全て公開される無線交信……グロージャン「全部放送する意味なんてあるの??」
ハースのロマン・グロージャンは、F1の全ての無線交信がテレビで放送されることについて、あまり好ましく思っていないと語る。
Romain Grosjean, Haas VF-20
Steven Tee / Motorsport Images
レッドブルのマックス・フェルスタッペンとマクラーレンのランド・ノリスは、アルガルヴェで行なわれたF1ポルトガルGPの際にチーム無線で行なった交信内容が、物議を醸すことになった。
いずれも、レーシングポイントのランス・ストロールの動きを非難した内容だったが、その時使った言葉が差別に当たるとして、批判を浴びたのだ。
ノリスは後に、発言について謝罪。一方フェルスタッペンは、モンゴル政府からの抗議を受け、自身も「正しい言葉遣いではなかった」と語っている。
ドライバーとピットウォールの無線交信は、F1の公式ストリーミングサービスであるF1 TVで全てを聴くことができる。また、テレビ放送でも大半が使われ、レース後にはSNSでも公開される。
ハースのロマン・グロージャンは、無線交信が全て公開されたことについてどう考えるか尋ねられると、全ての交信を公開する必要があるのか、疑問に思っていると語った。
「まず最初に、なぜそれが放送で公開されるのだろうか?」
そうグロージャンは語った。
「コクピットとチームの間の無線交信は、プライベートな環境であり、それが放送されるのはあまり好きじゃない」
「サッカーのグラウンドで何が起きているか、それを全て放送することを想像してみて欲しい。それは彩も鮮やかになると思う」
「いつも、心の中のことを全て話せるわけじゃない。みんなのことを尊重する必要がある。でも、その面で僕らは完璧な人間じゃない。少なくとも僕はそうだ。僕は完璧には程遠い存在だよ」
「でもその一方で、僕らはF1マシンを330km/hで走らせ、それを限界までプッシュし、それにはリスクを伴うということを知っている……それも認識しておく必要がある」
「ソファに座って、素敵な赤ワインを飲みながら、何が起きているのかについてコメントしているわけじゃない。外からは、簡単に見えるけどね」
ノリスは、ポルトガルGPでルイス・ハミルトン(メルセデス)が史上最多勝利記録となる92勝目を挙げたことについて、「ライバルは2台しかいないからね」という旨の発言を行なった。これについても、ハミルトンに対して謝罪している。
このことは、F1ドライバーの発言の自由度が低いのではないかという別の問題にも発展した。これについてグロージャンは、完全に自由に発言することはできないと認める。
「僕は透き通るほど率直に、そして人生を生きていく上でも素直になれたらいいなと思う」
そうグロージャンは語った。
「でも僕らの住んでいる世界では、常に何を言うか、どう発言するかについて、注意しておく必要がある。それはただ、社会がそうだということだと思うけどね」
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