速報ニュース
F1
社内には”F1参戦を継続すべき”という声もあった。ホンダ八郷社長「最後は私が判断した」
2021年限りでのF1参戦終了を決断したホンダ。社内には参戦を継続すべきだと声もあったというが、将来を見据え、八郷社長が最終的な判断を下したと明かした。
田中 健一
編集: 2020/10/02 16:01
Copy link
Viberでシェア
Google検索でmotorsport.comをお気に入り登録

ホンダが、2021年シーズン限りでF1への参戦を終了することを発表した。2019年からレッドブルと組み、ようやく”第4期”初勝利を遂げた。そして2020年、2021年、さらにその先へと、さらなる活躍やタイトル争いへの期待が高まりつつあった矢先のことだった。
Read Also:
- ホンダF1参戦終了、理由は「カーボンニュートラル実現」に向けた経営資源の集中
- ホンダ、2021年限りでのF1参戦終了に八郷社長「優勝という一定の目標を達成できた」
- ホンダ撤退受けレッドブル&アルファタウリが感謝のコメント。F1注力は維持
そんな突然の参戦終了発表は、世間に大きな波紋を広げた。
オンラインで開催された記者会見に登壇した本田技研工業の八郷隆弘社長は、参戦終了の理由を「2050年のカーボンニュートラル実現」に向け、リソースを振り分けるためと説明した。
ただ今年は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、世界経済は大打撃を受けている。それも撤退理由になったのではないか? そう会見に出席したメディアから質問を受けると、八郷社長はそれを完全否定した。
「昨年、1年間の参戦延長を決めた時から、色々なことを考えました。そして今年の8月にレッドブルに我々の考えを伝え、最終的には9月末に決断しました」
そう八郷社長は語る。
「(新型コロナウイルスの影響など)短期的な収益の関係ではなく、2030年に四輪車販売の2/3を電動化することを目指して技術者のリソースを振り分けるために、今回の決断をしました。新型コロナウイルスの影響ではありません」
「F1は世界最高峰のレースです。技術面ではエネルギーマネジメント技術の進化、ジェットや量産など、オールホンダでの技術連携などを得ることができました。人材育成の面では、パワーユニットや燃料技術、カーボンニュートラルの実現に貢献できる、若い技術者が育ったと思います。そして結果を出すことに対する苦しさ、辛さ、諦めないチャレンジ精神を学べたと思います」
「F1参戦は、技術の進歩と人材育成という意味があると考えており、ある一定の成果が出せたと考えています」
さらに八郷社長は、現時点では再参戦のことは考えていないと断言する。
「今回は2050年のカーボンニュートラル実現という目標に向けて判断したものです。再参戦のことは考えていません。ただ、レースはホンダのDNAであり、今参戦しているレースには、熱い情熱を持ってそこに参加していきたいと思います」
「その一方で、環境への対応も、ホンダのDNAだと思います。F1で培った先進のPUとエネルギーも、ホンダのブランドの価値になっていくと思います。そういう意味で、先進パワーユニット・エネルギー研究所を設立し、そこから出る技術、商品で、他社とは違うモノを作っていきたいと思います」
また今F1を担当している技術者には、「F1で培ってきた技術を、2050年のカーボンフリーに向け、新たなPU、エネルギーの研究に従事してもらうよう、話をしたいと思っています」と八郷社長は語った。
「その挑戦は、F1同様難しい挑戦になります。その挑戦にチャレンジするのも、技術者としてのチャレンジだと思ってくれると思います。その方向で、身に付けたモノを活かすマネジメントをしたいと思っています」
「それをやることで、ホンダに入りたいと思う人が出てくるように、これからのしっかりとした商品を発表していきたいです」
ファンに対してはどう説明するか? そう尋ねられた八郷社長は、次のように答えた。
「ファンの皆様には、これからも応援していただきたいと考えています。これまでに5勝を達成することができました。我々としてはある程度の成果が残せたと考えています。来年に向けてさらに全力を尽くしていきますので、ファンの皆様には、ご声援をお願いしたいと思います」
カーボンニュートラル、および電動車の販売増を目指すということになれば、F1ではなくフォーミュラEなど、電動レースへの参戦も視野に入るのではないかと思われる。ただ現時点ではまだその計画はないようだ。
「電動レースへの参戦については、現在は具体的に考えているものはありません。そして今回、2050年にカーボンニュートラルという目標を掲げました。これはホンダの新たな挑戦です。できれば、それに向けてもご声援をいただければと思います」
最終的にF1参戦終了という決断を下したホンダだが、社内では継続すべきという声も上がっていたようだ。
「事業の方向性でいけば、2050年のカーボンフリーに向けた対応も重要なチャレンジになりますので、そちらに、特に技術者のリソースを傾けるべきだと判断しました。社内では参戦を継続すべきだという意見もいっぱいありましたが、社長として私が判断しました」
「F1に継続参戦してブランド力を高めていくか、将来に向けていくか……そのどちらにリソースを割いていくべきなのかということについては、経営陣の中で十分議論しました。たしかに、F1へのチャレンジを続けるという選択肢もありました。しかし、ひとつの目標である優勝も実現できましたし、環境への対応という部分も非常に重要です。そこにチャレンジしていくんだということで、最後は全員の意思を固めて、今回の決定をすることに決めました」
ホンダのF1参戦は、あと1年と半分である。そこに向けて全力で注力し、来季はチャンピオン獲得を目指すと、八郷社長は力強く語った。
「今年まだ7レース残っていますし、来シーズンもあります。特に来季については、新しいパワーユニットを投入し、チャンピオンを獲れるようにレッドブル、アルファタウリと共に最後まで戦い抜いていきたいと思っています」
Read Also:
- ホンダF1参戦終了、理由は「カーボンニュートラル実現」に向けた経営資源の集中
- ホンダ、2021年限りでのF1参戦終了に八郷社長「優勝という一定の目標を達成できた」
- ホンダ撤退受けレッドブル&アルファタウリが感謝のコメント。F1注力は維持
- レッドブル、2019年の活動予算は321億円。予算上限策導入に向け、支出削減必須
- 「一番速いマシンに乗りたい」ガスリーの来季のシートはどうなる??
あなたの意見が聞きたい!
Motorsport.comで何を見たいですか?
5分間のアンケートにご協力ください。
- Motorsport.comチーム
コメントを読んで投稿する
関連ニュース :
記事をシェアもしくは保存
Copy link
Viberでシェア
前の記事 ホンダ撤退受けレッドブル&アルファタウリが感謝のコメント。F1注力は維持
次の記事 レッドブル、“規則”により再来年からルノーPU使用?「供給の準備はできている」とルノー
Top Comments
コメントはまだありません。 最初のコメントを投稿しませんか?
View More & Comment
More from
田中 健一

