ダカール・ラリー4日目：アウディのカルロス・サインツがステージ優勝。総合首位はアル-アティヤで変わらず

　2022年のダカール・ラリー4日目のステージ3が行なわれ、TEAM AUDI SPORTのカルロス・サインツがステージ優勝を記録。一方で、総合首位を走るトヨタのナッサー・アル-アティヤは2番手以下とのリードを広げる結果となった。

　アルタウィヤ-アル・カイスマフ間で行なわれるステージ3だが、周辺での降雨により走行距離が100km短縮され、255kmのスペシャルステージとして実施された。

　アウディは電動ドライブトレインのマシンRS Q e-tronで参戦しているが、ステージ1では各車ともクラッシュやトラブルに見舞われ、大きく出遅れる形となっていた。ステージ2では速さも見せていたが、ステージ3でついにサインツが最速をマークした格好だ。

　サインツは序盤こそトヨタのヘンク・ラテガンに先行を許していたが、30分が過ぎたところでトップに躍り出た。その後、3度のダカール勝者であるラテガンがステージの大部分でサインツを追いかける展開となったが、逆転は叶わず、サインツが38秒差でステージを制した。

　なおサインツだけでなく、アウディはステファン・ペテランセルとマティアス・エクストロムもそれぞれ3番手と5番手に続くなど、陣営全体で速さを示した。またトップカー部門での電動プロトタイプマシンのステージ優勝は初のことだ。

　一方で総合首位を走るトヨタのアル-アティヤは、ステージ3を5分10秒遅れの8番手でフィニッシュ。総合順位では変わらずトップを堅持している。

　総合2番手でアル-アティヤを追うBAHRAIN RAID XTREMEのセバスチャン・ローブは、ステージ3の序盤で駆動系に問題が発生。ステージの大半を前輪駆動で走行することになり38番手でのフィニッシュに。結果的にアル-アティヤとのギャップも、37分40秒にまで拡大してしまった。

　バイク部門ではHero MotoSportsのホアキム・ロドリゲスがダカール・ラリー初のステージ優勝を記録した。ステージ3ではダニエル・サンダース（GASGAS FACTORY RACING）が大半でトップを走っていたが、終盤でロドリゲスに逆転を許し、ステージ優勝を逃した。

　総合首位を走るサム・サンダーランド（GASGAS FACTORY RACING）はステージ3を7分30秒差の7番手でゴール。総合首位は維持したが、トップを争うMONSTER ENERGY YAMAHA RALLY TEAMのエイドリアン・ファン・ベベレンとは僅か4秒差となっている。

　なお元MotoGPライダーのダニーロ・ペトルッチ（TECH 3 KTM FACTORY RACING）は、ステージ2でトラブルに見舞われると、デイリタイアに。初挑戦のダカール・ラリーながらも好調な走りを見せていただけに本人も悔しさを見せていたが、2022年から導入されたルールによってステージ3の再スタートが許可され、レースに復帰。ステージ3を22番手タイムでフィニッシュしている。

ステージ3終了後　総合順位