F1新車”雑感”解説:ウイリアムズFW43B。昨年のレーシングポイントのようなサイドポンツーン
ウイリアムズが発表したニューマシンFW43Bは、カラーリングのみならず、マシン後部にも大きく手が入れられているようだ。
写真:: Williams
ウイリアムズは3月5日、2021年用のニューマシンFW43Bを発表した。カラーリングが一変したため、大きく見た目が変わったが、サイドポンツーンやエンジンカウル、そしてリヤエンドに大きく手が入れられた印象を受ける。
今季は昨シーズンからマシンの基本的な部分を引き継いでいるため、ノーズやマシンのフロント部分は昨年のFW43そのままのように見える。
しかしリヤに目を転じると、変更箇所が垣間見える。
サイドポンツーンの上面は平らになり、そのまままっすぐフロアに落とし込まれるような形状になった。昨シーズンも似たような形状ではあったものの、上面の平らな部分がより広くなったような印象だ。これは昨シーズン後半のレーシングポイントが採用していた形によく似ている。これにより、リヤタイヤ前のフロア上面に気流を送り込んでいるものと見られる。
ただこれを実現するためには、ラジエターの形状などにも大きな変更が加えられているはずである。
メルセデスは今季のパワーユニット(PU)に改良を加えたとしているが、その影響なのか、メルセデスのW12も、そして同じPUを使うアストンマーチンのAMR21も、エンジンカウルに膨らみが存在する。
ウイリアムズもメルセデスのPUを使っているが、メルセデスやアストンマーチンのように一部分だけが膨らんでいるようには見えない。しかしカウルは昨年よりも全体的に大きくなっているような印象を受ける。
ただこの膨らみの部分から続くカウルの後端部分はやはり平らに形成され、リヤサスペンションのアッパーアーム後部と連なるようになっている。
このサイドポンツーン、およびエンジンカウルの変更により、今季レギュレーションでフロアの面積が削減されることによるダウンフォース減少に対応しようとしているのだろう。
2018年以降、3年連続でコンストラクターズランキング最下位に低迷しているウイリアムズ。しかし昨年途中で創業一家がチーム運営から離れ、新オーナーが運営を担当するなど、チームにとっては大きな転機を迎えた。その新体制となった1年目、ウイリアムズはFW43Bでどんな戦いを繰り広げることになるのだろうか?
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