F1新車”雑感”解説2022「アルファロメオC42」:サプライズ登場のニューマシン。アストンマーチンに似たコンセプト?
サプライズでシェイクダウンを行なったアルファロメオのニューマシンC42。一見したところアストンマーチンに似たコンセプトのように見えるが、コンパクトなエンジンカウルなど、独自の考え方の部分も多くありそうだ。
写真:: Davide Cavazza
アルファロメオF1は、2022年型マシンC42をサプライズでシェイクダウン。フィオラノ・サーキットで早速周回を重ねた。
このC42はマシンの詳細が分かりにくいよう、カモフラージュのカラーリングが施されていた。しかしながら、いくつかのことが分かるように思う。
なお今季ここまで、各チームのコンセプトが異なっているサイドポンツーンは、アストンマーチンのAMR22に似た形状になっている。
上面はアストンマーチンよりは少し傾斜が付いてはいるものの後方に向けて伸びており、下部には強烈なアンダーカットが入れられている。この処理によって、リヤウイング下へ流す気流と、ディフューザー上に流す気流を分けようとしているように見える。またサイドポンツーン上部には広範囲にわたってスリットが入れられており、さらにリヤビューミラーは2本ステー……これもアストンマーチンと同じ考え方だ。
またフロアには、ところどころに膨らんだ箇所があるように見える。これは今季最大の注目ポイントであるベンチュリトンネルと対応するモノであると考えられるが、サイドポンツーン下部のアンダーカット部分を流れる気流の処理にも活かしていたとすれば、実に面白い。またフロアの中腹部の端には、整流用のフィンが取り付けられている。
ノーズは比較的短めで、フロントウイングのフラップ3枚が直付け。その先端の角度は若干急になっている。最前方の1枚はノーズには接続されておらず、左右が繋がって1枚に……これが他のフラップにヒンジを介して取り付けられている。
Valtteri Bottas, Alfa Romeo C42
Photo by: Davide Cavazza
この最前方のフラップは、中央部分は少し下に下がり、ノーズとの間に多くのスペースを確保している。これは、フロア下に少しでも多くの気流を取り入れようという努力の現れだろうか?
なお各フラップは、両端付近では角度が浅くなっている。これは昨年までと同様、アウトウォッシュ(気流を車体両側に流そうとする処理)を狙ったものだろう。
サスペンションは、前後共にプッシュロッドを選択。ここまで発表されたマシンで、リヤにプッシュロッドを採用しているのはこのアルファロメオのみだ。
インダクションポッドは、ここ数年のアルファロメオの特徴とも言える、中央にロールフープが通り、その両側から空気を取り込むレイアウト。その後方のエンジンカウルは実にコンパクトにまとめられていて、他チームよりもシャークフィンがかなり大きくとられているように思える。
突如走り出したアルファロメオのニューマシン。カラーリングも気になるが、一体どんなモノになるのだろうか? カラーリングはカタルニアテストの後、2月27日に発表される予定である。
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