F1ベルギーFP1:ボッタスが後半戦最初のセッションで好発進、アルファタウリ角田は15番手
F1第12戦ベルギーGPのフリー走行1回目が行なわれた。トップタイムを記録したのは、バルテリ・ボッタス(メルセデス)だった。
Valtteri Bottas, Mercedes W12
Mark Sutton / Motorsport Images
F1の2021年シーズン後半戦のスタートとなる第12戦ベルギーGP。“サマーブレイク“後久々にF1マシンに乗り込み、フリー走行1回目でトップタイムを記録したのはバルテリ・ボッタス(メルセデス)だった。
ベルギーGPの舞台となるのは、テクニカルで高低差のあるコースレイアウトがドライバーに好評なスパ・フランコルシャン。オールージュからラディオンを駆け上がる名物のS字や、読めない“スパ・ウェザー”などの特徴から、鈴鹿やモンツァ等と並ぶF1には欠かせないサーキットのひとつと言われている。
今回のタイヤは、ハードタイヤにC2、ミディアムタイヤにC3、ソフトタイヤにC4が割り当てられた中間の柔らかさの組み合わせ。しかし天気予報に目をやると、今週末は3日間雨絡みのセッションになるとのこと。供給数の少ないインターミディエイトタイヤやウエットタイヤを“温存”しておけるかという点もカギになるかもしれない。
FP1は気温12度、路面温度は16度と雨まじりの肌寒いセッションとなった。今季から60分に縮小されたFP1は静かなスタートに。ピットレーン前ではセッション前に小雨が降ったが、全長7kmのスパでは、路面がドライの箇所も散見された。しかしセッション開始直後にウエットが宣言され、多くのマシンがインターミディエイトタイヤを装着して走行する中、セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)はドライのハードタイヤで走行を開始した。
レコードラインは急速に乾き、セッション15分が経過すると各車はドライタイヤに履き替えコースに復帰した。しかし、濡れた路面が残るターン1ではキミ・ライコネン(アルファロメオ)や角田裕毅(アルファタウリ)らがスピン。ライコネンはその後もピットレーン入り口でハーフスピンを喫するなど、リズムを掴めていない様子だ。
路面が徐々に改善していく中で、タイトル争いを繰り広げるメルセデス勢やレッドブル・ホンダ勢はハードタイヤでコースの感触を確かめた。後半戦を見据え、ドライ路面でのマシンを試したい各チームは、雨が振らないうちにマイレージを稼ごうと積極的に周回を重ねた格好だ。
セッション残り25分を過ぎると、前戦でダブル入賞を果たしたウイリアムズ勢を筆頭に続々とソフトタイヤを投入し、各車は1周のアタックラップを実施した。
ドライ路面となって進んでいったセッションは、最終盤に差し掛かると黒ずんだ雨雲がサーキットを覆い、またも雨がコースを濡らし始めた。しかし雨脚が強くなることはなくセッションが終了した。
1分45秒199をマークしFP1をトップで終えたのは、バルテリ・ボッタス(メルセデス)。ストレートでタイムを失っていると無線で訴えていたチームメイトのルイス・ハミルトンは、予選想定ラップ最終シケインでラティフィに行く手を阻まれ、満足の行くタイムを出せずに18番手でセッションを終えた。
2番手には今回スペシャルヘルメットを持ち込んでいるマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)。チームが伝統的に得意とするセクター2で速さを見せ、1分45秒363をマークした。
3番手には1分45秒699を記録したピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)。チームメイトの角田は、FIA F3で初表彰台獲得、FIA F2では優勝と相性の良いスパだが、F1で最初のセッションではトップから1.729秒落ちの1分46秒928で15番手に沈んだ。
4番手、5番手にはコンストラクターズランキングで3番手と、低迷していた昨シーズンから大きく改善したフェラーリが並んだ。
この後行なわれるフリー走行2回目以降も雨まじりのセッションになることが予想される。しかし天候が刻々と変化するスパでは、このセッションのドライ路面でのデータが、今後に活きてくるかもしれない。
順位 | ドライバー | 周回数 | タイム | 差 | 前車との差 | 平均速度 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | バルテリ ボッタス | 18 | 1'45.199 | 239.682 | ||
2 | マックス フェルスタッペン | 14 | 1'45.363 | 0.164 | 0.164 | 239.309 |
3 | ピエール ガスリー | 20 | 1'45.699 | 0.500 | 0.336 | 238.549 |
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