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リカルド、F1メキシコシティGPでの角田裕毅との接触を説明「僕が100%悪いわけじゃない……あのコーナーで抜くつもりはなかった」

F1メキシコシティGPの決勝レースで角田裕毅(アルファタウリ)と接触し、10秒のタイム加算ペナルティを受けたダニエル・リカルド(マクラーレン)は、あのコーナーで角田を抜こうとしていたわけじゃないと、当時の状況について説明した。

Daniel Ricciardo, McLaren MCL36

写真:: Zak Mauger / Motorsport Images

 マクラーレンのダニエル・リカルドが、F1メキシコシティGPの決勝レースでの角田裕毅(アルファタウリ)との接触について説明。オーバーテイクするつもりはなかったと語った。

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 リカルドは11番グリッドからミディアムタイヤを履いてスタート。レース序盤はアルファロメオの周冠宇を抜きあぐねたものの、なんとかこれを攻略した後は、ソフトタイヤを履く角田との差を徐々に詰めていった。

 角田は29周を走ったところでピットインしてミディアムタイヤに履き替え、もう1台のマクラーレンのランド・ノリスを追い、11番手を走っていた。リカルドは最初のミディアムタイヤで44周を走り、ソフトタイヤに交換。すると驚異的なペースで前を追った。

 リカルドはすぐに角田に追いつき、プレッシャーをかけた。そして50周目のターン6で、リカルドは角田のインに飛び込んだ……しかし両者は接触。アウト側にいた角田のマシンは跳ね飛ばされるような格好となり、コースオフ。同時にマシンは大きなダメージを受け、リタイアせざるを得なかった。

 この事故の原因はリカルドにあるとして、スチュワードは10秒のタイム加算ペナルティを科した。

 リカルドはレース後、角田との接触について次のように説明した。

「ピットから出ると、(ソフト)タイヤはすごく良いと感じたから、それに頼ることができた。そして自分がコントロールできているように感じたんだ。懸命のプッシュしつつも、しっかりタイヤをマネジメントしようとしていたんだ。それでも、ずっと良いペースを得られていた」

 リカルドは当時の状況についてそう説明する。

「ユウキとのことを聞きたいんだろう? 僕はいくつかリプレイを見た。僕に責任があると思うけど、僕が100%悪いわけじゃないと思う」

「僕はタイヤをロックさせていないし、コーナーのエイペックスを走っている。実際には、僕はそこで彼をオーバーテイクしようなどとは思っていなかったんだ」

「もちろん、彼のことをオーバーテイクしたかった。でもそのコーナーでオーバーテイクするつもりはなく、そのポジションに留まることだけど考えていたんだ」

「あのコーナーは、イン側でグリップを得られる。それ以外はすごく汚れていたんだ。つまり、僕がイン側のラインをキープすれば、彼を汚れたラインに追いやることができると思った。そうすれば、コーナーの立ち上がりで僕の方が有利になると考えていた。お互いにあと20〜30cmくらいのスペースを確保しておくことが必要だったが、問題ないと思っていた」

「あの接触は起こらない方が良かったけど、起きてしまったことは残念だ。でも10秒は十分なペナルティだと思うし、どういうわけか、僕は走り続けることができた」

 リカルドは、ペナルティを科されたことを驚いたと語った。しかし、それについて不満を訴えるのではなく、集中して走行を続けることを決めたと語った。

「ああ、驚いた。でも、おそらく彼ら(スチュワード)は何かをしなければならなかったのだろう。戦っている真っ只中にそういう裁定を聞くのは、とても辛いことだ」

 そうリカルドは語った。

「僕はロックしたりはしなかったんだ。だから、無線でその不満を発散しようかとも思ったけど、結局は何も言わないことにした。僕はかなり暗い気分になったけど、攻め続けて、ペナルティを受ける分を補おうと決めたんだ」

 リカルドは角田と接触した後はその言葉通り攻めに攻め、前を行くマシンを次々にオーバーテイク。7番手でチェッカーを受けた。しかも8番手のエステバン・オコン(アルピーヌ)に12秒以上の差をつけていたため、10秒のペナルティを科されても7位を確保することができた。その上、ドライバー・オブ・ザ・デイにも選ばれている。

 
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