「僕にできなかったことをやり遂げた」ザルコ、KTMで勝利のビンダーを称賛
ヨハン・ザルコは第4戦チェコGPで優勝したブラッド・ビンダーに対し、KTMで自身が行なえなかったことをやり遂げたと称賛の言葉を述べた。
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
MotoGP第4戦チェコGPは、KTMのルーキーライダーであるブラッド・ビンダーが優勝。キャリア初優勝であるとともに、2017年からMotoGPクラスへ参戦を開始したKTMにとっても初の勝利となった。
ビンダーは今季からKTMへ加入したが、その経緯は急なものだった。昨シーズン中盤でヨハン・ザルコがチームを離脱することを決定したため、当初はテック3・KTMへ加入する見込みだったとビンダーは、急きょザルコの後任としてファクトリーチームへと加入することになったのだ。
KTMのマシンで苦戦を極め、様々な苦言も残してきたザルコ。ただビンダーとKTMの快挙には素直に祝福する姿勢を見せた。
「とても嬉しいよ」
ビンダーの優勝についての所感を尋ねられると、ザルコはそう答えた。
「KTMについても嬉しく思っている。彼は僕ができなかったことを成し遂げたんだ」
「KTMは冬の間に、マシンを大きく進歩させた。だけど彼もフレッシュなマインドを持ち込んでいて、それがKTMで正しい仕事をするのに、より役立ったんだと思う」
「そしてまだ3レース目にもかかわらず、彼は(自分の力を)証明してみせた。ヘレスでも彼はかなり強かったし、転倒したのは他のライダーにとってラッキーだったろうね。彼はヘレスで表彰台を争えたと思うよ」
「今回はタイヤの面でちょっとトリッキーなところがあったんだけど、彼はそこでアドバンテージを得て、そして勝ったんだ」
そう語ったザルコも、KTMを去って加入したアビンティア・ドゥカティで存在感を示した。彼は今回のチェコGPで2018年のテック3・ヤマハ時代以来となるポールポジションを獲得し、決勝でも3位表彰台を獲得。彼の才能はいまだ輝いたままであることを印象づけた。
またザルコはKTMを1年未満の短い在籍期間で去ったが、今回のKTMの勝利を見て離脱の選択を悔やむようなことはないと語った。
「いいや、全く後悔していない。それから『もっと我慢しているべきだった』という考えることも無いよ」
「去年のあの頃、僕は苦戦していた。そして自由のために、そして大きな一歩を踏み出すために、決断をする必要があった。なぜなら僕は何もしていないのにお金を貰っていると感じていたからだ」
「そのことに納得できなかった。それで僕はKTMには正直に、こんなことはしたくない、悪いことをするくらいなら辞めたいと伝えたんだ」
「それは大きな一歩だった。でも12月にドゥカティに会いに行ったときには違ったフィーリングを得られた。それはMoto2で抱いていたようなフィーリングだったかもしれない」
「マシンは2月のセパンとカタールのテストでより自信を与えてくれた。だからその時から、自分自身のことにより取り組んでいけるようになった。ブラッドがいるのは、KTMにとって完璧だと思う」
「彼は去年のMoto2で大きな問題があっても、それを乗り越えて勝つことができると証明していた」
「そして今、バイクも大きく進歩したのかもしれないけど、完璧などありえない。彼はそれをより乗りこなすことができたから勝ったんだ」
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