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ジェンソン・バトン、NASCARでのレースはル・マンだけじゃない?「チャンスがあれば飛び込むだろうね」

今年のル・マン24時間レースに、NASCARマシンを走らせる”ガレージ56枠”で参戦するジェンソン・バトン。バトンは今後もNASCARに挑む可能性があることを示唆した。

Jenson Button, in the paddock

写真:: Carl Bingham / Motorsport Images

 2009年のF1王者であるジェンソン・バトンは、今年のル・マン24時間レースにNASCARマシンを駆り”ガレージ56枠”として参戦するヘンドリック・モータースポーツの一員となることが発表された。そのバトンは、NASCARマシンでレースをするのは、今回限りではない可能性を示唆した。

 バトンは今年のル・マン24時間がNASCARマシンを走らせる初めての機会ということになる。しかし将来NASCARのカップシリーズに参戦する可能性はゼロではないという。それでも、ロードコースにしか興味はなく、オーバルでのレースに参戦する可能性はないようだ。

「オーバルを走っているドライバーは、本当に尊敬する。だって、僕がこれまで経験してきたことをはるかに超えているからね」

 バトンはmotorsport.comの取材にそう答えた。

「常にコーナー全体で少しヨーイングしながらレースしているんだ。お互いに接近し、壁にもすごく近づいてレースするなんて、僕が持っていないスキルだ。僕には分からない……想像つかないよ。やったことないしね。でも、ロードコースでのレースには、とても興味がある」

 もし参戦するとなった場合、昨年キミ・ライコネンが挑戦したような1回限りの参戦にはしたくないと語った。

「ストリートコースやロードコースでのレースに興味があるのは間違いない。でも、1レースだけやるというのはしたくない」

「それは、僕にとってエキサイティングなことじゃない」

「『あー、よくやったね』と言って、そこから逃げることはできる。でも、それでは最大限に挑戦したとは言えない。やるなら、ロードコース全部をやりたいね」

「まぁ、それも選択肢のひとつだ。明らかに、NASCARを走るマシンは、ル・マンで走らせるモノとは違う。ダウンフォースは少ないし、車重も重い。パワーだって劣っているだろう。おそらく簡単なチャレンジにはならないだろうけど、チャンスがあれば飛び込んでみるだろうね」

 今回ル・マンに、バトンのチームメイトとして参戦するジミー・ジョンソンは、NASCARカップシリーズに参戦するペティGMS(現在のレガシー・モーター・クラブ)の共同オーナーになった。そのジョンソンは、バトンがNASCARに参戦するなら、チームに喜んで招き入れると語った。

 なおNASCARカップ・シリーズでは長いこと、全36戦中オーバルコース以外のサーキットで行なわれるレースは僅か2戦のみだった。しかし2023年のカレンダーでは、ロード/ストリートコースでのレースが6戦まで拡大されることになったため、バトン参戦の門戸は開かれているように見える。

「NASCARに参戦するという可能性は彼の故ことにあると確信しているし、チームの所有者として私の心にも、そのことがあることは分かっている」

 バトンNASCAR参戦の可能性について、ジョンソンはmotorsport.comにそう語った。

「いつかジェンソンを走らせること以上に、望むべきことはないよ」

「これは、我々全員が多様性を示すためのチャンスだと思う。ロッキー(マイク・ロッケンフェラー)は、アクション・エクスプレスでこのチャンスを掴み、NASCARのコミュニティに参加するという素晴らしい仕事をした。昨年、彼は2戦を戦った。NASCARのロードコースでだ。そのことは、ジェンソンの心の奥底にもあると思う。適切なチャンスがあれば、彼の心を揺さぶることになるだろう」

「それについて、ジェンソンに話をすることができるだろう。今はまだ、それについてはあまり話し合っていない。でも、僕が走らせている3台目のクルマ、つまり84号車は、そのプログラムにコミットメントしている。もっと、マシンを走らせる必要があるんだ」

「だからそのための資金と、興味を持つドライバーを見つけて、そのマシンをもって走らせるための方法が見つけられることを願っている」

 
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