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2022年のF1スプリントレース実施断念の可能性も? コストをめぐる議論が難航

マクラーレンCEOのザク・ブラウンによると、コストをめぐる議論が膠着していることから、2022年のスプリントレース計画を断念せざるを得なくなる危険性があるという。

Valtteri Bottas, Mercedes W12, Max Verstappen, Red Bull Racing RB16B, Daniel Ricciardo, McLaren MCL35M, and the rest of the field at the start

写真:: Jerry Andre / Motorsport Images

 F1は2021年に試験的に実施したスプリントレースの成功を受けて、2022年は6レースでスプリントレースを実施する計画を推し進めたいと考えている。

 しかし、各チームがF1の商業権保有者とスプリントレースに関する資金面について合意できていないため、この計画のゴーサインが出されていない。

 2021年のスプリントレースでは、各イベントにつき10万ドル(約1145万円)の追加資金がチームに支払われたことが分かっている。また3イベントで合計45万ドル、予算上限が追加され、さらに重大な事故が発生した場合には1台あたり10万ドルの損害補償が用意されていたようだ。

 2022年については、F1はクラッシュに対する追加手当を提供したくないと考えているという。その代わり、スプリントレースを実施する最初の5大会は1チームあたり50万ドル、それ以降は1大会ごとに15万ドルを追加で支払うという提案がなされた。つまり、スプリントレースを6レース実施した場合、各チームに265万ドル(約3億円)を追加で支払うことを意味する。

2021年イタリアGPのスプリント予選レースで、フロントウイングにダメージを負ったピエール・ガスリー

2021年イタリアGPのスプリント予選レースで、フロントウイングにダメージを負ったピエール・ガスリー

Photo by: Steve Etherington / Motorsport Images

 しかしこの提案は、すでに制限ギリギリの予算を投じているビッグチームには不評だ。彼らはスプリントレースに費用を割くことで、パフォーマンス追求を妥協せざるを得なくなることを恐れているのだ。

 あるチームは、追加の支払いではなく、予算上限を500万ドル(約5億7200万円)を引き上げることを望んでいるという。

 一方で小規模チームは、予算上限の引き上げに反対している。ビッグチームがパフォーマンスを追求するための費用として、スプリントレースに必要な予算を隠れ蓑に使うと考えているのだ。

 F1の開幕まであと2ヵ月となった今、資金面でチームが同意することができなければ、スプリントレースの計画が完全に頓挫する危険性をはらんでいる。

 F1の現在の統治構造では、シーズン中にルールを変更するためには、F1コミッションの30人のうち、”超多数”である28人以上の参戦が必要となる。

 その内訳は、F1側が10人、FIAが10人、各チームそれぞれひとりの計10人だ。F1主導で変更しようとした場合、F1とFIAの20票は問題ないが、10チームのうち8チームから賛同を得なければならない。

 レッドブルやメルセデス、フェラーリが現状を最も懸念していることが分かっているため、8チームの賛同を得るのは難しい。こうしたチームが、カスタマーチームの決定を左右することも考えられる。

 マクラーレンCEOのザク・ブラウンは、現在提供されている財政的なパッケージに満足しているが、いくつかのチームによる手引きで、スプリントレースのアイデアが完全に台無しになる危険性があることを懸念している。

 F1は資金面での行き詰まりをどう打開するのかという質問に対して、ブラウンは次のように答えた。

「それは、できないかもしれない。そうなれば残念だ」

 ブラウンは、予算制限を押し上げようとするビッグチームの動きに不満を持っていると述べた。

「我々はみんな、同じチャレンジに臨んでいる」

「たまたま事故が多くなったとしても、それは我々全員が抱えている問題だ。それもスポーツの一部であり、ただ小切手を出して解決したいわけじゃないんだ」

「特にあるチームは500万ドルの予算増額を要求してきたが、これは本当に馬鹿げていて、それには合理的な理由が全くなかった」

「『しかし、万が一のことを想定しておく必要がある』というのだ。バカバカしいモノだ」

 ブラウンは、2022年はスプリントレースを実施せず、2023年に向けた計画の承認を得ることに集中する方が最善かもしれないと考えている。長期的なルール変更に必要なのは、過半数である6チームの支持であり、ハードルが下がるからだ。

「期日を過ぎてしまい、8票が必要な状況にはならないようにしたい。我々は前に進み、2023年に予算上限を引き上げずに実施することを考えるべきだと思う」

「妥協をして少し予算上限を上げて2022年から(スプリントレースを)始めるか、2022年をスキップするかだ。そして、一部のチームはなぜスプリントレースがないのかをファンに説明する必要があると思う」

 
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