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F1スプリントレース実施に向け、残された課題は“予算面”。マシン損傷に対する補償はどうなる?

F1ではスプリントレースの試験導入について議論が進められているが、現在は導入に際して予算制限を緩和するか否かが争点となっているようだ。

Jonathan Noble

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公開日時: 2021/03/18 2:58

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Lewis Hamilton, Mercedes F1 W11 the start followed by Carlos Sainz Jr., McLaren MCL35, Valtteri Bottas, Mercedes F1 W11 and Lando Norris, McLaren MCL35

 F1は2021年シーズンに、シルバーストン、モンツァ、インテルラゴスの3つのイベントで土曜日にスプリントレースを実施し、その結果を基に決勝グリッドを決めるというフォーマットを試験導入しようとしている。これは将来的にそのフォーマットを定期的に取り入れるのか見極めるためだ。

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 この計画は金曜日に従来のフォーマットで予選を行ない、その結果を基にしたグリッドで土曜日に100kmのスプリントレースを実施し、決勝レースのグリッドを決定するというもの。スプリントレースでは上位3名のドライバーにポイントが与えられ、優勝者に3点、2位に2点、3位に1点が与えられる予定だ。

 スプリントレースのアイデアについては、パルクフェルメ規則やタイヤ規則など、多くの詳細が各チームによって大筋で合意されており、3月28日に行なわれる開幕戦バーレーンGPを前に正式な投票が行なわれることとなっている。

 しかしながら、まだ解決しなければいけない問題がひとつある。それは財政面の問題だ。グランプリウィークエンドにレースがひとつ追加されるということはそれだけマシンが損傷するリスクが高まるということであり、各チームの出費が増える可能性がある。

 スプリントレースの実施計画についてはF1の首脳陣と各チームの間で話し合いが行なわれてきたが、コストに関する詳細は未だ全員が納得する形で合意されていない。

 この追加コストをカバーするために、FOM(フォーミュラ・ワン・マネジメント)はチームに対して追加の支払いをし、その分予算上限額を引き上げることになっている。しかしながら、情報筋によると一部競技者はかなりの支払い額を要求しているようで、その額は約1億円にも及ぶようだ。

 ただ、年間予算がレギュレーションで定められている上限額に満たないような小規模チームにとっては、ライバルのために上限額が増えても何のメリットもないため、この案は幅広い支持を得られていない。また1億円超という数字は、現実的な追加費用ではないと考えられており、パフォーマンス向上のために使われるのではないかという懸念もある。

 最近の会議で提案された対案のひとつには、レース後に生じたマシンの損害に応じて、保険金のような形で支払いをするというものだ。これが採用されれば公平性が確保され、大規模チームが予算上限の緩和を悪用することができなくなる。

 今シーズン中にこのコスト面の問題を解決させるためには、F1委員会において“大多数の賛成”を得る必要がある。これは全30票中賛成28票が必要であることを意味するが、票の内訳はF1とFIAが10票ずつ、各F1チームが1票ずつとなっている。

 この投票結果はF1におけるパートナーシップの影響力を測る興味深いものとなる可能性がある。というのも、大規模な予算を持つメーカーチームがカスタマーチームに対して自分たちが優位なプランへの支持を呼びかけることが考えられるからだ。

 このように財政面で詳細を詰める必要はあるが、いずれにせよこの問題がスプリントレースの試験開催を妨げることはないと考えられており、今季中に何らかの形でスプリントレースが実施されるだろう。

 メルセデスのトト・ウルフ代表は、以前提案されていたリバースグリッドでのスプリントレース案に強く反対していたが、現在提案されているフォーマットは支持する方針だ。彼は以前次のように語っていた。

「我々は実際にやってみて、それから自分自身に正直になればいいと思う」とウルフは言う。

「経済的な影響や視聴者への影響はどうなのか、そしてショー的な要素は何なのか? クリスチャン(ホーナー/レッドブルチーム代表)が言ったように、たくさんの長所と短所があると思う」

「我々が全員で頭を突き合わせれば、お互いにメリットのある良い解決策が見つかるだろう。つまるところF1は我々の仕事であり、我々は人々を楽しませなければならない」

 

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