リバースグリッド導入はハードル高し。レッドブル代表「試すなら”非選手権レース”で」
レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は、F1にリバースグリッドを導入するなら、まず非選手権レースでそれを試すべきだと考えている。
写真:: Andy Hone / Motorsport Images
コロナ禍の影響で、スケジュールが大きく変更された2020年のF1。カレンダーの再編を進める中で、通常とは異なるレースフォーマットを試してみてはどうかという声が挙がった。
予選の代わりに、リバースグリッドでの予選レースを行ない、決勝レースのグリッドを決めるというアンも検討されたが、メルセデスがこれに反対し導入が阻止された。
しかしF1第8戦イタリアGPではマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がリタイアし、メルセデス勢が後退したことでレースは波乱の展開に。劇的な形でピエール・ガスリー(アルファタウリ)が勝利した。このレースを受けて、2021年に向けてリバースグリッド案を再検討する動きが出てきたのだ。
以前、変則的な2020年シーズンを利用しリバースグリッドの試験導入に前向きだったレッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は、F1が「なにか違うことを試すことを恐れるべきではない」としながらも、フォーマット変更には非選手権レースのような1回限りのイベントで試すべきだと考えているようだ。
「招待レース、非選手権レースなどがあって、そのようなことを試すことができれば、その結果がどうなるかを見るのは非常に興味深い」
そうホーナーは語った。
「問題は試してみないと分からないということだ。馬鹿げている、上手くいかないと否定するのは簡単だ。私の中のレース純粋主義者な部分もそう言っている」
「しかし人生では時々、試してみて結果がどうなるかを見なければいけないものもある。チャンピオンシップに影響を与えない方法でそれができるのであれば……ひとつのレースを他のレースと違うルールにできるとは思えないからだが……非選手権レースや招待レースでそうしてはどうだろう」
「今季は新しいサーキットでレースができているが、将来的にはそんな対応ができなくなるだろう。もし別のフォーマットを試すために、どこかのイベントを選ぶとしたら、何を失うことになるのだろうか?」
ホーナーは、1984年以降廃止されている非選手権レースの開催は、現時点では単なるアイデアであり、F1側やチームの間で議論されたものではないと話した。
F1では2021年から投票構造が変更され、3チームが反対した場合、計画の導入は阻止されることになる。
メルセデスは当初から立場を変えておらず、マクラーレンもリバースグリッドの導入には反対すると表明している。
マクラーレンのチーム代表であるアンドレアス・ザイドルは「リバースグリッドのアイデアには絶対に賛成しない」と語った。
「我々は、メルセデスがアドバンテージを築くために過去数年に渡ってやってきたことを尊重し、受け入れなければならない。彼らは他の誰と比べても最高の仕事をしているのだから、彼らはそこにいる資格がある」
「来年は中間的な年で、おそらく大きな変化はないと思っている。しかし、2022年以降の新しいレギュレーションや予算上限によって各チームの差が縮まり、より多くの競争が行なわれるようになるだろう」
「それはポジティブなことであり、人工的なランダム要素を今導入するのは間違っていると考える理由でもある」
またザイドルは非選手権レースで新しいフォーマットを試すことにも反対。その必要がないと語った。
「中団争いは素晴らしいものだから、このスポーツに根本的な問題があるとは思わない」
「大きなリソースを持つチームと、我々のようなチームのギャップを間違いなく減らすことになる、2022年のレギュレーションを待つ必要がある」
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