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グリッケンハウス『007 LMH』初テストで開発進む。5月のWEC第2戦でデビューへ?

グリッケンハウスはWEC参戦に向け開発中の新車『007 LMH』の初テストをイタリアのヴァレルンガ・サーキットで完了。ジム・グリッケンハウス曰くテストでは順調に作業を行なうことができたようだ。

Romain Dumas, Glickenhaus 007 LMH

写真:: Scuderia Cameron Glickenhaus

 FIA世界耐久選手権(WEC)のハイパーカークラスにLMH規定のマシンで参戦予定のグリッケンハウス。彼らは新車2月末に新車となる『007 LMH』の初テストを実施。さまざまな開発作業を進めることができたようだ。

 2021年シーズンからWECには最高峰クラスとしてハイパーカークラスが誕生。そこにはトヨタとグリッケンハウスがLMH車両で、アルピーヌがLMP1車両でエントリーしている。

 グリッケンハウスは2月25日から26日にかけてイタリアのバレルンガ・サーキットで新車007 LMHの初テストを実施した。初日はあまり多くの走行は行なわれていなかったが、チームを率いるジム・グリッケンハウスは、走行に入る前に電子機器の調整に集中していたと、その背景を明かした。

「テスト初日に、我々はソフトウェアの調整をしなければならなかった。ただ新型コロナウイルスの影響でボッシュとXtrac(マシンの電子制御とギヤボックス担当)は来ることができず、リモートでデータのやりとりをしなけらばならなかったので、複雑な状況だった」と、グリッケンハウスはmotorsport.comに語った。

 グリッケンハウスはこのテスト期間で、チームが多くのことを学べたと話す。

「初日には20周しか走らなかった。しかし2日目には約100周を走りきっている」

「我々はクラッチやローンチコントロールといった必要としているモノ全てをテストできたし、セットアップ作業も良いものができたんだ」

 なおグリッケンハウスは4月4日に行なわれるWEC開幕戦ポルトガルには参戦しない。当初は2月初旬にテストを行なう予定だったものが、イギリスのEU離脱や新型コロナウイルスの影響で部品の到着が遅れ、テストがこの時期にまで延期されたことが影響している。

 彼らは適切なテストが実施されるまで、007 LMHのホモロゲーションを取得したくないと考えているからだ。

「一度ホモロゲーションをされると、5年間ロックされてしまう。そのためレースを始めるときに、適切なマシンを手にしていることが非常に重要なんだ」

「私はここで長い試合を争う。特に2023年にはフェラーリが参戦するとなれば、なおさらだ」

「2023年のルマン24時間レースでフェラーリとレースをすること以上に幸せなこともないだろうが、今は可能な限りベストなマシンを手にしたいと考えているんだ」

 なお今後もグリッケンハウスはテストを継続予定で、3月初旬にはモンツァで高速テストを、4月中旬にはアラゴンにて30時間の耐久テストを行なう計画だ。

 5月1日にはWEC第2戦スパ・フランコルシャンが予定されているが、そこで007 LMHはデビューを果たすのだろうか? それを問われたグリッケンハウスは出場予定であることを示唆した。

「我々はそこに居るだろう。30時間耐久テストの後、我々はマシンのホモロゲーション取得の準備ができていると思う」

 

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