アロンソ、ホンダ製PUの奇妙な挙動に苦しむ「マシンがサーキットのどこにいるのか、正確に把握できていなかったみたいだ」|F1シンガポールGP
F1
F1
シンガポールGP
10 時間前
アロンソ、ホンダ製PUの奇妙な挙動に苦しむ「マシンがサーキットのどこにいるのか、正確に把握できていなかったみたいだ」|F1シンガポールGP

目指していた結果には届かなかった……ホンダF1折原エンジニア、シンガポールGPを振り返る「ある程度の期待を持って準備してきたが」
F1
F1
シンガポールGP
16 時間前
目指していた結果には届かなかった……ホンダF1折原エンジニア、シンガポールGPを振り返る「ある程度の期待を持って準備してきたが」

最強フェルスタッペン降臨! 全周リードでシンガポール初制覇。アントネッリ3位で初王座に王手!|F1シンガポールGP決勝
F1
F1
シンガポールGP
19 時間前
最強フェルスタッペン降臨! 全周リードでシンガポール初制覇。アントネッリ3位で初王座に王手!|F1シンガポールGP決勝

More from
レッドブル

フェルスタッペン、シンガポールGP未勝利の呪い解いて2連勝「ここまで長かった」
F1
F1
シンガポールGP
7 時間前
フェルスタッペン、シンガポールGP未勝利の呪い解いて2連勝「ここまで長かった」

フェルスタッペン、シンガポールGP初優勝に向け油断せず「ロングランは誰もできていない。スタートは改善しなきゃね」
F1
F1
シンガポールGP
1 日前
フェルスタッペン、シンガポールGP初優勝に向け油断せず「ロングランは誰もできていない。スタートは改善しなきゃね」

フェルスタッペン、シンガポール初ポールに驚き。「なんとか上手く走ることができた」予選アプローチの違いは影響なし?
F1
F1
シンガポールGP
2 日前
フェルスタッペン、シンガポール初ポールに驚き。「なんとか上手く走ることができた」予選アプローチの違いは影響なし?
最新ニュース

フェルミン・アルデゲル、インドネシアGPの転倒で右手を骨折。帰国して手術へ
MotoGP
MGP MotoGP
インドネシアGP
10 分前
フェルミン・アルデゲル、インドネシアGPの転倒で右手を骨折。帰国して手術へ

ドライバーの“さび取り”と新参チームの進歩で掴んだ3位表彰台。松下信治、トップ争い演じ「久しぶりにアツい感覚を思い出した」
スーパーフォーミュラ
SF スーパーフォーミュラ
第9戦・第10戦富士
35 分前
ドライバーの“さび取り”と新参チームの進歩で掴んだ3位表彰台。松下信治、トップ争い演じ「久しぶりにアツい感覚を思い出した」

レッドブルに起きた無線トラブル。解決策は必須……しかしフェルスタッペンは冗談飛ばす「GPは僕の声が聞こえなくて喜んだんじゃない?」
F1
F1 F1
シンガポールGP
1 時間前
レッドブルに起きた無線トラブル。解決策は必須……しかしフェルスタッペンは冗談飛ばす「GPは僕の声が聞こえなくて喜んだんじゃない?」

ルクレール、スタート直後の攻防でリスク冒さず「そうしなかったら壁に突っ込んでいただろう」
F1
F1 F1
シンガポールGP
2 時間前
ルクレール、スタート直後の攻防でリスク冒さず「そうしなかったら壁に突っ込んでいただろう」
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。
次の 2 つのオプションがあります。
- サブスクライバーになります。
- 広告ブロッカーを無効にします。
購読中 すでに購読していますか? ここからサインインします
広告ブロッカーを無効にしましたか?
ページをリロード
お知らせの管理
登録