アルファタウリ代表、角田裕毅の契約延長に疑問なし「良い仕事をしているし、新人には時間を与えなければいけない」
アルファタウリ・ホンダのフランツ・トスト代表は、角田裕毅との契約を延長したことについて疑問はなく、「ここまで良い仕事をしている」と語るとともに、今後さらなる成長を期待していると語った。
Franz Tost, Team Principal, AlphaTauri
FIA Pool
アルファタウリはF1イタリアGPを前に、2022シーズンも今季と同じピエール・ガスリーと角田裕毅のコンビで臨むことを発表した。
ガスリーは今季も好調な走りを披露しており、アゼルバイジャンGPでの3位表彰台を含む66ポイントを獲得し、ランキング8番手につけている。中でも特に予選での速さは秀逸で、Q3進出の常連となっている。
一方で今季F1デビューの角田は、デビュー戦こそいきなり9位入賞を果たして高い評価を受けたが、その後はクラッシュが相次ぐなど、合計18ポイントの獲得に留まっており、ガスリーに大きく差をつけられている。そのこともあって、来季のシート確保も危ういのではないかと報じられたこともあった。
しかし角田は契約の延長を手にすることができた。これについては本人も「少し驚きだった」と語っている。
ただチーム代表のフランツ・トストにとっては、角田との契約を延長するのは疑問ではなかったようだ。トスト代表はイタリアGPの金曜日に行なわれた公式会見に登場し、次のように語った。
「個人的には疑問はなかった。なぜなら、最近ではルーキーをF1にデビューさせた場合は、時間を与えなければいけないんだ」
トスト代表はそう語った。
「今のF1はとても複雑で、とても難しい。経験豊富なドライバーが見せているような活躍を、若いドライバーに期待することはできないんだ」
「しかし、ユウキはこれまでのところかなり良い仕事をしている。彼は速かったし、ブダペストでは6位に入っている。そしてデビュー戦のバーレーンでは9位だ」
トスト代表は、角田が度々起こしてきたクラッシュは学習の一環であり、いつかはその連鎖が終わるはずだと考えているという。
「確かに、彼は何度かクラッシュを経験してきた。しかし私はいつも、クラッシュを続ける期間は教育プロセスの一環であると言ってきた。クラッシュすることが許されていないのなら、限界を見つけるためにはどうすればいいんだ? でも、そのクラッシュの連鎖がこれで終わることを願っている」
「シーズン後半を楽しみにしている。若いドライバーは全員、アメリカ、メキシコ、サンパウロ、そしてトルコやサウジアラビアのコースを知らない。だから簡単なレースにはならないだろう」
「彼を良いレベルに引き上げるために、我々にはすべき仕事がたくさんあるということだ」
角田のチームメイトは前述の通りガスリー。そのガスリーから多くのことを学べることが、角田にとっては非常に良いことであるとトスト代表は語る。
「今のF1で最速のドライバーのひとりであるピエール・ガスリーの隣で、彼は多くのことを学ぶことができるし、データやスキルを比較することができる。ユウキはその差を埋めていくと思っている」
「来年新車が登場する時の、このドライバーラインアップを楽しみにしている。少なくとも安定性には繋がるはずで、それは我々にとって重要なことだ」
角田はイタリアGPの木曜会見で、クラッシュが続いたことで自信を失ったと語っていた。チームとの契約が延長されたことが、角田が自信を取り戻す上で役立つと思うかと尋ねられたトスト代表は、次のように語った。
「もちろん、彼はチームの一員だということが分かっているから、それは(自信を取り戻すのに)役立つだろう。そして先ほども申し上げたように、シーズン後半には経験したことのないサーキットが続くから、簡単なことではない」
「にも関わらず、彼はパフォーマンスを改善し、良い仕事をしている。それと並行して、自信も取り戻していくだろう」
「F1マシンを高速でクラッシュさせてしまった場合、それを忘れるのは簡単なことじゃない。でも、ユウキは自信を取り戻すことができる気質を持っていると思う」
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