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“歴史と伝統”が現代F1の足かせに?「変化を拒むのは良くない」とF1会長
F1のチェイス・キャリー会長は、F1が持つ歴史や伝統が、リバースグリッドのようなフォーマット変更を阻害する足かせとなってしまうことを危惧している。

Luke Smith
公開日時: 2020/10/16 3:34
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F1ではこれまで、通常の予選の代わりにリバースグリッドによるスプリントレースを実施し、グランプリウィークエンドをよりエキサイティングにすることを検討してきた。
今季はメルセデスが反対して全会一致の合意が得られなかったため、それが実現することはなかった。しかしながら2021年以降の導入に向けては可決の条件も緩和されるため、仮に複数チームが反対した場合でもリバースグリッド案が通る可能性がある。
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今季限りでF1のCEO兼会長を退くことになっているチェイス・キャリーは、こういった変更は一部のファンには受け入れられないかもしれないが、他のスポーツの例を見れば有益であることが証明されていると語った。
「どんなスポーツでも、変化についての議論が起これば、熱心なファンはそれに反対するものだ」
キャリーはF1のポッドキャスト番組『Beyond the Grid』の中でそう語った。
「メジャーリーグ・ベースボール(MLB)では、指名打者制が導入された時、誰もそれをよく思っていなかった。NBAでもスリーポイントラインができたが、熱心なファンは気に入っていなかった。(MLBでは)かつては各リーグの勝者がそのままワールドシリーズに進んだが、今年は16チームによるプレイオフで競われた」
「全てとは言わないが、ほとんどの場合でこういった変更は最終的にポジティブに捉えられ、新鮮なエネルギー、新たな視点をもたらした」
「このスポーツには仕掛けが足りないことに気付く必要があると思う。皆は歴史の重要性、このスポーツを大きくしてきた物の重要性を認識しているんだと思うが、それが足かせとなって、このスポーツを良くするための変化を受け入れない、というのは良くないことだ」
F1のモータースポーツ部門のマネージングディレクターを務めるロス・ブラウンは、アルファタウリのピエール・ガスリーが劇的な優勝を飾った今季のイタリアGPを見て、今がリバースグリッド案を再検討する絶好のタイミングだと考えている。
2021年に向けてはコンコルド協定が新しくなり、様々な統治体制が変更されたが、これまで全会一致の承認が必要だったフォーマット変更は『スーパーマジョリティ=大多数の賛成』が必要という形になっている。これは、反対するチームが2チームあった場合でも、フォーマット変更が可決されるということを意味する。
ただリバースグリッド案については、勝利を価値を下げてしまうのではないかと多くのドライバーたちから懸念の声が上がっており、メルセデス以外のチームも反対に転じる可能性がある。
キャリーは、フォーマットの変更はあくまで「グループで決めること」であり、F1側が指図をするつもりはないと語った。
「予選レース実施のような具体的な決定については、グループで決めるものだ。私としては、指図をするつもりはない」
「我々は賛成意見と反対意見について取り上げ、それを持ち帰って何が利点で何が問題なのかをもう一度考える。そして皆と率直な議論をするんだ」
「そこで重要になってくるのはパートナーシップの精神を持つことだ。これはチームにとって良いことなのか悪いことなのか、F1として良いことなのか悪いことなのか、そういった情報を総合した上で判断をするのだ」
「今回の決定はこのスポーツを尊重していて、ファンのために素晴らしいレースを提供できるのか? 結局のところこれに尽きるんだ」
「全てのファンが気にいるとは限らないし、100%というものはない。だからこそバランスを考えながら、このスポーツを良くするものかどうかを判断しないといけない」
「我々が『とりあえず試しにやってみよう』と言っているように聞こえるかもしれないが、我々はこのスポーツをより面白く、エキサイティングなものとするために、色んなやり方を考えていくべきなんだ」
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