WEC 24 Hours of Le Mans
トヨタ、ル・マン薄氷のワンツーフィニッシュ。中嶋一貴、”チーム力”で乗り越えたトラブル語る
ル・マン24時間レースで総合2位となったトヨタ8号車の中嶋一貴は、レース終盤で見舞われた燃料系のトラブルについて語り、チームの力で乗り越えることができたと語った。
松本 和己
編集: 2021/08/27 3:54
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2021年のル・マン24時間レースは、TOYOTA GAZOO Racingがワンツーフィニッシュを達成した。トヨタとしては4連覇、ワンツーフィニッシュはここ4年で3度目だが、決して無風の勝利ではなかった。優勝した7号車、総合2位となった8号車ともに、燃料系のトラブルに見舞われたのだ。
セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレーと共に、8号車のドライバーを務めた中嶋一貴が、日本メディア向けのオンライン取材会でこのトラブルについて振り返った。
ル・マンを3連覇した8号車にとって、今年のル・マンは波乱の幕開けとなった。ウエットコンディションでセーフティカー先導のスタートとなったが、グリーンフラッグが振られた直後のダンロップ・シケインで、グリッケンハウス708号車に追突されてしまったのだ。
8号車はこれで最後尾付近までポジションダウン。しかし猛然と追い上げると、レース開始から1時間あまりの時点で総合2番手のポジションを取り戻した。
しかし終盤は燃料系のトラブルが発生。チームの力でトラブルに対処しながら、総合2位でレースを終えた。
「一番(大変だったの)は最後に燃料系のトラブルがあって、一時期は(問題のパーツを)交換せずに最後まで走れるかどうか分からないという状況だったので、その部分ですかね」
中嶋はそうレースを振り返った。
「序盤からもちろん、当てられたりだとか色々なところでタイムをロスしていきました。色々なめぐり合わせで、レース中盤にまたトップを争えるところまで戻ったりしていましたけど、2台共に同じトラブルがあったんですが、8号車の方がどちらかというとシビアだったみたいです。詳しくは聞いてないんですけど、僕が2回目に乗った時の最後の方で症状が出始めたんだと思います」
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レース終盤に見舞われた燃料系のトラブルについて、中嶋はガス欠のような症状が出ていたと説明。通常1スティント12~13周走ることができる中、イレギュラーなタイミングでピットに入った他、毎コーナーのようにステアリングのスイッチなどを操作をして対処していたと明かした。
「チームもすごく良い対応をしてくれて、それまで考えたこともなかったような方法をレース中に考えて、見つけ出してくれました。それでなんとか交換せずに最後まで走れることができたっていうところは、チームの力としても大きかったと思います」
「ガス欠のような症状が出る時もあれば、チームの方でデータを見ながら少しでもその気配を感じたらピットに入れるということを繰り返していました。結果として6~7周くらいが走れるアベレージになっていました」
「ピットの指示が出て、戻るまでに燃料が吸えてないなって感じる時もありましたし、今吸えてなかったなと思った直後にピットに呼ばれたりだとか……ル・マンは1周が長いので、少しでもその気配を逃してしまうと燃料が吸えなくて止まってしまうリスクは常にあったと思うので、チームがうまくコントロールしてくれたと思います」
「走りながらやる操作も含めて、始めのうちはラップタイムどうこうではなく、その操作を正しくやることに集中しなければいけないような状況でした」
「慣れてしまえばそれほど問題はなかったですけど、普通に走るのとは多少違う操作が求められました。乗るまでに時間も十分あったので、準備はできました。たまに操作を間違ったり忘れたりして加速できずにおっとっとということは何回かありました」
「ほぼ毎コーナー、ステアリング上でいつもと違う操作をしなければいけませんでした。タイミングも含めて、リズムを覚えるまではちょっと難しい操作ではあったかもしれないですね」
最後は、小林可夢偉が乗る7号車とランデブー走行でフィニッシュした。中嶋は、フィニッシュを担当した裏側を明かしつつ、これまで不運に見舞われル・マンで勝てなかった7号車の優勝を祝福した。
「チーム的には最後、もう一回ドライバーをセバスチャンに戻すことを考えていたみたいですけど、僕が乗る前から彼は乗りたくないという空気満々だったので、それくらいはやりますよという感じで乗ったんですが、(ピットストップも多くて)3時間は意外と長かったですね」
「もちろんレースを戦っている以上、僕たちも優勝目指してやっています。ただチームとしては、僕ら8号車も色々ありましたけど、それ以上に7号車が不運を被ることが多かったと思うので、それが報われたということは個人的にもすごく嬉しいことです」
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