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F1分析|フェルスタッペンvsハミルトン”激戦のシーズン”。勝敗を分けたのはアゼルバイジャンGP

マックス・フェルスタッペンとルイス・ハミルトンの大激戦が繰り広げられた2021年のF1。ふたりの勝敗を分けたのは、最終戦のセーフティカーではなく、アゼルバイジャンGPだったように思う……。

Lewis Hamilton, Mercedes W12 at the restart

写真:: Mark Sutton / Motorsport Images

 2021年のF1ドライバーズチャンピオンに輝いたのは、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンだった。

 フェルスタッペンは最終戦アブダビGPの最終ラップで、チャンピオンを争うライバルであるメルセデスのルイス・ハミルトンをオーバーテイクし、自身初のタイトル獲得を決めた。そういう意味ではタイトル争いの分岐点は、アブダビGPのレース終盤に出たセーフティカーだと言えよう。しかしシーズンを振り返ってみると、勝敗を分けた最大のポイントは、アゼルバイジャンGPだったように思えてならない。

 フェルスタッペンは22戦中10戦で優勝し、8戦で2位表彰台を獲得した。それ以外の4戦を見てみると、アゼルバイジャン、イギリス、イタリアはリタイア、ハンガリーは9位となっている。

 アゼルバイジャンはレース終盤に突如パンクを喫してクラッシュ。イギリスはハミルトンとの接触によりクラッシュした。またイタリアGPもハミルトンとの”相打ち”クラッシュでのリタイアである。ハンガリーGPは、スタート直後にメルセデスのバルテリ・ボッタスに追突されたことでマシンに大ダメージを負い、パフォーマンスが大きく失われた状態で完走し、9位フィニッシュ。つまり、イタリアGPはフェルスタッペンにも非があったとはいえ、それ以外の3戦はフェルスタッペンのミスではないと言えよう。そう考えれば、2021年のフェルスタッペンは、自身のミスでの取りこぼしのない、ほぼ完璧なシーズンを過ごしたと言えるだろう。

 一方のハミルトンは、リタイアはイタリアGPでの1回のみである。しかしオーストリアの4位、ベルギーの3位、トルコの5位と取りこぼした。そして何よりも痛かったのが、アゼルバイジャンの無得点である。

 アゼルバイジャンGPでは、首位を走っていたフェルスタッペンが、タイヤのバーストによりメインストレートでクラッシュ。当該箇所にはマシンの破片が散らばったため、赤旗中断となった。そして2周を残した状態でレース再開……ただ2番グリッドから加速したハミルトンは、1コーナーのブレーキングでオーバーランし、最後尾まで落ち、そのままの順位でレースをフィニッシュすることになった。

 ハミルトンがこのブレーキングを失敗しなければ、首位のペレスを抜くことができなかったとしても、2位でフィニッシュし18ポイントを積み重ねることができたはず。つまり単純な計算ではあるが、総獲得ポイントは405.5ポイントとなり、フェルスタッペンに10ポイントの差をつけ、史上最多を更新する自身8度目のF1タイトルを獲得したことだろう。

 ハミルトンのアゼルバイジャンでのオーバーランは、フォーメーションラップ中にタイヤを温めるための”マジックボタン”を誤って押してしまい、ブレーキバランスが極端にフロント寄りになっていたためだと言われている。

 確かに、アブダビGPのセーフティカーラン解除時の手順に関しては、議論の的となっている。ただアゼルバイジャンGPでしっかりとポイントを手にしていれば、アブダビGPのセーフティカーが、勝敗を分けるポイントになどならなかったはずである。

 裏を返せば、もしハミルトンがチャンピオンを獲っていれば、レッドブル・ホンダとフェルスタッペン陣営からすれば「あのバーストがなければ……」と言うべきレースだったはず。そういう意味でも、アゼルバイジャンGPは、いずれに転んだ場合でも、大きな意味を持つ1戦だった。

 とにもかくにも、2021年シーズンのタイトル争いは、わずか1回のミスも許されない、実にハイレベルな激戦だった。さて、2022年シーズンはどうなるのか? 再び至極のシーズンとなることを、願わずにはいられない。

 
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