガロ兄「今年はいい始まり方」
開幕戦カタールGPを終えたアプリリアのアレイシ・エスパルガロは、チームがプレシーズンテストで示した競争力が“冗談ではなく”、これまで以上に優れた状態にあると主張した。
写真:: Aprilia Racing
2021年のMotoGP開幕戦がロサイル・インターナショナル・サーキットで行なわれた。決勝レースではアプリリアのアレイシ・エスパルガロが7位に入る活躍を見せたが、彼は今季のアプリリアの進歩が証明されたと考えている。
アプリリアは今季、MotoGPクラス参戦6メーカーのなかで唯一コンセッション(優遇措置)が適用されている。そのため今季は凍結されているエンジン開発も実施でき、その他のアドバンテージを活かしてライバルに挑んでいる。
彼らはプレシーズンテストの段階で目を引く速さを発揮。アプリリアが台風の目になるのではないかとも思われた。
そして迎えた開幕戦では、アレイシ・エスパルガロは予選8番手を獲得。決勝レースでも上位グループに近い位置での戦いを続け、最終的に7位でフィニッシュした。これで2020年シーズンのベスト順位である8位を早くも上回った形だ。
「満足している。しっかりとしたレースだったし、僕らがプレシーズンテストで示したモノがジョークではないこと、これまで以上に良くなっていて、トップライダーと競ることができると示したんだ」
アレイシ・エスパルガロは、新型マシンでの初レースで分かったことについて訊かれると、そう答えた。
「残念ながらまだ学ばなくちゃいけないことはたくさんある。特にレース序盤だ。燃料が満載の状態では少し苦戦してしまって、かなり失っていたところがある」
「レース中盤には多くのライダーを追い抜くことができて、ミル(ジョアン・ミル/スズキ)と一緒に前方集団にたどり着いたけど、最終的に僕はフロントタイヤが終わってしまった」
「でも全体的なフィーリングは良い。次のレースに向けては準備ができていると思う」
「ただこうしたフィーリングが持てているときには、“もっと”プッシュしようと、トップ5を獲ろうとしていたかもしれない。そうするとミスを犯すのはとてもたやすい」
「まだ最初のレースだ。今年は毎戦ポイントを獲得していくのを達成するのがとても大事だし、今回はいい始まり方だと思う」
アレイシ・エスパルガロは新型RS-GPの制動力と加速性能には満足しているようだ。ただスリップストリームを利用しても最高速の面では期待通りのものが出ていないと彼は認めている。
「新型バイクはブレーキに良いポテンシャルがあると感じられる。そしてダウンフォースのおかげもあって良い加速もある」
「でもあいにく、5速や6速では思ったより苦しんだ。単独走行のときはかなりスピードを失ってしまうことは分かっていたけど、スリップストリームを利用しているときは前のバイクについていけると思っていた」
「でも実際にはそうではなくて、ストレートで多くのタイムを失ってしまった」
「全体としては新型バイクには競争力があると思うし、レースを通じて問題はなかった。電子制御もよく機能してくれていた」
「タイヤも燃費もかなり良かった。みんなが苦しんでいたけど僕らは大丈夫だったんだ。だからとても良いスタートだ」
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